技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

レオロジーなんかこわくない! 数式のないレオロジー入門 (第2版)

レオロジーなんかこわくない! 数式のないレオロジー入門 (第2版)

レオロジーなんかこわくない! 数式のないレオロジー入門  (第2版)の画像

概要

本書籍は、第1版が好評だった「数式のないレオロジー入門」に本文・図表を追加いたしました。
初心者からベテランまで、総勢約3,000人が聴講した内容を書籍化し、レオロジーを基礎から実際までを網羅した決定版です。

ご案内

2011年11月7日:
好評につき完売いたしました。
第3版が発行されましたので、こちらをご参照ください。
レオロジーなんかこわくない! 数式のないレオロジー入門

第2版:発刊にあたって

 2006年の初版から3年目に第2版を出すことになりました。
 講義の聴講者の数も3,000人を越えたのではないかと思う状況になってきました。初版を作った時に講義内容をそのまま本にしたので講習会を聴く人が無くなるのではと考えた時期がありましたが、最近講習会でこの本を買った方が参加される場合が多くなりました。
 聞くと、ライブで聞きたいので来ましたという意見があり、本を講座で喋ったように書いたのが良かったのかとも思っています。さらに、講座の受講者の感想に、すぐにでも測定をしたくなりましたという表現が多くなってきてうれしい限りです。
 会社での立場が変わり内容に新鮮さは無くなってきましたが、講座を通じて知り合った研究者を指導する喜びとそこから得られる新たな分野での成果を楽しみに講座を続けており、幾らかの検証された成果を書き加え、第2版を刊行できたことは本当に幸せなことであると感激をしています。
2009年4月 上田 隆宣

