技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

米国の合成燃料へのアプローチ

巨大なエネルギーエコシステムを担えるか

米国の合成燃料へのアプローチ

~合成燃料・e-Fuel・バイオ燃料・SAFの現状と将来性~
東京都 開催 会場・オンライン 開催

開催日

  • 2023年6月14日(水) 14時00分 17時00分

プログラム

 脱炭素化に関して、米国で一番温室効果ガスを排出しているのは、運輸部門 (29%を排出) である。運輸部門のうち、乗用車はおそらく電気自動車が主流になるが、航空機・列車・船舶・大型車両では、「クリーンな液体燃料」が必須という声が多い。
 航空機燃料については、ICAO (国際民間航空機関) において、「2021年以降、国際航空に関してCO2排出量を増加させない」との目標を採択している。国際線のような大型かつ長距離の運航には、電動化や水素燃料では無理で、液体燃料であるSAFの利用は必要不可欠と考えられている。路線や便数を増やそうとする航空会社は、排出量を増加させないために、SAFの採用が進むが、生産量はあまり増加せず、取り合いが始まっている。バイオマスを原料とする現在のSAF製造方法では、水・肥料・土地・食料との競合等の制約より、量の拡大が望めない。またSAFに要求される要求はかなり厳しい。
 この中で、欧州連合 (EU) 理事会は、2035年にエンジン車の新車販売を禁止するというこれまでの方針を撤回し、「合成燃料燃料のみを使用する車両であれば販売を容認する」ことを正式に決定した。許される合成燃料の詳細や運用方法の詳細はまだこれからであるが、現在判明している要求内容は、かなり厳しいものである。
 また、2035年時点での車両向けの合成燃料の価格は、現行の液体燃料よりもはるかに高価となる。また「合成燃料を用いてエンジン車で使用」した場合の総合エネルギー効率は電気自動車よりも極めて低いが、欧州の自動車会社のエンジン車へのこだわりは強い。
 こういう状況の下、欧米ではガス・石油会社を中心に「合成液体燃料」に関する活動が活発化している。米国は今までバイオ燃料に力を入れていたが、CO2と水素を用いた小規模製造もテキサスで始まる。
 この入り組んだパズルのような「脱炭素」と「カーボンリサイクル」の米国における現状と将来性について、米国に38年居住し、これらの流れをつぶさに見てきた講師が解説する。

  1. 米国の脱炭素の現状
  2. 欧州連合 (EU) 理事会の決定は
  3. 合成燃料は主流となるか
    1. そもそも合成燃料とは
    2. 各種の技術開発の状況
      1. MtG (Methanol-to-gasoline)
      2. RWGS (Reverse Water Gas Shift)
      3. FT (Fischer-Tropsch) 合成
      4. ATJ 技術 (Alcohol to JET)
      5. メタネーション
    3. 米国エネルギー省の方向
    4. 民間企業の動向
  4. 重要性を帯びるSAF
    1. SAFの概要と連邦政府の方針
    2. 主なSAF製造事業者と製造キャパシティ
    3. 航空会社や航空機会社の動向
  5. 米国におけるバイオ燃料の動向
    1. バイオエタノールとバイオディーゼル
    2. バイオ燃料増産の難しさ
  6. 理想と現実の狭間で揺れる「カーボンリサイクル」
  7. 日本はこの流れの中で何をすべきか
  8. 質疑応答/名刺交換

講師

会場

SSK セミナールーム
東京都 港区 西新橋2-6-2 ザイマックス西新橋ビル 4F
SSK セミナールームの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 36,000円 (税別) / 39,600円 (税込)
複数名
: 30,000円 (税別) / 33,000円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、2名様以降 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 36,000円(税別) / 39,600円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 66,000円(税別) / 72,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 96,000円(税別) / 105,600円(税込)

会場受講 / ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

会場受講、ライブ配信、アーカイブ配信のいずれかをご選択いただけます。

会場受講をご希望の場合

  • ライブ配信、アーカイブ配信のサービスは受けられません。
  • 翌営業日までに、請求書、受講票、会場までの地図を発送させていただきます。

ライブ配信をご希望の場合

  • ビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前日に、お申込み時のメールアドレスへ、各セミナー担当者より受講方法のご案内と配布可能な講演資料のデータをお送り致します。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

