技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

FT-IRの基礎と異物分析への実践応用、テクニックとコツ・ノウハウ

FT-IRの基礎と異物分析への実践応用、テクニックとコツ・ノウハウ

~FT-IRの基礎と異物分析への応用へのポイント / 実務につながる分析操作、スペクトルの解釈、異物、混合物の分析~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、FT-IR (フーリエ変換赤外分光法) の原理、代表的な各種測定方法等の基礎的な知識から実務使用における測定技術や応用技術やノウハウまでを解説いたします。

開催日

  • 2023年7月28日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • FT-IRに関連する技術者
  • 社内でFT-IRを指導する方
  • FT-IRの初心者、入門者
  • FT-IRをより上手に使いこなしたい方
  • 良いスペクトルが取れずに悩んでいる方
  • スペクトルサーチが使いこなせていない方

修得知識

  • FT-IRの基礎知識
  • 各種測定方法
  • スペクトル解析の考え方
  • スペクトルサーチのコツ
  • 異物分析テクニック

プログラム

 赤外分光法は、その特徴からも主に有機化合物の化学構造や高次構造の解析手段として研究、開発され、今日では研究・開発だけでなく工場でのインライン評価などにも幅広く一般に使用されている。近年になって、ATR法を初めとした様々な測定法の開発や装置の改良等によって、従来困難であったような試料も容易に測定が可能となり、今日においてはなくてはならない基本的な測定手法としてその地位を確立している。 ただ、測定が容易になった反面、とりあえず使うという状況が生まれて実際のサンプルや問題に直面した場合、どのように測定・解析を行っていけば良いかが分からないまま使用されていることも多い。しかし残念ながら、文献・教科書等では装置や測定法の原理は詳細に解説してあるものが多いが、そのアプリケーションとしての現場での活用に軸足を置いた解説を十分に行っているものは少ない。
 本講座は、赤外分光法の原理だけではなく、よりアプリケーション寄りの内容、実務での赤外分光法活用を中心とした。実際の分析操作やスペクトルの解釈、実際の分析において対象とすることの多い異物や混合物、様々な試料や目的への対応の方法、事例などについて、実務使用における測定技術や応用技術、コツ・ノウハウを解説する。

