近年、家庭や職場などで日々、ストレスを感じる人が増加しており、これらストレスが生活習慣病症状の発生や悪化に影響していることが明らかになってきた。したがって、ストレスを緩和し、快適な生活環境を提案する技術の開発が望まれている。
　そこで、本講では、ストレスおよび快適性評価技術の現状に焦点をあてて評価手法を多数紹介するとともにそれらの課題についても総括し、今後の展望まで言及したい。

1. ストレス・快適性とは?
   1. ストレス概論:ストレス学説と社会生活
   2. ストレス意識の調査 (性差/年齢差/地域差)
   3. ストレス・快適性に対する生体反応概説
2. ストレス・快適性と生理反応
   1. ストレス・快適性と中枢神経系/自律神経系
   2. ストレス・快適性と分泌系/循環系
   3. ストレス・快適性と生体リズム/ホルモン
3. ストレス、快適性評価のための心理。生理測定技術
   1. 測定法1 (心理的評価:POMS、CMI、STAIなど)
   2. 測定法2 (自律神経系:心電図、血圧、脈波、瞳孔など)
   3. 測定法3 (中枢神経系:脳波、fMRI、SPECT、近赤外など)
   4. 測定法4 (分泌、循環系:血流、唾液、発汗、水分など)
   5. 測定法5 (皮膚生理系:肌色、血流、シワ、くすみなど)
   6. ストレス負荷法 (冷却、演算、緊張、運動など)
4. ストレス・快適性が生活者の生理、健康に及ぼす影響
   1. 生活者の生理と愁訴概説 (性差、加齢変化、更年期、頻尿など)
   2. 皮膚機能 (肌代謝、くすみ、しわ) への影響
   3. 睡 眠 (不眠、過眠) への影響
   4. 疲 労 (急性、慢性) への影響
   5. 冷 え (季節性、加齢) への影響
   6. むくみ (生活様式、循環) への影響
   7. 食 事 (食行動、肥満) への影響
5. 生活者の愁訴に対する改善技術と課題
   1. マッサージによる効果と課題 (肌活性、むくみ、肩こり)
   2. 香りによる効果と課題 (リラックス、疲労緩和、嗜好性)
   3. 温冷による効果と課題 (冷え性、眼精疲労、低温やけど)
   4. 入浴による効果と課題 (代謝、リフレッシュ、安眠)
   5. 運動による効果と課題 (全身作用、部分痩せ)
   6. サプリメントによる効果と課題 (健康維持、更年期)
6. まとめと今後の展開
   1. 生活者愁訴と生理心理解析のまとめ
   2. 今後の研究展開

• 質疑応答