アーカイブ配信をご希望の場合

  • ビデオ会議ツール「Vimeo」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境 のご確認をお願いいたします。
  • 開催日より3〜5日以降に配信致します。
  • お申込時にご登録いただいたメールアドレスへ収録動画配信のご用意ができ次第、視聴用URLをお送り致します。
    配付可能な講演資料も合わせて送付致します。
    ※アーカイブ配信の配信予定日や講演資料の送付方法はセミナーによって異なります。
  • 動画の公開期間は公開日より2週間となります。ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • 質疑応答は原則として収録録画からカットされます。
  • 参加者名簿は配付致しません。あらかじめご了承下さい。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/16 FT合成による液体燃料の製造とその触媒技術 オンライン
2025/1/17 アンモニア利用の最新動向と利用技術 オンライン
2025/1/21 フレキシブル熱電変換デバイスの基礎と最新技術動向 オンライン
2025/1/21 核融合発電の産業化に向けたイノベーション技術と応用 オンライン
2025/1/23 水電解・グリーン水素製造の国内外の動向・課題および将来展望 オンライン
2025/1/23 カーボンニュートラル (CN) 社会における水素の現状と将来および技術動向 オンライン
2025/1/23 バイオマスとSAF (持続可能な航空燃料) を取り巻く最新動向と今後のビジネス・チャンス オンライン
2025/1/27 フレキシブル熱電変換デバイスの基礎と最新技術動向 オンライン
2025/1/28 二酸化炭素の有効利用技術とその最新動向 会場・オンライン
2025/1/29 水電解・グリーン水素製造の国内外の動向・課題および将来展望 オンライン
2025/1/29 カーボンニュートラル (CN) 社会と新しい再生可能エネルギーの技術動向 オンライン
2025/1/29 バイオマス利用のエタノール製造技術と課題 オンライン
2025/1/29 核融合発電の産業化に向けたイノベーション技術と応用 オンライン
2025/1/30 アンモニア利用の最新動向と利用技術 オンライン
2025/1/31 非鉛系ペロブスカイト太陽電池の高耐久、高効率化 オンライン
2025/2/6 ペロブスカイト化合物の構造、特性、太陽電池などへの応用、今後の展望 オンライン
2025/2/12 脱炭素で注目の水素エネルギーその活用のための「水素取り扱いの基礎」 東京都 会場・オンライン
2025/2/13 リチウムイオン電池におけるドライプロセスの現状とバインダーの技術展望 オンライン
2025/2/18 ペロブスカイト太陽電池の製造技術と軽量モジュールの社会実装に向けた課題 東京都 会場・オンライン
2025/2/28 二酸化炭素を原料とした液体合成燃料の製造技術と最新動向 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/2/25 2024年版 水素エネルギー市場の実態と将来展望
2024/1/26 2024年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望
2023/11/24 2024年版 脱炭素エネルギー市場・技術と将来展望
2023/9/8 2024年版 スマートエネルギー市場の実態と将来展望
2023/7/7 2023年版 次世代住宅市場・技術の実態と将来展望
2023/6/9 2023年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2023/5/31 アンモニアの低温・低圧合成と新しい利用技術
2023/4/7 2023年版 脱炭素社会の市場予測・技術と将来展望
2023/3/10 2023年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2023/2/17 2023年版 水素エネルギーの市場予測と将来展望
2023/1/20 2023年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望
2022/12/28 カーボンニュートラルに向けた水素製造・P2Gと関連技術の最新動向
2022/11/21 海洋エネルギーの活用技術
2022/11/21 海洋エネルギーの活用技術 (CD-ROM版)
2022/11/11 2023年版 スマートグリッド市場の実態と将来展望
2022/9/30 水素の製造とその輸送、貯蔵、利用技術
2022/7/15 2022年版 スマートエネルギー市場の実態と将来展望
2022/5/20 2022年版 スマートコミュニティ市場の実態と将来展望
2022/2/18 2022年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2022/1/21 2022年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望