  1. 赤外分光法の基本原理と特徴
    1. 赤外分光が見ているもの
    2. 分光分析における吸収の定義
    3. 赤外分光の波長領域
    4. 赤外分光分析
    5. 振動モード
    6. 気体と液体・固体
    7. 赤外分光法発展の歴史
    8. 赤外分光法の長所・短所
    9. 赤外分光法による評価
    10. 主な検出器
    11. 検出器の感度特性
  2. 透過法
    1. 透過法
    2. フリンジ (干渉縞)
  3. 全反射法 (ATR)
    1. 全反射 (ATR)
    2. ATR法のバリエーション
    3. FTIR-ATRにおける測定深さ
    4. ATR法における注意点
    5. ATR補正
    6. 異常分散によるスペクトルへの影響
    7. 様々なATRアタッチメント
  4. 反射法
  5. 拡散反射法
  6. 顕微赤外
    1. 装置
    2. カセグレンレンズによる光学系
    3. マッピングとイメージング
  7. 赤外スペクトル
    1. 赤外スペクトルの概要
    2. 主な振動モード
    3. 主な吸収帯
    4. 主な有機系官能基の吸収帯
    5. イオン性官能基の吸収帯
    6. 周辺環境の影響
    7. 赤外分光の構造敏感性
    8. 指紋領域の利用
    9. カルボニル基の判別
    10. スペクトルサーチ
    11. スペクトルデータベース
    12. 異物分析におけるDB
    13. 代表的検索アルゴリズム
    14. 検索アルゴリズムの限界
    15. ヒットスコアの罠
    16. 検索結果の間違い例
    17. スペクトルサーチのコツ
    18. 混合解析
    19. オープンライブラリ
    20. 系統解析
    21. スペクトルパターン
    22. 帰属の考え方
    23. ラマン分光法との対比
  8. 定量分析
    1. 検量線法
    2. 検量線法が適用困難なケース
    3. ピーク強度比法
  9. 大気成分補正
  10. 測定条件
    1. 積算回数
    2. 分解能
  11. スペクトル処理
    1. ベースライン補正
    2. スムージング・補間
    3. ベースライン (ピーク強度)
    4. ピーク高さと面積
    5. 自動処理の注意点
  12. 混合物の解析
    1. 混合物のスペクトル
    2. ピーク分離
    3. 差スペクトル
    4. ATR法における差スペクトル
    5. 他手法との組み合わせ
    6. 抽出法
  13. 異物・微小部
    1. 顕微透過法
    2. マイクロサンプリングの検討
    3. 顕微ATR
  14. 汚染・付着物
    1. 差スペクトル (透過・ATR)
    2. ATR転写法
    3. その他の方法
  15. サンプリング前の観察
    1. ファーストチョイス
    2. 異物の観察
    3. 特異点
  16. サンプリングの基本とコツ
    1. 顕微ATR転写法
    2. サンプリング治具
    3. 作業時の試料固定
    4. 高さ合わせ
    5. 連続作業
    6. 試料の切り出し
    7. 埋もれた異物のサンプリング
    8. その他のコツ・ポイント
  17. サンプリング後の測定
    1. サンプル厚み
    2. 調整
    3. イメージングの活用
    4. こういうのもあり
  18. 高次構造
    1. 異物と高次構造
    2. 結晶解析
    3. 結晶性評価
    4. 実際の評価
  19. FTIRにおける注意点
  20. 事例
    1. フィルム上汚染
    2. ポリイミドの変質層の深さ方向分析
    3. アルミ上異物 (シミ)
    4. フィルム内部異物
    5. 配線上異物
    6. フィルム上異物 (ハイブリッド分析)
    7. ハジキ分析
    8. 混合物分析
  21. まとめ

講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/8 高分子の接着性改善と表面処理、界面の構造評価技術 オンライン
2024/5/16 高分子材料における添加剤の基礎知識と分析法、変色の特徴と分析技術 オンライン
2024/5/21 ぬれ性のメカニズムと制御・測定技術 オンライン
2024/5/21 表面・界面分析手法の基礎と実務への活用 オンライン
2024/5/23 FT-IRの基礎と異物分析事例およびスペクトル解析のポイント オンライン
2024/5/24 高分子材料における添加剤の基礎知識と分析法、変色の特徴と分析技術 オンライン
2024/5/28 X線光電子分光法 (XPS、ESCA) の基礎と実務活用テクニック・ノウハウ オンライン
2024/5/29 ぬれ性のメカニズムと制御・測定技術 オンライン
2024/5/30 溶解度パラメータ (3D, 4DSP値) の基礎と活用技術 オンライン
2024/5/30 ラマン分光法の基礎と分析事例 オンライン
2024/5/30 高分子材料の構造・物性とラマン・赤外分光法による評価 オンライン
2024/6/10 FT-IRの基礎と異物分析への実践応用テクニックとコツ・ノウハウ オンライン
2024/6/12 FT-IRを用いた樹脂の劣化解析と寿命予測への活用可能性 オンライン
2024/6/13 トライボロジーの基礎、メカニズムと表面分析 オンライン
2024/6/14 溶解度パラメータ (3D, 4DSP値) の基礎と活用技術 オンライン
2024/7/2 塗装・コーティング現場のゴミ・異物対策実践セミナー 東京都 会場・オンライン
2024/7/11 高分子材料における添加剤の基礎知識と分析技術 オンライン
2024/7/29 分析におけるスペクトル解析の基本から応用テクニック オンライン
2024/8/7 混入異物の識別法・迅速な原因解明のポイント習得のための各種製品に混入する異物の特徴と分析技術を活用した処方 東京都 会場・オンライン