技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

高分子の結晶化メカニズムと解析ノウハウ

高分子の結晶化メカニズムに対する基本的な考え方、解析ノウハウについて詳解する

高分子の結晶化メカニズムと解析ノウハウ

大阪府 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、高分子の結晶化メカニズムの解析法について、最新の放射光X線による高輝度・高強度X線を用いた解析法、中性子を用いた解析法、熱分析法、界面における結晶成長の観察法などを分かりやすく解説いたします。

開催日

  • 2016年11月9日(水) 10時00分 16時00分

受講対象者

  • 高分子の結晶の解析・観察に関連する技術者、担当者

修得知識

  • 高分子の結晶の基礎
  • 高分子結晶の解析方法
  • 高分子結晶の最新測定技術
  • 測定データと解析法
  • 材料の機能付与、機能強化

プログラム

 高強度、高弾性率プラスチック材料を作製する上で、結晶に対する理解は欠かすことができない。
 高分子の結晶化プロセスは、温度条件、せん断条件など外場によってその様相は大きく変化する。その様相を完全に捕らえて、更なる材料の高機能化を図る上で、高分子の結晶化メカニズムについて明らかにすることは非常に重要である。
 ここでは、ランダムコイル状態から三次元的に配列した結晶に至るまでのプロセス、繊維作成時、成形加工時における高分子の結晶生成プロセスなどを詳述する。特に、現在、非常に大きな進歩を遂げている結晶化メカニズムの解析法について取り上げる。最新の放射光X線による高輝度・高強度X線を用いた解析法、中性子を用いた解析法、熱分析法、界面における結晶成長の観察などについてである。これらの技術を用いた高分子の結晶化メカニズムに対する基本的な考え方、解析ノウハウについて述べる。

  1. 高分子の結晶の基礎
    1. 高分子の結晶とは?
      1. 結晶の定義
      2. X線、中性子線、光
      3. 散乱法と顕微鏡法
      4. 散乱ベクトルと逆空間
      5. どんな形の結晶? (結晶格子)
      6. 結晶はどれくらい入ってる? (結晶化度)
    2. 高分子の高次構造
      1. ナノスケールの構造 (結晶格子)
      2. サブミクロンの構造 (ラメラ構造、長周期)
      3. ミクロンの構造 (球晶、フィブリル)
      4. もっと大きな構造 (成形加工品)
  2. 解析方法について
    1. 高分子結晶の観察手法
      1. 高分子の結晶成長メカニズムについて (概論)
      2. ナノスケールの解析 (結晶・ラメラ構造)
      3. 成長速度の評価 (球晶成長)
      4. 温度による変化
      5. 空間による変化
      6. 熱測定・力学測定
    2. 結晶核ができるまで
      1. 多角的な解析
      2. 解釈について
    3. 成形加工時の結晶成長メカニズム
      1. 測定装置、方法
      2. シシケバブ構造、繊維構造
      3. 粘弾性と分子量の効果
  3. 最新の測定技術
    1. 放射光X線を利用した解析手法の発展
    2. 顕微鏡観察法の最近の発展
    3. 試料条件制御法の進歩
  4. 測定データとその解析法について
    1. 結晶成長メカニズムを明らかにするために
      1. どこに結晶があるのか?
      2. 多面的な解析による解明法
    2. 顕微鏡法・散乱法による解析
      1. データの効率的な処理のコツ
      2. 解釈のためのコツ
    3. 材料改質のために
      1. 結晶成長メカニズムの制御のために
      2. さらに求める材料を開発するために
  5. 高分子結晶、測定法についての議論
    • 質疑応答

会場

滋慶医療科学大学院大学

9F 講義

大阪府 大阪市 淀川区宮原1-2-8
滋慶医療科学大学院大学の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき43,750円 (税別) / 47,250円 (税込)
    • 複数名で同時にお申し込みいただいた場合、1名につき23,139円 (税別) / 24,990円 (税込)
    • 案内登録をされない方は、1名につき46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/3/12 Tダイ法による押出成形とトラブル対策 オンライン
2025/3/13 半導体封止材用エポキシ樹脂・硬化剤・硬化促進剤と分析・特性評価法および技術動向 オンライン
2025/3/13 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) におけるブリードアウト&ブルーム現象の発生メカニズムの解明と防止・対策技術 オンライン
2025/3/13 熱伝導性フィラーの充填・表面処理技術とポリマー系コンポジットの開発、微視構造設計・特性評価技術 オンライン
2025/3/14 高分子材料の結晶化度測定と分子構造解析およびその応用 オンライン
2025/3/18 カップリング剤によるフィラーの表面処理と樹脂への複合化、分散性評価 オンライン
2025/3/19 分子動力学シミュレーションの基礎と高分子材料開発への応用 オンライン
2025/3/19 樹脂硬化過程での重合誘起ガラス化およびその近傍での挙動 オンライン
2025/3/25 高分子・ポリマー材料の重合、製造における研究実験から生産設備へのスケールアップ技術 オンライン
2025/3/25 プラスチック用添加剤の適切な選定と材料の劣化・変色対策 オンライン
2025/3/25 レオロジーの基礎と測定法 オンライン
2025/3/26 プラスチックの難燃化技術の基礎と技術動向 オンライン
2025/3/27 晶析操作の基礎から結晶化現象の解析方法・結晶品質の制御戦略 オンライン
2025/3/27 高分子の相溶性と相分離および結晶化の基礎 オンライン
2025/3/27 廃プラスチックのリサイクル最新動向 東京都 会場・オンライン
2025/3/28 フェノール樹脂の基礎と応用のための組成物設計の実務知識 オンライン
2025/3/28 押出成形のトラブル対策 Q&A講座 オンライン
2025/3/28 固体高分子の破壊とタフニング オンライン
2025/3/28 フィルムの延伸・分子配向の基礎、過程現象の解明と構造形成、物性発現、評価方法 オンライン
2025/4/7 ゴム・プラスチック材料の破損、破壊原因とその解析法 東京都 会場

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/30 世界のバイオプラスチック・微生物ポリマー 最新業界レポート
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例
2021/7/30 水と機能性ポリマーに関する材料設計、最新応用