技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

薄膜の剥離メカニズムと密着性の評価と改善手法

薄膜の剥離メカニズムと密着性の評価と改善手法

~スパッタ・蒸着膜の剥離トラブルに実践的に対処する際に知っておくべきこと~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、界面や表面、膜応力や剥離・破壊の基礎から解説し、密着性改善の考え方、密着力の評価方法について詳解いたします。

開催日

  • 2024年10月25日(金) 10時00分 16時30分

受講対象者

  • 薄膜に関する新製品開発やトラブルシューティングで密着性に関する技術課題を解決したい方
  • 品質管理等で薄膜の密着性評価技術の本質を理解したい方
  • 薄膜の密着性に関して基本知識から習得したい初学者、中堅技術者

修得知識

  • 薄膜の剥離・破壊に関わる基礎知識、評価方法、解析方法
  • 薄膜の応力や、薄膜/基板界面などの微視的構造の基礎知識
  • 薄膜の剥離部を観察する際の注意点
  • 薄膜の剥離トラブルに直面した時の具体的な対処手順
  • 薄膜の様々な剥離モードに応じた、密着性を向上させる材料設計の考え方

プログラム

 本セミナーでは、薄膜の密着性の問題に実践的に対処する際に知っておくべき基本的な内容について、具体的な問題点とその解決のキーポイントの例示→その技術内容に関わる最低限知っておきたい基礎事項の紹介→具体例などを使ってより詳しい解説、という順で平易に解説します。特に、なぜ剥離が発生するのか、密着力が弱いことが原因なのか、という点に焦点を絞って、界面や表面、応力影響、剥離・破壊の基本知識、密着性改善の考え方、密着性の評価方法について詳しく解説します。具体例として、主に金属や無機のスパッタリング薄膜を取り上げますが、樹脂コーティング膜等についてもいくつかの実例を示しながら解説します。さらに、様々な剥離形態をどのように観察して剥離発生の要因を考えるか、実際に剥離が発生した場合に具体的にどのように対処するかについてクローズアップします。
 初学者、中堅技術者で薄膜の密着性に関して基本知識から習得したい方、新製品開発やトラブルシューティングで密着性に関する技術課題を解決したい方、さらには品質管理等で密着性の評価技術の本質を理解したい方に適した内容です。本セミナーを通じて、密着性の概略を把握していただき、現象の本質を理解して、個々の技術課題に対応される第一歩となれば幸いです。

  1. なぜ剥離が発生し、どのように改善するのか
    • Introduction 薄膜の剥離トラブルの解決に苦労する理由
      1. 膜剥離を理解・対策するための3つのポイントとは
        • 剥離形態を観察することで何がわかるか
        • 剥離原因を簡単に絞り込む方法
      2. 異種材料間の界面を観察してみよう:
        • 剥離トラブルを避けて、密着性を向上させるためには界面のどこの何をみるべきか?
      3. 異種材料界面がくっついている根本的な要因は何か?
      4. 密着と粘着・接着との違い
      5. 薄膜が剥離するとは?:
        • 負荷条件と、膜の剥離・破壊原因および歪みエネルギーの影響と剥離・破壊のモード
          (引張/圧縮力の負荷、ヒートサイクル、高温保持によっておこる剥離・破壊形態の違い)
      6. 壊れやすいところが剥離するという密着性の考え方の基本と破壊の力学
      7. 密着性向上の対策につなげる効果的な考え方と密着性改善の手法
  2. 密着性をどのように評価し活用するのか
    • Introduction 剥離対策に密着力測定はどこまであてになるのか?
      1. 密着力の測定方法、条件の選び方:測定条件の影響と測定値の持つ意味
      2. 様々な密着性評価方法の特長と注意点
      3. スクラッチ法から得られる密着力に関わる情報と材料設計への活かし方
      4. スクラッチ法の樹脂コーティング膜の密着力評価への展開
  3. 剥離のトラブルにどのように対処するのか
    • Introduction よくある剥離トラブル時の対応における失敗例
      1. 剥離が起こった時の対処の手順と解析の方法
      2. ケーススタディ1:思い込みで剥離対策をしてないか?
      3. ケーススタディ2:一般的な剥離対策の常識を信じて良いか?
  4. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 岩村 栄治
    ペルノックス 株式会社 開発センター
    センター長

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 36,200円 (税別) / 39,820円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 36,200円(税別) / 39,820円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/7 高品質スラリー調製のための分散技術とその安定化、評価方法 オンライン
2025/1/8 基材への塗布層の形成、コーティング液の塗布技術 オンライン
2025/1/10 高機能化、高性能化のための表面処理法の基礎と表面分析法 オンライン
2025/1/15 スラリー中粒子の分散・凝集状態の制御に向けた評価技術 オンライン
2025/1/17 ぬれ性のメカニズムと測定・評価・利用法 オンライン
2025/1/20 大気圧プラズマの基礎と最新応用技術 オンライン
2025/1/20 常温型フッ素コーティングによる防湿・絶縁・耐酸・撥水・撥油・離型技術とPFAS規制 オンライン
2025/1/20 塗布膜乾燥プロセスのメカニズムと均一化・制御法 オンライン
2025/1/21 フィルムの乾燥とプロセスの最適化、トラブル対策 オンライン
2025/1/22 ゾル-ゲル法の基礎と高機能性材料設計への応用・新展開 オンライン
2025/1/22 マテリアルズ・インフォマティクスによる接着剤、粘着剤の配合設計と評価、解析 オンライン
2025/1/23 粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術 会場・オンライン
2025/1/24 ぬれ性のメカニズムと測定・評価・利用法 オンライン
2025/1/28 塗布膜乾燥プロセスのメカニズムと均一化・制御法 オンライン
2025/1/28 めっきの基礎とプラスチックへのめっき技術 オンライン
2025/1/29 薄膜作製の基礎とトラブル対策 オンライン
2025/1/29 超親水化・超撥水化のメカニズムと評価および制御技術 オンライン
2025/1/29 常温型フッ素コーティングによる防湿・絶縁・耐酸・撥水・撥油・離型技術とPFAS規制 オンライン
2025/1/30 高分子の接着性改善と表面処理、界面の構造評価技術 オンライン
2025/2/4 薄膜作製の基礎とトラブル対策 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/8/30 塗工液の調製、安定化とコーティング技術
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2023/9/29 先端半導体製造プロセスの最新動向と微細化技術
2023/8/31 “ぬれ性“の制御と表面処理・改質技術
2023/5/31 塗布・乾燥のトラブル対策
2023/1/31 粘着・剥離のメカニズムと粘着製品の評価方法
2022/5/20 コーティング技術の基礎と実践的トラブル対応
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻) (製本版 + ebook版)
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻)
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2018/9/27 プラズマCVDにおける成膜条件の最適化に向けた反応機構の理解とプロセス制御・成膜事例
2018/8/31 防汚・防水・防曇性向上のための材料とコーティング、評価・応用
2018/3/29 超親水・親油性表面の技術
2015/10/1 すぐ分かるラミネート加工技術と実際およびトラブル・シューティング
2015/9/1 マンガと写真でわかる初歩のシート成形
2015/7/30 ダイ塗布の流動理論と塗布欠陥メカニズムへの応用および対策
2014/8/25 ぬれ性のメカニズムと測定・制御技術
2014/4/5 真空蒸着技術 技術開発実態分析調査報告書
2014/4/5 真空蒸着技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)