技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

実践! 高分子架橋の基礎

実践! 高分子架橋の基礎

~架橋反応を使いこなすために~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2014年7月28日(月) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 高分子の架橋を理解する上で重要な基礎物性
  • 熱可塑性高分子、熱硬化性高分子に用いられる特徴
  • 熱架橋反応および光架橋反応の基礎
  • フォトレジスト、UV硬化など先端技術に利用される架橋反応など

予備知識

  • 化学の基礎が分かる人
    • 大学あるいは高専で化学の初級を学んだ人

プログラム

 高分子 (ポリマー) 材料はプラスチック、フィルム、繊維、ゴムなどとして広く使われているだけでなく、塗料、接着剤、表面加工材料として重要である。
 さらにエレクトロニクス分野などでは情報記録用部材などで、今や不可欠な材料になっている。 高分子材料を実用的に利用する段階では、物性を向上させるために、架橋反応が広く利用されている。
 しかしながら、高分子科学の範囲が広いことや大学の講義時間が不足していることから、実用的に重要な架橋反応までを学ぶ機会が少ないのが実情である。
 このセミナーでは架橋反応による高分子物性の変化とその実用的な意義の観点から解説する。

  1. 高分子の架橋を理解する上で重要な基礎物性についての解説
  2. 熱可塑性高分子と熱硬化性高分子に用いられる高分子の特徴
  3. 熱架橋反応および光架橋反応の基礎
  4. フォトレジスト、UV硬化など先端技術に利用される架橋反応

など、架橋反応をどのように利用するかを中心に紹介する。

  1. はじめに -高分子の架橋反応の意義-
  2. 高分子物性の基礎
    • 繊維
    • プラスチック
    • ゴム
    • 塗料
    • 接着剤への応用
      1. 高分子の分子量と物性の発現
      2. 高分子の分子間力と物性変化
      3. 結晶性高分子と無定形高分子の固体物性と熱的変化
      4. 架橋と高分子物性
      5. 高分子材料の実用化と基礎物性
  3. 熱可塑性高分子と熱硬化性高分子の特徴
    1. 熱可塑性高分子
    2. 熱硬化性高分子
    3. 架橋と弾性体
  4. 熱を利用する架橋反応
    • 塗料および接着剤で利用される架橋系を中心に
      1. イソシアナート基
      2. エポキシ基
      3. 二重結合
      4. アミノ基
      5. ケイ素化合物
        • シラノール基
        • アルコキシシリル基など
      6. 水系および粉体系架橋システム
  5. 高分子の耐熱性と熱 (酸化) 分解
    1. 高分子の構造と熱分解
    2. 高分子の耐熱性
    3. 熱酸化分解
  6. 可逆的な架橋と分解反応
    • 自己修復型高分子
      1. アルコキシアミノ基の反応 (TEMPOの利用)
      2. ディールスーアルダー反応
  7. 光を利用する架橋反応
    1. 有機光化学の基礎
      1. 光の特徴と光源
      2. 光の吸収と量子収率
      3. 基底状態と励起状態
      4. 蛍光とりん光
      5. ケトンの光反応
      6. エネルギー移動
    2. 高分子の光化学
      1. 高分子固体光化学の特徴:反応の不均一性と反応基の動き
      2. 光重合、光架橋、光分解、側基の光化学的変換とその意義
    3. 光架橋反応の基礎
      1. 光二量化
      2. アジド基
    4. 感光性高分子およびフォトレジスト
      • 印刷製版材料および半導体集積回路製作材料などでの活用)
        1. 光二量化
        2. ジアゾニウム塩
        3. 溶解阻止型フォトレジスト
        4. 化学増幅型レジスト
    5. UV硬化技術
      • 表面加工技術
      • ナノインプリント
        1. UVラジカル硬化
        2. UVカチオン硬化 (光ゾルーゲル硬化:無機材料の光硬化)
        3. UVアニオン硬化
    6. リワーク型高分子:光架橋と熱分解の利用
  8. おわりに: 架橋反応の今後の展望
  • 質疑応答

講師

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5階 第4講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名同時申込みで1名分無料
    • 1名あたり定価半額の22,500円(税別) / 24,300円 (税込)
    • 2名様ともS&T会員登録をしていただいた場合に限ります。
    • 同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
    • 3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で受講できます。
    • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
    • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
      申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
    • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/4/9 動的粘弾性のチャート読み方とその活用ノウハウ オンライン
2025/4/9 レオロジーの基礎と測定法 オンライン
2025/4/9 高分子材料の難燃化技術と難燃剤の選定、配合設計およびその実際技術 オンライン
2025/4/10 高分子・ポリマー材料の重合、製造における研究実験から生産設備へのスケールアップ技術 オンライン
2025/4/10 ゲル化剤・増粘剤の基礎・特性・評価法 オンライン
2025/4/11 粘度の基礎と実用的粘度測定における留意点と結果の解釈 オンライン
2025/4/11 プラスチックの難燃化技術 オンライン
2025/4/11 電気光学 (EO) ポリマーの基礎と評価技術および光制御デバイスへの応用 オンライン
2025/4/14 エポキシ樹脂用硬化剤の種類、反応機構、選び方、使い方 オンライン
2025/4/14 プラスチック用添加剤の作用機構と使い方 オンライン
2025/4/14 副資材を利用した高分子材料の設計技術 オンライン
2025/4/15 押出機・混練機内の高分子材料の輸送・溶融と混練技術 オンライン
2025/4/15 ナノフィラーの高分散・充填化技術の基礎と機能性ナノコンポジットの開発動向 オンライン
2025/4/15 プラスチック強度設計に必要な材料特性と設計の進め方 オンライン
2025/4/16 ヒートシールのくっつくメカニズムと不具合対策、品質評価 オンライン
2025/4/17 超分子架橋を駆使した機能性高分子材料 オンライン
2025/4/17 プラスチック/ゴムの劣化・破壊メカニズムとその事例および寿命予測法 オンライン
2025/4/17 低誘電性樹脂の開発と伝送損失の低減、高速・高周波通信への対応 オンライン
2025/4/17 メタルレジストの特徴とEUV露光による反応メカニズム オンライン
2025/4/18 イオン交換樹脂を使いこなすための必須知識と応用のポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望 [書籍 + PDF版]
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/12/31 容器包装材料の環境対応とリサイクル技術
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価