目次

  • 1. はじめに
  • 2. レオロジーとは?
    • レオロジー測定、解析の意味
    • レオロジー (Rheology)
    • レオロジーとは?
    • 日本でのレオロジー研究
    • レオロジーの学問分野
    • レオロジーの現象論的な目的
    • 時間温度換算則
    • 観測のタイムスケール
    • デボラ
    • デボラ数
    • 分析化学とレオロジー
    • レオロジーはおさわりの学問
    • さわるという事
    • おさわりの学問の必要性
    • 占い師の話
    • 相談に来るとき
    • レオロジーは触った感覚の定量化
    • 高分子構造を覗く (溶液)
    • ゲル化
    • 高分子を覗く (固体)
    • 粘弾性モデル
    • 弾性 (フックの法則) は小学4年生で習う
    • 粘性 (ニュートンの法則) 大学卒業まで習わない
    • 塑性
    • 等価回路 (なぜ電気回路と同じ)
    • 剪断 (せんだん) と引っ張り
    • 静的測定と動的測定
    • 粘弾性とは
  • 3. 静的粘弾性
    • 静的粘弾性測定
    • 液体測定治具
    • コーンプレートのせん断速度均一性
    • B型粘度計 (Bookfield型粘度計の模倣でB型)
    • E型粘度計 (B,C,DそしてE型粘度計)
    • LSV (Low shear viscometer) :R型粘度計
    • レオメーター
    • 回転粘度計の原理図
    • 治具の選択
    • 応力制御型レオメーター
    • ストレスレオメーター
    • キャピラリーレオメーター
    • ストークス粘度計
    • 分散系の流度曲線と粘度計の測定範囲
    • 分散系の流度曲線
    • なぜ対数なのか?
    • 流動の種類
    • 流動方程式
    • ニュートン流動 (Newton flow)
    • ビンガム流動 (Bigham flow)
    • オストワルド流動 (Ostwald flow) /べき乗則
    • 拡張オストワルド流動 (Herschel-Bulkleyの式)
    • Cassonの式
    • Casson降伏値とCasson粘度 (残留粘度)
    • √S=a√D+b
    • 演習1 Casson Plot
    • 橋梁用塗料の微粒化粘度の検討
    • 食品は分散系である
    • マヨネーズのCasson Plot
    • ストレススイープによるマヨネーズの測定
    • 発条緩和法 (LSV)
    • 建築用塗料でたれ性と流動曲線
    • 自動車用塗料の低剪断粘性挙動
    • Micro gel粒子によるレオロジー制御
    • 定常流測定による様々な試料の測定結果
    • ケチャップのレオロジー測定
    • ( 追加 ) 乳化とレオロジー
    • ( 追加 ) HLB 9.3
    • ( 追加 ) HLB 9.9
    • ( 追加 ) HLB 10.5
    • ( 追加 ) HLB 11.1
    • ( 追加 ) HLB 11.7
    • ( 追加 ) HLB 12.0
    • ( 追加 ) 乳化安定性評価
    • 引っ張り試験
    • 引っ張り試験結果のパターン
    • クリープ測定
    • 静的粘弾性測定 (クリープ測定)
    • 演習2 クリープ測定
    • 応力緩和測定
    • 静的粘弾性測定 (応力緩和測定)
    • 応力緩和解析
    • 演習3 応力緩和測定
  • 4. 動的粘弾性
    • 動的粘弾性測定
    • 自由減衰法による動的粘弾性測定
    • 強制振動による動的測定
    • 粘弾性測定のマンガ的理解 (弾性) (粘性) (粘弾性)
    • 演習4 波形とリサージュを描く
    • 演習5 波形とリサージュを描く (線形と非線形)
    • 熱硬化型塗料の粘弾性変化
    • 粉体塗料硬化過程の測定
    • 昇温速度による粘弾性変化
    • バターの温度分散とぬりやすさ
    • 塗膜の動的粘弾性測定
    • 一般高分子での動的粘弾性
    • tanσ曲線の形状
    • 貯蔵弾性率Eの形状
    • 結晶構造の影響
    • 相溶性の影響
  • 5. FTRM
    • 分散系の測定
    • RCP (raised consine plulse) 法
    • RCPの応答波形
    • FT-RM (Foulier Transform Rheomerter) 法
    • 正弦合成波の例
    • 合成波形の例
    • RCPとFTRMの結果比較
    • 状態変化過程におけるFTRMの有意差
    • 自動車用中塗り塗料の硬化挙動
    • 内部応力連続測定方法
    • 内部応力の計算式
    • 昇温硬化、放冷過程における内部応力の変化
    • 合成曲線 (マスターカーブ)
    • 合成波による測定結果 (PET FILM)
    • 活性化エネルギー値
    • 活性化エネルギーの算出
    • Eaの実測値
    • 活性化エネルギーと架橋構造
    • ( 追加 ) エポキシ樹脂の不均一構造
    • ( 追加 ) エポキシ樹脂 AFM観察
    • ( 追加 ) エポキシ樹脂のEa
    • チッピングと活性化エネルギー
    • 接着剤の温度分散
    • 密着性と粘弾性
    • 電磁誘導式レオメーター
    • 分散系の親和性と周波数分散
    • 分散系の親和性と構造回復挙動
    • 親和性による構造の差異
    • 動的粘弾性の周波数分散測定
    • 角速度
    • マヨネーズの動的測定
    • 応力制御レオメーター
    • 応力制御レオメーターによるマヨネーズ測定
    • 応力制御と歪制御の比較 (弾性率)
    • 定常流測定、歪み制御動的測定、応力制御動的測定の比較
  • 6. 塗料のレオロジー
    • 塗料工業の特徴と物性
    • 塗料の組成
    • 塗料製造
    • 塗料の種類
    • 作業性とは?
    • 膜物性とは?
    • 塗膜の物性値
    • 塗料分野での物性の考え方
    • 塗料への要請と問題点
    • 剪断速度 or 角速度
    • 流動方程式
    • 高分子の溶液粘度
    • 分散体濃度による分散系の粘度
    • アインシュタインの式
    • DSA (Dynamic Spring Analysis)
    • FDOM (Free Damping Oscillation Method) の概要
    • 測定データの解析法
    • 自動車用水性中塗
    • ガラス転移温度 (Tg)
    • TMA (Thermal Mecanical Analysis) =熱的機械分析侵入法 (penetration)
    • 引っ張り法 (Extension)
    • 架橋密度
    • 膨潤引っ張りによる架橋密度の測定
    • 塗膜の動的粘弾性測定
    • tanσ曲線の形状
    • 貯蔵弾性率Eの形状
    • PWCとR/MFの影響
    • 顧客からの要望
    • クリヤー塗料のTMDSC曲線
    • Kinetic成分除去方法の検討
    • クリヤー塗膜140℃×20分焼付
    • DSCによる塗膜測定
    • 促進耐候試験前後の塗板Tg変化
    • DSC測定Tgと動的粘弾性測定Tgの比較
    • 動的接触角測定原理
    • グリセリンの粘度 VS 接触角の速度依存性
    • 汚染性 (未処理塗膜)
    • 汚染性 (温水洗浄後)
    • ピックアップ性
    • 擦り傷試験 A法
    • 小型洗車機を利用したB法と目視
    • 粗さと光沢保持率
    • Eaと光沢保持率
    • ビッカース硬度計の解析
    • すり傷性とクリアー物性
  • 7. レオロジーで何がわかるか、何を計ればいいか
    • レオロジー何が測定できるのか?
    • 高分子成形加工をするなら
    • 高分子構造を知りたいなら
    • 分子の運動性を知りたいなら
    • 分散状態を知りたいなら
    • ゲル過程や状態変化が知りたいなら
    • テクスチャーを知りたいなら
    • これだけあればレオロジスト
    • 装置はフル装備で
    • 粘弾性の意味
    • リサージュをチェックしよう
  • 8. 研究の心構え
    • コンピューター処理に溺れない
    • ふるき知恵の話 (樹脂合成のボディ)
    • ふるき知恵の話 (アンコールワット)
    • あたらしき知恵
    • 視点
    • 右脳のはなし
    • ( 追加 ) ロボトミー手術 (前頭葉切除手術) (prefrontal) lobotomy
    • ( 追加 ) 脳梁と男女
    • ( 追加 ) 勝負脳 表現知能ではない考える力
    • ( 追加 ) 人間の基本欲求 生きたい 仲間でいたい 知りたい
    • ( 追加 ) 脳は統一一貫性を好む
  • 9. おまけ
    • 二匹のかえる
    • どうしたら魚は餌を食べるか?
    • 蚤 (ノミ) のサーカス
    • クマンバチの羽
    • F=f (α-β) 天才・秀才・凡人
    • 有能な企業戦士の共通点

