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ギ酸の合成・製造技術と水素、エネルギーキャリアとしての可能性

ギ酸の合成・製造技術と水素、エネルギーキャリアとしての可能性

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、安価で爆発性のないエネルギーキャリア、水素キャリアとして注目されているギ酸について取り上げ、ギ酸の基礎から、CO2の還元によるギ酸の合成、ギ酸の脱水素化、ギ酸からの水素製造技術を詳解いたします。

開催日

  • 2023年12月18日(月) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • カーボンニュートラル、酪農、畜産、バイオマス、エネルギー、循環型社会、光化学に関心を持つ企業、研究所の経営担当者、開発関係担当者
  • 金融、投資、経営、社会に関わる専門家
  • 出版、 マスメディア関係者
  • カーボンニュートラル、エネルギー、未来社会に関心を持つ技術者、研究者

修得知識

  • 畜産などで大量に得られるバイオガスの新しい利用法
  • カーボンニュートラルな循環型社会構築に向けた取り組み
  • 超高難度化学反応として知られていたメタンと空気からメタノールを常温常圧で合成する方法
  • ギ酸からの水素製造方法に関する基本的な知識・技術
  • ギ酸からの水素製造および発電に関するメリット・デメリット
  • 水素貯蔵・水素製造に関する全体の流れ
  • ダイヤモンド電極に関する基礎および応用
  • 新たなエネルギーの輸送貯蔵方法
  • エネルギー変換技術に関する最新の研究開発動向

プログラム

第1部 バイオガスからのギ酸の製造技術

(2023年12月18日 10:00〜11:30)

 牛のふん尿から発生するバイオガスにはメタンガスが多く含まれていることから、カーボンニュートラルなエネルギーとして注目を集めている。本講演では、メタンガスから液体燃料であるギ酸・メタノールを常温・常圧で製造する技術を紹介し、循環型酪農システムとして社会実装を目指す取り組みについて紹介する。

  1. カーボンニュートラル政策について
    1. 二酸化炭素削減
    2. メタン削減
  2. メタン酸化によるギ酸・メタノール合成
    1. メタン酸化の現在の状況と問題点
    2. メタン酸化についての最新の研究動向
    3. 最強酸化剤「二酸化塩素」の性質
    4. 二酸化塩素を用いたメタンの常温・常圧酸化
  3. バイオガスからギ酸・メタノール製造
    1. バイオガスの現在の利用法と問題点
    2. 北海道における取り組み
    3. バイオガスからギ酸、メタノール製造
    4. 量産化に向けた検討
    5. カーボンニュートラル循環型酪農システム
  4. バイオガス利用の将来展望
    • 質疑応答

第2部 ギ酸の水素キャリアとしての可能性とギ酸からの高圧水素製造技術の開発

(2023年12月18日 12:10〜13:40)

 ギ酸は液体水素、アンモニア、メチルシクロヘキサンと同様に、水素キャリアとして有望な物質の一つとして、私達は考えています。そのギ酸を使った発電は、まだまだ解決・改良する点を多く含むものの、既に欧州で試験運用が始まっています。一方、日本では、研究レベルでは、十分な研究成果を有している自負しておりますが、製品化へのレベルでは、そのステージにすら達していません。そういった事情もあり、私達は、2030年位までを目標に、各種技術を使ってギ酸発電の製品化を目指しています。
 今回のセミナーでは、ギ酸からの水素製造に興味のある方や、ギ酸発電機の開発を考えてみたいと思う方々にむけて、小職の有する成果を紹介する予定です。

