技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

生体組織接着における医療用接着剤の設計と応用・開発動向

生体組織接着における医療用接着剤の設計と応用・開発動向

~生体親和性や接着性に優れた医療用接着剤・組織接着技術の開発~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2014年2月17日(月) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 各種天然型複合糖質及びそれらのゲル化剤の医療応用の現状と今後の可能性について
  • 医療用接着剤の特徴
  • 医療用接着剤の研究開発動向
  • 医療用接着剤の生体親和性評価手法
  • 医療用接着剤の現状と開発動向

プログラム

第1部 医療用組織接着・止血・創傷被覆材の研究・開発の動向

(2014年2月17日 10:30〜12:10)

 複合糖質の中で、特に自然界に大量に存在し、容易・安価に利用できるキチン・キトサン、グリコサミノグリカン (ヘパリンやコンドロイチン硫酸等) 、フコイダン、アルギン酸を用いて、医療面 (特に災害医療) で有用性の高い、応急止血剤 (接着剤) 、補綴剤、創傷被覆剤、抗菌剤として利用できる機能性高分子、ゲル体、薄膜、スポンジ等の調製とその評価を行なっている。この研究・開発の中で光硬化性キトサンゲルの創傷被覆材としての適用については臨床研究の段階に入っており、内視鏡下手術のための粘膜下層充填剤としての適用については、臨床実験に進めるための準備を完成させている。

  1. 防衛医科大学校・防衛医学研究センターや戦傷の紹介 (含ビデオ)
  2. 有事・災害現場で適用できる応急止血・創傷被覆・組織接着材の現状と開発動向
  3. 諸外国 (特に米軍) における応急止血・創傷被覆・組織接着材
  4. フィブリン糊材やコラーゲン・ゼラチン材からなる創傷被覆 (止血) 剤とキトサンと アルギン酸等の天然多糖高分子からなる創傷被覆 (止血) 材の安全性の比較
  5. キチン・キトサンの構造と特徴及び抗菌性や創傷促進作用
  6. 光硬化性キトサンゲルの創傷治癒の動物実験での効果
  7. 光硬化性キトサンゲルとアルギン酸製剤からなる応急止血キット (含ビデオ)
  8. 光硬化性キトサンゲルの内視鏡下手術のための粘膜下層充填剤として適用についての動物実験 (含ビデオ)
  9. キトサン・フコイダン・アルギン酸粉体混合ペースト被覆剤による難治性創傷治癒効果
  10. 防衛医科大学校・防衛医学研究セんたーの重傷創傷治療・組織接着材研究の取り組み
    • 質疑応答

第2部 医療用接着剤の特徴・設計および生体組織接着技術とその応用

(2014年2月17日 13:00〜14:40)

 外科手術時の創部の閉鎖は、基本的な手技の一つであり縫合糸による閉鎖が主流となっている。一方、創部を短時間でかつ簡便に閉鎖することを目的として数種類の医療用接着剤が考案され、実際に臨床現場においてしようされている。しかしながら、これらの医療用接着剤も十分な強度と生体親和性を有しているとは言えず、新しい材料設計指針による医療用接着剤の開発が望まれている。本講演では、現在臨床で使用されている医療用接着剤の特徴と課題について述べる。さらに我々の行っている、湿潤組織に対して高い接着強度を示す医療用接着剤についても紹介したい。

  1. 臨床で使用されている医療用接着剤の特徴
    1. シアノアクリレート系
    2. アルデヒド系
    3. フィブリン系
    4. その他
  2. 医療用接着剤の課題と開発ポイント
    1. 医療用接着剤の要件
    2. 生体内で用いられる化学反応
    3. イメージング技術を用いた生体親和性の定量化方法
  3. 研究中の医療用接着剤および生体組織接着技術
  4. 医療分野における接着剤の位置付け
    1. 医療用接着剤の市場構成
    2. 医療用接着剤の将来性
    • 質疑応答

第3部 安全性・接着性の高い医療用接着剤及び癒着防止材の開発とその動向

(2014年2月17日 14:50〜16:30)

 現在、臨床に使用されている接着剤はシアノアクリレート系接着剤とフィブリン糊であるが、前者は柔軟性が乏しく創傷治癒を妨げたり、生体内での分解速度が遅いため被包化され異物となり易く毒性が高い等の欠点が報告されている。また、フィブリン糊は高価であるが接着力が弱く、人血由来の血液製剤であるということばかりでなく、牛内臓由来の成分も含有されており、ウイルス感染が懸念されている。このため、近年その使用が控えられてきている。本講演では、医療用接着剤の開発動向と、現在我々が開発中の食品添加物を出発物質とし医療用接着剤について紹介する。