執筆者

上田 隆宣

上田レオロジー評価研究所

代表

出版社

お支払い方法、返品の可否は、必ず注文前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本出版物に関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(出版社への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

体裁・ページ数

B5判並製本 243ページ

ISBNコード

ISBN978-4-903413-68-6

発行年月

2009年5月

販売元

tech-seminar.jp

価格

50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

参考:セミナー講演の項目

趣旨

 レオロジーは数式が多く難しい数学で取っ付き難い、データはとったがどう見たらいいのか解らない。そんな、レオロジーをやってみたが敷居が高いというイメージを本講座を受けるととりあえず明日から気楽に取り組んでみようと思うための講座です。

セミナー講演のプログラム

  • 1. レオロジーってなに?
    • 1-1. レオロジーの目的
    • 1-2. 時間温度換算則
    • 1-3. 煎断と引っ張り
    • 1-4. ニュートンの法則とフックの法則
    • 1-5. MaxwellとVoigt
  • 2. 静的粘度測定
    • 2-1. 時間温度換算則
    • 2-2. E型粘度計で問題の半分はわかる
    • 2-3. 流動曲線 (ハーシャルバークレーとキャッソン)
    • 2-4. チクソトロピー測定
    • 2-5. 塗料のたれとレベリング
    • 2-6. マヨネーズの降伏値
    • 2-7. ケチャップの粘度
      • 【演習】キャッソンプロットを描いてみよう
  • 3. 静的粘弾性測定
    • 3-1. 引っぱり試験
    • 3-2. クリープと応力緩和
  • 4. 動的粘弾性測定
    • 4-1. 動的測定の原理
    • 4-2. 線形と非線形
    • 4-3. 溶液レオメーターの測定
    • 4-4. 固体動的粘弾性測定の測定
    • 4-5. 合成波による周波数同時測定
      • 【演習】リサージュ図と線形、非線形を描こう
  • 5. レオロジー測定の工夫
    • 5-1. 塗料のレオロジー
    • 5-2. 食品のレオロジー
  • 6. レオロジーのプロになるために
    • 6-1. こんな場合はこんな測定を
    • 6-2. これだけあればあなたはレオロジスト
    • 6-3. 測定の落とし穴
  • 7. 発想を広げるために
    • 7-1. ふるき知恵と新しき知恵
    • 7-2. 右脳を活用する
  • 8. おまけ
    • 8-1. 二匹のかえる
    • 8-2. どうしたら魚は餌を食べるか?
    • 8-3. 蚤のサーカスとクマンバチの羽
    • 8-4. 天才・秀才・凡人
    • 8-5. 有能な企業人とは

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/19 高分子合成におけるラジカル重合の基礎講座 オンライン
2024/4/19 異種材料接着に向けた金属の表面処理技術と接着性の改善 オンライン
2024/4/19 プラスチック光学素子の基礎、超高精度加工技術 オンライン
2024/4/22 高分子インフォマティクスの応用事例 オンライン
2024/4/22 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) における変色劣化の機構とその防止技術 オンライン
2024/4/22 プラスチック強度設計の基礎知識 オンライン
2024/4/23 スラリーの濃度調製の「考え方」、「進め方」、その応用 オンライン
2024/4/23 ナノ触診原子間力顕微鏡 (AFM) による高分子材料の解析技術 オンライン
2024/4/24 樹脂材料のEV駆動モータ/パワーデバイスへの実装に向けた高電圧絶縁特性の基礎と評価法 オンライン
2024/4/24 熱分析による高分子材料 (プラスチック・ゴム・複合材料) の測定・解析の基礎とノウハウ オンライン
2024/4/24 ヒートシールの基礎と材料設計および品質管理・不具合対策 オンライン
2024/4/24 プラスチック用添加剤の基礎と選び方・使い方のポイント、その注意点 オンライン
2024/4/24 高分子の絶縁破壊メカニズムとその劣化抑制技術 オンライン
2024/4/24 粘着・剥離のメカニズムと粘着剤設計のポイント オンライン
2024/4/24 精密接着技術の基礎と応用 オンライン
2024/4/24 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2024/4/24 天然植物繊維を強化材とする複合材料の基礎と応用 東京都 会場
2024/4/25 レオロジー測定・データ解釈の勘どころ オンライン
2024/4/25 プラスチックフィルムの表面処理・改質技術と接着性の改善評価方法 オンライン
2024/4/25 5G高度化とDXを支える半導体実装用低誘電特性樹脂・基板材料の開発と技術動向 オンライン