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窒化物フィラーの表面処理技術と凝集力、充填量、配向の制御

窒化物フィラーの表面処理技術と凝集力、充填量、配向の制御

~熱伝導率 ⇔ 分散性の関係が、樹脂複合材料の特性に及ぼす影響 / 熱伝導率が上がらない、フィラーの加水分解が心配などのトラブル対策~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、窒化物フィラーを取り上げ、効率的で高い熱伝導性を出すための充填構造、厚さ方向への熱伝導率を高くする方法、垂直方向の配向制御技術を解説いたします。

開催日

  • 2025年6月12日(木) 10時30分16時15分

受講対象者

  • 機器・材料開発の放熱設計技術者
  • 高放熱・絶縁材料の技術者、開発者

修得知識

  • 高放熱材料の最新技術動向
  • 窒化物系高絶縁・高熱伝導フィラーの特徴
  • 窒化物系放熱フィラーの表面処理技術
  • 窒化物系放熱フィラーの樹脂への高充填技術
  • シランカップリング剤の特徴
  • シランカップリング剤の使用方法
  • シランカップリング剤の選択方法
  • 樹脂材料の放熱材料設計指針
  • パワーモジュールの放熱構造

プログラム

第1部 窒化物フィラーの種類、特徴と表面処理

(2025年6月12日 10:30〜12:00)

 電子機器の高密度実装化が進み、その発熱対策は緊急の課題となっている。窒化物フィラーは高熱伝導性/高電気絶縁性を併せ持つことから、電子機器に用いられる高放熱絶縁樹脂材料の放熱フィラーとして市場から期待されている。半導体素子の温度上昇は、その特性変化や信頼性低下を引き起こす要因となるため、半導体素子の放熱対策は非常に重要である。本講演では、窒化物フィラーの特徴と最新の技術開発動向について議論する。

  1. 放熱材料のニーズ
    1. 社会動向変化と放熱材料
    2. 放熱材料の動向
    3. 高熱伝導材料
  2. 窒化物放熱フィラーの特徴
    1. 窒化アルミニウムの特性
    2. 窒化アルミニウムの応用展開
    3. 窒化アルミニウムフィラーの特徴
    4. 窒化ホウ素の特性
    5. 窒化ホウ素の応用展開
    6. 窒化ホウ素フィラーの特徴
  3. 窒化物放熱フィラーの開発と評価
    1. 窒化アルミニウムフィラーの最新動向
    2. 窒化ホウ素フィラーの最新動向
  4. 窒化物放熱フィラーの表面処理技術
    1. 窒化物フィラーの表面処理方法
    2. 表面処理した窒化物フィラーの特性
  5. 窒化物フィラー/樹脂複合材料
    1. 窒化物フィラー添加樹脂の特性
    2. 高放熱樹脂部材の特性
    • 質疑応答

第2部 シランカップリング剤によるフィラーの表面処理

(2025年6月12日 13:00〜14:30)

 本講演ではシランカップリング剤の基礎からシランカップリング剤による粉体処理方法、各種官能基のシランカップリング剤の使用例について紹介します。

  1. シランカップリング剤とは
    1. 主なシランカップリング剤の構造
    2. シランカップリング剤の作用機構
  2. シランカップリング剤の粉体処理
    1. 無機フィラーへのシラン処理量
    2. 湿式処理法
    3. 乾式処理法
    4. メタノール疎水化度による表面状態分析
    5. シラン処理シリカの分析
  3. 各種シランカップリング剤の使用例
    1. ビニルシラン
    2. エポキシシラン
    3. アミノシラン
    4. (メタ) アクリルシラン
    5. メルカプトシラン、スルフィドシラン
    6. イソシアネートシラン
  4. 新規シラン製品の紹介
    1. 長鎖スペーサー型シランカップリング剤
    2. その他新規製品
    • 質疑応答

第3部 窒化ホウ素の配向、充填量制御と複合材料の開発、その適用例

(2025年6月12日 14:45〜16:15)

 パワーモジュール機器の小型・高性能化が進むにつれ放熱対策が重要な課題となっている。より高放熱が求められる機器においては、絶縁かつ放熱部材に樹脂に高熱伝導を有する窒化ホウ素 (h-BN) 粒子を充填した樹脂複合材料が用いられる。このh-BN粒子は、鱗片形状をしており、その熱伝導率に異方性を有する。そのためh-BN粒子を充填した樹脂複合材料を用いて放熱経路に沿って効率的に熱を逃がすためには、h-BN粒子の配向を制御する必要がある。
 本講演では、樹脂複合材料中でのh-BN粒子の配向とその熱伝導率の関係を明らかにし、パワーモジュール機器に適用した時の効果について紹介する。

  1. 電子機器の構造と高熱伝導樹脂材料のニーズ
    - パワーモジュール適用例を中心に –
  2. 高熱伝導複合材料の基礎と応用
    1. 樹脂/無機フィラー複合材料の熱伝導率
    2. モールド型パワーモジュールへの応用
  3. 複合材料の熱伝導率向上技術
    1. 鱗片BN、AlNフィラーの高充填化
    2. 凝集BNフィラーによる配向制御 (低充填化)
  4. 高熱伝導複合材料のパワーモジュールへの適用に向けて
    • 質疑応答

講師

  • 金近 幸博
    株式会社トクヤマ ニュービジネス本部 放熱アプリケーショングループ
    グループリーダー
  • 廣神 宗直
    信越化学工業 株式会社 シリコーン電子材料技術研究所 第一部開発室
    研究員
  • 三村 研史
    三菱電機 株式会社 先端技術総合研究所 マテリアル技術部
    主席技師長

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 200,000円(税別) / 220,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 230,000円(税別) / 253,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
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  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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