  1. 背景
    1. 開発の必要性
    2. 開発動向
  2. 新規接着剤の合成と物性
    1. 接着時間と分解時間の調整
    2. 接着剤の物理的性質
  3. 接着剤の細胞毒性と機能性評価
    1. 細胞毒性評価
    2. 機能性評価
  4. 新規接着剤の適応性と用途評価
    1. 呼吸器外科
    2. 心臓血管外科
    3. 泌尿器外科
    4. 眼科
    5. 消化器
    6. 口腔外科
  5. 癒着防止材
    1. 心臓血管外科
    2. 呼吸器外科
    3. 消化器外科
  6. 新規接着剤の抗菌性
    • 質疑応答

講師

  • 石原 雅之
    防衛医科大学校 防衛医学研究センター 医療工学研究部門
    教授
  • 田口 哲志
    国立研究開発法人 物質・材料研究機構 機能性材料研究拠点 バイオ機能分野 バイオポリマーグループ
    グループリーダー
  • 玄 丞烋
    株式会社 ビーエムジー
    代表取締役

会場

機械振興会館

地下3F B3-1

東京都 港区 芝公園3-5-8
機械振興会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,429円 (税別) / 49,800円 (税込)
複数名
: 40,429円 (税別) / 42,450円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/8/20 医療市場における医療機器と法規制 オンライン
2024/8/21 LC-MSによる医薬品分析での試験法検討とバリデーション オンライン
2024/8/21 実践的な製造指図書およびSOP作成のポイント オンライン
2024/8/21 次世代抗体における特許戦略の構築と新たな視点 オンライン
2024/8/21 医療機器の承認申請書作成の基礎知識および作成ノウハウ オンライン
2024/8/21 薬事承認・保険適用・診療報酬改定を総合した保険収載戦略と満足する保険適用獲得のポイント オンライン
2024/8/22 MDR要求に従い臨床評価報告書や市販後調査 (PMS) と連携の取れたPMCFの実施ポイント オンライン
2024/8/22 体外診断薬における開発から販売・サービスまでの構築実務とノウハウ オンライン
2024/8/22 臨床研究法において製薬企業及び医療機関が留意すべき事項 オンライン
2024/8/22 バイオシミラーの診療報酬評価と開発、普及への取り組み オンライン
2024/8/22 パイロジェン試験の基礎および日米欧三薬局方との比較 オンライン
2024/8/23 環境モニタリングの測定時およびアラート・アクションレベル設定時の留意点 オンライン
2024/8/23 教育訓練の実効性評価の具体的な方法/逸脱対策 オンライン
2024/8/23 医薬品開発のための非臨床試験 オンライン
2024/8/26 希少疾病用医薬品の薬価算定の実際と適正な利潤獲得のための薬価戦略 オンライン
2024/8/26 医薬品GMPにおける試験室管理 オンライン
2024/8/26 実務に役立つ医薬品GCP入門講座 オンライン
2024/8/26 新条例下での中国NMPA申請の留意点と改正後の最新動向 オンライン
2024/8/26 グローバル開発でのEU-RMP/REMS/J-RMPの比較・差異とRMP (医薬品リスク管理計画) 作成・安全対策の留意点 オンライン
2024/8/26 R&D領域のデューデリジェンスで確認すべき (した方がいい) ポイントと不透明な段階におけるリスクヘッジの考え方 オンライン

関連する出版物

発行年月
2012/7/4 薬事法・景品表示法 実践 戦略パック
2012/3/29 治験中 / 市販後における3極安全性情報の収集・報告・評価実務と相違
2012/3/24 高機能急性期病院にとっての2012年度診療報酬改定の影響と対策
2012/3/13 超入門 GMP基礎セミナー
2012/3/5 育毛剤・発毛剤 技術開発実態分析調査報告書
2012/2/16 システムの適格性確認および回顧的バリデーションの具体的実施方法
2012/2/14 LIMS導入に関する導入の留意点セミナー
2012/2/9 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応のための「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2012/1/30 異種材料一体化のための最新技術
2012/1/20 24年度診療報酬改定におけるDPC評価の全貌
2011/12/22 光学活性医薬品開発とキラルプロセス化学技術
2011/12/14 QCラボにおける厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応セミナー
2011/12/10 製薬大手5社 技術開発実態分析調査報告書
2011/11/25 アクリル酸エステル 技術開発実態分析調査報告書
2011/11/7 eCTD申請 「-ここまで身近になったeCTD申請-」
2011/9/1 厚労省ER/ES指針対応実施の手引き
2011/8/29 グローバルスタンダード対応のためのCSV実施方法
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書