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シリコン負極の設計とバインダーの適用技術

シリコン負極の設計とバインダーの適用技術

~シリコン負極を活用するための電極設計とバインダー材料の選定、負極作製技術~
オンライン 開催

開催日

  • 2024年1月18日(木) 9時20分 17時20分

プログラム

第1部 リチウムイオン電池用シリコン負極材料の開発と金属添加による初期効率の向上

(2024年1月18日 9:20〜10:20)

 本講座ではシリコン系負極材の概要と課題であるサイクル性能や初期効率改善のアプローチについて紹介します。
 特に初期効率改善については一般的なリチウム添加法に加え講師グループが開発したリチウムを用いない初期効率改善法についても紹介します。

  1. リチウムイオン電池の構成
  2. 負極材料の概要
  3. シリコン負極材の課題
  4. シリコン負極材の初期効率向上
  5. まとめ
    • 質疑応答

第2部 実用化を見据えたシリコンナノ構造の作製技術とリチウムイオン電池電極材への応用

(2024年1月18日 10:30〜12:00)

 新しいシリコンナノ材料を簡単で低コストな手法で作製しています。また、将来的には産業廃棄物であるシリコン自身から創る手法を提案します。

  1. シリコン材料のサーキュラーエコノミー
  2. 新規作製プロセスの紹介
  3. 新規シリコンナノ材料の紹介
  4. リチウムイオン電池の負極材料への展開
    • 質疑応答

第3部 細孔構造導入による膨張空間の確保と不純物添加による電気伝導の向上

(2024年1月18日 13:00〜14:30)

 温室効果ガスの削減は地球規模の課題であり、2015年にパリ協定が締結されています。その中で、日本は中期目標として2030年の温室効果ガスを2013年度の水準から26%削減することが目標と定められています。この目標を達成するためには、様々な用途で広く利用されているリチウムイオン系二次電池であるバッテリーの高性能化が急務であり、2030年にかけてバッテリーの需要拡大が見込まれている状況下において世界規模で推進されている電気自動車等の普及に向けた高性能バッテリーの開発が必要となります。経済と環境を両立させて実現するには、単独技術では達成不可能であり、複数の技術を組み合わせ、産業や生活様式を転換する必要があります。
 本講座では、バッテリーの高容量化と長期安定化を可能にするシリコン系負極の諸特性について紹介します。特に、我々がこれまでに構築してきた簡便かつ安価な手法を用いた産廃物であるシリコンスラッジ粉末表面への細孔構造創製技術と不純物添加によりバッテリー性能を向上させる技術について紹介します。

  1. カーボンニュートラル社会に必須な蓄電池
  2. リチウム系バッテリーに求められる負極材料
  3. シリコン負極の課題
  4. シリコンナノ多孔粒子負極の設計
  5. シリコン負極の基礎物性評価
  6. シリコンナノ多孔粒子負極のバッテリー性能
  7. シリコンナノ多孔粒子負極の展望
  8. おわりに
    • 質疑応答

第4部 次世代蓄電池 (シリコン負極電池含む) に向けたバインダー材料の考察と要求特性

(2024年1月18日 14:40〜16:10)

 リチウムイオン電池材料の中でバインダーは主材料ではありません。そのバインダーは正負極活物質、セパレータ、電解液、導電助剤、集電箔などの電池材料と密接に関連して使用される非常に重要な材料であるため、多くの役割を担っています。このような隠れた重要材料であるバインダーについて解説しながら、更に次世代電池のバインダーをどのように考えるかについてもご説明致します。
 リチウムイオン電池に関連した仕事をしている方も、そうで無い「新聞で時々新しい電池について見かけるんだけど、説明を聞いてみたい」という方にも分かり易く、電池の材料という切り口から、この業界の技術を説明したいと思います。

  1. リチウムイオン電池とバインダー
    1. リチウムイオン電池とはどんな電池か?
    2. バインダーの役割
    3. なぜPVDF、SBRなのか
  2. 次世代二次電池の候補とバインダー
    1. リチウム金属負極電池
    2. Si系負極材料
    3. 全固体電池
    4. ナトリウムイオン電池
    5. リチウム硫黄電池
    6. リチウム空気電池
    • 質疑応答

第5部 無機バインダーを用いた高容量型シリコン負極の設計と適用事例

(2024年1月18日 16:20〜17:20)

 リチウムイオン電池の高容量化を図るため、従来の黒鉛負極の数倍の高容量化が可能なシリコン系負極の研究開発が活発に進められています。ただ、電極バインダーの結着力が弱いと集電体から活物質層が剥離しやすく、サイクル劣化が大きいなどの課題があります。 Si系負極の長寿命化を図るためには、充放電しても導電ネットワークを維持する技術が重要となっています。
 本講演では、Si負極の長寿命化を図るために開発した無機バインダーと電極への適用事例などについて紹介します。

  1. 市場動向と次世代電池に求められる電池特性と課題
  2. シリコン系負極の特徴と周辺技術の開発動向
  3. 無機バインダの開発とシリコン負極の特性
  4. シリコン系負極を用いた高容量型電池の開発
  5. 正極等への適用事例
  6. 将来の展望
    • 質疑応答

講師

  • 北野 高広
    テックワン株式会社 事業統括部
    部長, 取締役
  • 加藤 慎也
    名古屋工業大学 大学院 工学研究科 工学専攻 電気・機械工学系プログラム
    助教
  • 佐藤 慶介
    東京電機大学 工学部 電気電子工学科
    教授
  • 鈴木 孝典
    株式会社スズキ・マテリアル・テクノロジー・アンド・コンサルティング
    代表取締役
  • 向井 孝志
    ATTACCATO合同会社
    代表

主催

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