  1. はじめに
  2. 昨今の水素エネルギー・水素キャリアに関する状況について
  3. ギ酸に関する状況
  4. ギ酸の脱水素化および、脱水素化のための触媒
  5. ギ酸からの水素製造
  6. 高圧ガス (超臨界流体も含む) に関する基本的な知識
  7. ギ酸からの高圧ガス製造
  8. 高圧水素と高圧二酸化炭素の分離
  9. 高圧水素と高圧二酸化炭素の精製
  10. 高圧水素に関する状況
  11. 高圧二酸化炭素に関する状況
  12. ギ酸からの水素燃料発電による発電
  13. ギ酸を用いた燃料電池発電に関する世界の状況
  14. ギ酸を用いた燃料電池発電に関する課題等
  15. おわりに
    • 質疑応答

第3部 ダイヤモンド電極を利用したCO2からのギ酸の効率合成技術

(2023年12月18日 13:50〜15:20)

 ダイヤモンド電極は、優れた電気化学特性をもつため、環境改善や医療に向けた応用が盛んで、特にこの20年で大きく展開してきました。ここでは、初めにダイヤモンド電極の特徴からその応用用途に関して解説します。さらに、特に近年重要性が高まっている「CO2還元による有用物質合成」への用途に関する展開について、最新の状況について紹介します。

  1. ダイヤモンド電極とは
  2. ダイヤモンド電極の特徴
  3. ダイヤモンド電極の応用
    1. 電気化学センサーへの応用
    2. そのほかの応用展開
    3. 物質合成用電極としての応用
  4. ダイヤモンド電極を用いたCO2還元
    1. ギ酸の高効率生成
    2. 生成物選択性の制御
    3. 電極活性化
    4. 電解システム大型化に向けた試み
    • 質疑応答

第4部 ギ酸のエネルギーキャリアとしての可能性

〜ギ酸の合成技術、ギ酸燃料電池の開発〜

(2023年12月18日 15:30〜17:00)

 地球温暖化問題の解決に向けてCO2の排出削減・有効活用技術開発や再生可能エネルギーの利用促進が求められています。これらの達成に向けて、解決すべき課題が数多く残されています。その中で、私達は「ギ酸」をエネルギーキャリアとした再生可能エネルギーの輸送・貯蔵方法を提案しています。このエネルギーの変換方法を実現するため「CO2の電気化学還元によるギ酸の合成」と「直接ギ酸形燃料電池」の高性能化が必要となり、本研究室ではこれらの技術開発を進めています。
 本講座では、あまり耳にすることがない、エネルギーキャリアとしての「ギ酸」の将来性や可能性について紹介したあとに、上記2つの要素技術の国内・国外における技術開発動向を説明します。その後、本研究室での高性能化に向けた取り組みを紹介します。本講座では、新たなエネルギーキャリアとして「ギ酸」が大きな可能性を秘めていることをお伝えできればと思います。

  1. はじめに
    1. 地球温暖化とCO2排出
    2. 再生可能エネルギーの導入と課題
    3. エネルギーキャリア
    4. エネルギーキャリアとしてのギ酸
    5. ギ酸を中心とした循環型社会
  2. 直接ギ酸形燃料電池
    1. 直接形燃料電池
    2. 直接ギ酸形燃料電池
    3. 直接ギ酸形燃料電池の課題
    4. 直接ギ酸形燃料電池の高性能化に向けた本研究の取り組み (触媒)
    5. 直接ギ酸形燃料電池の高性能化に向けた本研究の取り組み (電極構造)
  3. CO2の電気化学還元によるギ酸の合成
    1. CO2回収・有効利用技術開発の動向
    2. 電気化学還元によるCO2からの有用物質の生成
    3. CO2の電気化学還元によるギ酸合成の研究動向と課題
    4. CO2の電気化学還元によるギ酸合成に関する本研究の取り組み
  4. まとめおよび今後の展望
    • 質疑応答

講師

  • 大久保 敬
    大阪大学 高等共創研究院 先導的学際研究機構
    教授
  • 川波 肇
    産業技術総合研究所 触媒化学融合研究センター
    上級主任研究員
  • 栄長 泰明
    慶應義塾大学 理工学部 化学科
    教授
  • 辻口 拓也
    金沢大学 理工研究域 機械工学系
    准教授

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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