技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

高分子材料の劣化要因と信頼性評価

絶縁破壊を防ぐ

高分子材料の劣化要因と信頼性評価

~基礎から学ぶ高分子絶縁材料の誘電特性と絶縁破壊の仕組み~
オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2025年10月6日〜13日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2025年10月10日まで承ります。

概要

高分子の絶縁材料は、電圧が高くなると「部分放電」や「トリー」などの現象で劣化が進み、破壊に至ることがあります。
本セミナーでは、高分子材料の誘電・絶縁特性の基礎から、高分子絶縁材料が絶縁破壊に至るまでの過程や、絶縁破壊のメカニズムについて解説いたします。

開催日

  • 2025年10月3日(金) 10時30分16時30分

受講対象者

  • 高分子絶縁材料に関心のある方
  • 電気絶縁用途を想定した高分子複合体の開発を行っている素材メーカーの技術者
  • 数100V以上の電気絶縁を扱ったことのない方で、より高い電圧での絶縁の開発を行っている技術者

修得知識

  • 絶縁の基礎
  • 高分子絶縁材料の基礎的な誘電特性・絶縁特性
  • 高電圧下で発生する部分放電やトリーの現象とその影響
  • 絶縁材料の劣化から破壊に至るまでのメカニズム
  • 高分子材料に高い電圧を加える際に生じる現象
  • 高分子を絶縁材料として用いる際の留意点
  • 部分放電や絶縁破壊の評価手法と測定の考え方
  • フィラー添加による絶縁特性の改善や劣化抑制のポイント
  • 絶縁信頼性を高めるための材料選定や設計の考え方

プログラム

 絶縁材料に高い電圧がかかると、低い電圧では見られない「部分放電」など、高電圧特有の現象が発生します。これにより、絶縁特性が徐々に劣化し、最終的には絶縁破壊に至ることがあります。
 本セミナーでは、広く使用されている高分子材料の誘電特性や絶縁特性の基礎を踏まえ、高分子絶縁材料がどのような過程を経て絶縁破壊に至るのか、そのメカニズムを詳しく解説します。また、電力機器や高電圧機器、EV/HEVなどに用いられている高分子材料についても概説いたします。
 まず、基礎的な物理現象から説明を行い、高電圧を印加した際に材料寿命を大きく左右する「部分放電」や「トリー」の現象が、絶縁特性にどのような影響を及ぼすのかを解き明かしていきます。あわせて、それらの評価方法についてもご紹介します。
 さらに、絶縁特性の劣化から破壊に至る過程において、どのような要因が関与するのか、複合材料におけるフィラーの役割についても掘り下げていきます。特に、フィラーが絶縁破壊の進行にどのような影響を与えるのかを理解していただけるよう解説いたします。

  1. はじめに – 基本的な物理現象の理解の大切さ –
    1. 気体の絶縁破壊理論は固体を考える時にも大切
    2. 液体・固体中への電荷の供給
    3. 絶縁での弱点
  2. 高分子材料の誘電特性
    1. 誘電率及び誘電損率の周波数特性
    2. 電子分極と原子分極
    3. 配向分極
    4. 緩和時間の分布
    5. 高分子の分子構造と誘電特性
    6. 複合体の誘電特性
  3. 高分子絶縁材料の電気伝導特性
    1. イオン伝導
    2. 電子性伝導
  4. 高分子絶縁材料の短時間破壊のメカニズム
    1. 高分子の絶縁破壊
    2. 電子的破壊
    3. 熱破壊
    4. 機械的破壊
  5. 高い電圧を用いるところでの高分子材料
    1. 電力ケーブル
    2. 電力機器
    3. EV/HEV
      1. EV/HEVでの電圧波形
      2. 耐インバーターサージ性エナメル線
      3. 絶縁劣化対策としての誘電率の役割
      4. 高PDIV化のための低誘電率エナメル電線
  6. 高分子絶縁材料の長時間破壊とフィラーの効果
    1. 高分子材料の劣化現象
    2. 部分放電とトリー
    3. 部分放電特性の評価
    4. V-t特性
    5. フィラーの効果
    6. フィラー/高分子界面の影響
    7. フィラーによるトリー劣化抑制
      1. 分解吸熱フィラー
      2. 高熱伝導性フィラー
  7. まとめ、質疑応答

講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。

「案内の希望」をご選択いただいた場合、1名様 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

  • 「Zoom」を使ったライブ配信またはアーカイブ配信セミナーのいずれかをご選択いただけます。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

ライブ配信セミナーをご希望の場合

  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

アーカイブ配信セミナーをご希望の場合

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年10月6日〜13日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/9/4 プラスチック、フィルム分野における「伸長流動」の考え方、その測定法と応用 オンライン
2025/9/4 モータ絶縁・巻線技術の基礎と評価・対策のポイント オンライン
2025/9/5 プラスチックリサイクルの現状と課題 オンライン
2025/9/5 高分子材料へのフィラーのコンパウンド技術およびナノコンポジット化技術、その特性・分散性制御と機能性付与 オンライン
2025/9/5 押出機内の樹脂挙動および混練の基礎と最適化 オンライン
2025/9/5 摩擦振動・異音の入門講座 オンライン
2025/9/8 プラスチック発泡体の気泡構造制御と成形条件最適化、トラブル対策 オンライン
2025/9/8 ポリイミドフィルムの特性、技術動向と加工、応用 オンライン
2025/9/9 二酸化炭素を原料とする有用有機化合物製造技術の研究開発動向と展望 オンライン
2025/9/9 高分子合成・重合反応のメカニズムと設計指針 オンライン
2025/9/9 エポキシ樹脂の配合設計と硬化剤の選び方、使い方 オンライン
2025/9/10 粘着・剥離現象の基礎と可視化実験・モデリング オンライン
2025/9/12 ポリマーの高屈折率化技術 オンライン
2025/9/12 フーリエ変換赤外分光光度計 (FT-IR) における異物分析・不良解析の基礎とポイント オンライン
2025/9/12 PVA (ポリビニルアルコール) の基礎知識と機能化設計 オンライン
2025/9/16 フーリエ変換赤外分光光度計 (FT-IR) における異物分析・不良解析の基礎とポイント オンライン
2025/9/16 ゼロカーボンを目指す持続可能な社会におけるプラスチックの循環利用法 オンライン
2025/9/17 ポリウレタンの構成構造、材料設計、分析解析、国内外事情 オンライン
2025/9/17 高分子材料へのフィラーのコンパウンド技術およびナノコンポジット化技術、その特性・分散性制御と機能性付与 オンライン
2025/9/17 UV硬化とEB硬化の基礎と技術比較および応用技術 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/31 ポリウレタンの材料設計、環境負荷低減と応用事例
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/30 世界のバイオプラスチック・微生物ポリマー 最新業界レポート
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例