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分析におけるスペクトル解析の基本から応用テクニック・ノウハウ

分析におけるスペクトル解析の基本から応用テクニック・ノウハウ

~分光分析における前処理・同定・解析の基礎知識とテクニック~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、スペクトル解析について基礎から解説し、実際の事例・様々な手法による分析例を交えて詳細に解説いたします。

開催日

  • 2025年9月16日(火) 10時30分16時30分

受講対象者

  • スペクトル解析に携わる担当者、技術者、管理者
  • 企業等の分析部門の担当者、リーダー
  • 大学等の分析センターの担当者、リーダー
  • 公設試験センターの担当者、リーダー
  • 研究開発部門、研究機関の担当者、リーダー等

修得知識

  • スペクトル解析の基礎
  • スペクトル解析の応用、実践
  • スペクトルの正しい解釈 (定性・定量) とそのためのデータ処理
  • 良いスペクトルを得るコツ、ノウハウ
  • 潜在情報を引き出す応用解析法
  • データベースの利用

プログラム

 FT-IRやXPSなどのいわゆる分光分析は、材料やプロセスの解析・評価、トラブル解決において必要不可欠なものとなっています。近年は装置の進歩で誰でも簡便にスペクトルを取得できるようになった一方で、スペクトルは得られれば目的が達成できるわけではなく、解析して初めて必要な情報を得て問題解決などの目的達成をすることができます。また、その解析に用いることができるスペクトルであるかということを判断できることも重要です。
 しかし、装置の進歩だけでなく、コンピューターやソフトの進歩もあり、現在では解析も多くの部分で自動化が進んでいます。これは言い換えれば、ブラックボックス化されているということであり、解析を理解せずに利便性だけで頼ってしまうと間違った結果が導かれてしまっても判別できないということが起きています。ところが、残念ながら書籍や講習会等でも、各手法の原理的なスペクトルの解説はあっても、共通するスペクトル解析に関する解説は教科書的であり、現場での解析実務についてはほとんど触れられていないと言えます。
 本講では、スペクトル解析の基本的な考え方から、現場実務でのスペクトル解析のテクニック、ノウハウとして、前処理、同定や定量から数学的アプローチなどの解析、実際の様々な事例や手法による分析例などを詳細に解説いたします。

  1. スペクトル解析の基本
    • スペクトルの基本としての縦軸横軸の意味や見方といった基本から、正否判断となる信頼度評価、スペクトルの中に含まれる情報などのスペクトル解析の基盤知識について解説いたします。
      1. 分析の基本フロー
      2. 正確なデータを得るために
      3. AccuracyとPrecision
      4. 信頼度要因
      5. 横軸、縦軸の意味
      6. 基本ピーク形状
      7. ピーク変化 (位置、半値幅) の意味
      8. スペクトル解析の分類
      9. スペクトルから構造・状態へ
      10. ピーク? ノイズ? など
  2. スペクトルの前処理
    • スペクトル解析において欠かすことのできない様々なスペクトル前処理について、その内容や特徴、使い方、注意点などについて解説いたします。
      1. スペクトル前処理の分類
      2. ベースライン補正
      3. スムージング
      4. 補間
      5. 自動処理の注意点 など
  3. 解析的前処理 (FT-IRを例に)
    • スペクトル前処理の実例として、最も利用されている分析手法であるFT-IRを例として実際の前処理プロセスを解説いたします。
      1. 大気成分 (CO2、H2O) 補正
      2. スペクトル補正
      3. スペクトル変換 など
  4. スペクトルの解析 (同定・定性)
    • スペクトル解析の基本かつ代表である同定・定性について、その考え方、手順を解析プロセスに沿って解説すると共に、広く一般に利用されているスペクトルサーチについてアルゴリズムの特徴から使い方、落とし穴などの活用テクニックを解説いたします。
      1. 同定と定性
      2. ピーク帰属
      3. ピーク帰属の裏ポイント
      4. スペクトルデータベース
      5. スペクトルサーチ
      6. 代表的検索アルゴリズム
      7. 検索アルゴリズムの限界
      8. ヒットスコアの罠
      9. 検索結果の間違い例
      10. スペクトルサーチのコツ
      11. 混合解析
      12. オープンライブラリ など
  5. スペクトルの解析 (定量)
    • 同定、定性と共にスペクトル解析では欠かすことのできない定量解析について、その手順、方法から注意点、誤差要因のコントロールなどについて解説いたします。
      1. ピーク高さと面積
      2. ベースラインの引き方
      3. より正確な定量値を得るために
      4. スペクトルのピーク分離
      5. ピーク分離における条件設定
      6. 検量線法による定量
      7. 定量値に対する影響要因
      8. 誤差要因 など
  6. 数学的アプローチによる物理意味の導出
    • スペクトル解析においては基本となる同定・定性・定量以外の、より詳細で複雑な解析において必要となる数理解析手法について解説いたします。
      1. 相関解析
      2. 相関解析の注意点
      3. 本来のスペクトル解析 など
  7. 各種測定法の例
    • スペクトル解析の対象となる代表的な分光分析手法について、実例やそれぞれの分析手法特有の解析なども含めて解説いたします。
      1. フーリエ変換赤外分光法 (FT-IR)
        1. 赤外分光法 (IR) の原理
        2. 吸光度スペクトルと透過スペクトル
        3. 主な吸収帯
        4. 系統解析
        5. 帰属の考え方
        6. 検量線法
        7. ピーク強度比法
        8. 誤差要因
        9. 差スペクトル
        10. 標準スペクトルとの比較
        11. 高度な構造解析 など
      2. ラマン分光法
        1. ラマン散乱
        2. レーザー波長と散乱強度
        3. ラマンスペクトル
        4. ラマンスペクトルの解析
      3. X線光電子分光法 (XPS、ESCA)
        1. XPSの原理
        2. ワイドスキャンとナロースキャン
        3. 元素同定
        4. 化学状態の同定
        5. 化学構造変化解析
        6. 定量評価
        7. XPSにおけるベースライン
        8. オージェピークの利用
        9. サテライトピークの利用
        10. 価電子帯の利用
        11. 角度変化測定解析
      4. オージェ電子分光法 (AES)
        1. AESの原理
        2. AESスペクトル例
        3. 界面拡散の分析
        4. チャージアップの影響
      5. 飛行時間型二次イオン質量分析法 (TOF-SIMS)
        1. TOF-SIMSの原理
        2. マススペクトルの解析
        3. TOF-SIMSによる化学構造解析 など
  8. 実例
    • 実際の測定、解析例を示しながら、実務での解析プロセスについて解説いたします。
  9. まとめと質疑

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,200円 (税別) / 42,020円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,200円(税別) / 42,020円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
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