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ケミカルルーピング燃焼技術によるCO2の分離、回収と最新動向および課題

ケミカルルーピング燃焼技術によるCO2の分離、回収と最新動向および課題

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、反応性、耐久性などを考慮した酸素キャリアの選び方、使い方を詳解いたします。

開催日

  • 2024年8月2日(金) 10時30分 16時15分

修得知識

  • ケミカルループ法の基礎的な原理
  • ケミカルループ法のカーボンリサイクルへの応用
  • 気固反応器の特徴と選定
    • 反応系:非触媒反応と触媒反応、流動媒体の選択
    • 粒子径の選択自由度:粒子径変化と飛び出し
    • 熱の供給、除去:伝熱係数推算と伝熱モデル
    • 粒子の失活と再生:粒子循環システム
  • 流動層の設計因子
    • 反応速度と反応モデル
    • 物質移動
    • 伝熱と熱回収
    • 粒子の飛び出し
    • 粒子磨耗
    • 分散板
    • 固体の供給・排出方法

プログラム

第1部 CO2分離型ケミカルルーピング燃焼技術

(2024年8月2日 10:30〜12:00)

 ケミカルルーピング燃焼 (CLC: Chemical Looping Combustion) とは、燃料を燃焼させるのに空気を使う (空気燃焼) のではなく、金属酸化物粒子 (酸素キャリア) 内の酸素との反応を利用する技術である。近年、脱炭素化の観点から、発電所や化学プラントの排ガスから二酸化炭素 (CO2) を分離回収して貯留 (CCS) もしくは化学品製造などに利用 (CCU) する技術の実現に期待が高まっており、ケミカルルーピング燃焼は高効率にCO2を分離回収可能な技術として注目されている。
 本講座では、ケミカルルーピング燃料反応の原理、酸素キャリアの種類と選定、世界の技術開発動向を概説するとともに、日本の技術開発の進捗について紹介する。

  1. ケミカルルーピング燃焼反応の原理
  2. 酸素キャリアの種類と選定
  3. 固体燃料 (チャー) と酸素キャリアの反応
  4. 天然鉱石イルメナイトキャリアによるアルカリ吸収、タール改質
  5. 世界のケミカルルーピング燃焼技術開発動向
  6. 日本のケミカルルーピング燃焼技術開発の進捗
    1. CO2分離型化学燃焼石炭利用技術開発 (NEDO委託事業)
    2. ケミカルルーピング燃焼ポリジェネレーション技術開発 (NEDO委託事業)
    • 質疑応答

第2部 ケミカルループ法におけるキャリア材料開発、システムデザイン、およびカーボンリサイクル技術への適用

(2024年8月2日 13:00〜14:30)

 今後のカーボンニュートラル社会に向けたケミカルループ法の位置づけについて理解していただく。

  1. ケミカルループ (CL) 法の作動原理と酸化還元反応における酸素キャリア材料の設計
  2. 多様な炭素資源およびCO?利用のためのCLシステム設計
    1. ケミカルループシステムの概要について
    2. ケミカルループパイロットプラントの実証
    3. CL技術を使用したCCUSシステム設計
    4. ケミカルループシステムの経済性分析
  3. まとめ
    • 質疑応答

第3部 流動層プロセスの構築とカルシウムルーピングCO2分離への応用

(2024年8月2日 14:45〜16:15)

 気固反応を行う化学プロセスの構築について解説する。具体的事例として、カルシウムルーピングCO2分離プロセスを取り上げ、プロセス設計と反応装置の設計法について解説を行う。

  1. 流動層をはじめとする各種気固接触装置の特徴に基づいた適切な装置の選択
  2. 熱、物質の収支と熱エネルギーの回収、有効利用 (伝熱と熱機関)
  3. 反応工学的手法を用いた反応速度の取得と単一粒子反応モデル
  4. 流動層反応器の設計1
    • 伝熱に基づいた設計
  5. 流動層反応器の設計2
    • 反応速度に基づいた設計
  6. 流動層循環系の構築
  7. 流動層の問題点
    • 質疑応答

講師

  • 齊藤 知直
    一般財団法人 カーボンフロンティア機構 技術企画部 技術開発グループ
    課長代理
  • 大友 順一郎
    東京工業大学 環境・社会理工学院 融合理工学系 エネルギー・情報コース
    教授
  • 清水 忠明
    新潟大学 工学部 化学システム工学プログラム
    教授

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

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  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
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