技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

シール技術の概要、応用、不具合対策

ガスケット、O-リング、パッキングを含めた

シール技術の概要、応用、不具合対策

オンライン 開催 演習付き

概要

本セミナーでは、各種シール部品の構造・使い方だけでなく、シールに影響を与えるゴムの基礎や摺動性・摩耗・異音に影響するトライボロジー、隙間腐食など、シールに関わる要素技術について解説いたします。

開催日

  • 2023年6月9日(金) 10時30分 16時30分

プログラム

 自動車や機械製品の多くは摺動部を備え、内部にはその目的に応じて潤滑油やガスが封入され、その流体の密封のために運動用シール (ex.オイルシール) や固定用シール (ex.Oリング) が設置されている。シール部品はメカニカルシールを除きほとんどのシール部品は単純な構成で、そのシール品質はゴムの弾性特性に依存している。
 本研修の目的は、各種シール部品の構造・使い方だけでなく、シールに影響を与えるゴムの基礎や摺動性・摩耗・異音に影響するトライボロジー、隙間腐食など、シールに関わる要素技術もあわせて習得していただくことにある。

  1. シール技術の概要
    1. シールとは
    2. 運動用/固定用シール
    3. 自動車用シール材
    4. シールの分類
    5. 各種シール材料と特徴
  2. 運動用 (回転・往復動) シールと固定用シールの違い
    1. 運動用シール
    2. 固定用シール
  3. シール用ゴム材料の特徴と適用
    1. ゴムの分類と種類
    2. ゴム材料の基礎
      1. 高分子材料とゴムの関係
      2. 高分子材料とは
      3. 分子鎖とゴムの性状
      4. ゴムとして使える高分子物質
      5. 温度と性質
      6. 架橋操作
      7. 架橋とは
      8. 架橋/加硫の形態 (硫黄加硫、過酸化物加硫、付加加硫)
      9. ゴム弾性の様子
      10. ゴム材料の劣化
    3. ゴム材料の劣化
      1. 繰り返し負荷による分子鎖への影響
      2. 熱や酸素による影響
      3. 加硫ゴムの劣化の様子
      4. ゴム材料の疲労劣化
    4. ゴム材料のトラブル
      1. 安定したゴム分子とは
      2. ゴムの熱・酸化・光による劣化対策
      3. ゴムの寒さ対策
      4. ゴムの耐水・耐油対策
      5. 加硫ゴムの水劣化 (「残留塩素」
      6. 銅害 (金属の引き起す劣化)
    5. Oリングの製造事例
    6. 特殊なゴム材料と製品
      1. スポンジ
      2. 製造方法
  4. 接着剤のシール材への適用
    1. 概要
    2. 液体ガスケット
    3. 密着力とは
    4. 液状ガスケットのメリットと課題
    5. 事例
  5. 運動用シールに関連したトライボロジー (摩擦・摩耗・潤滑) の基礎
    1. 摩擦とシールの関係
    2. 潤滑の形態と摩擦
    3. シールに与えるトライボロジーの影響
    4. アモントンクーロンの摩擦の法則
    5. 摩擦のメカニズム
      • 凝着摩擦
      • アブレッシブ摩擦
      • 弾性ヒステリシス損失
    6. 摩擦と摩耗の関係
    7. 異音発生について (スティック&スリップ現象)
  6. シールと腐食の関係
    1. シールと腐食の関係
    2. 腐食と防食
      • 分類
      • 腐食のプロセス
      • 孔食
      • 隙間腐食
      • 電食
      • 腐食の抑制
  7. 各種シールの密封原理と用途・取り扱い
    1. オイルシール
      1. オイルシールの構造と機能
      2. オイルシールの特徴と用途
      3. オイルシールの種類
      4. オイルシールの原理
      5. オイルシールの摩擦トルク
      6. オイルシールの設計
      7. オイルシールの寿命と留意点
    2. ガスケット
      1. ガスケとの役割と必要な要件
      2. ガスケットの種類と適用
      3. 各種ガスケットの特徴と用途
      4. 液状ガスケット
      5. ガスケットの漏洩
      6. エンジンヘッドガスケット
      7. ガスケットの設計
    3. O-リング (固定用・運動用)
      1. O-リングのシール原理
      2. O-リング用材料に要求される性質
      3. 溝部の表面粗さ
      4. O-リングへの表面処理
      5. ガスケットの取り扱い方法
    4. ゴム材料の寿命評価
      1. 事例 (O-リングの寿命)
      2. 寿命評価の必要性
      3. 寿命評価と手順
      4. 結果
    5. メカニカルシール
      1. メカニカルシールの基本構造
      2. 特徴
      3. メカ二カルシールの原理
        • 二層流説
        • 表面張力説
        • ポンピング作用説
      4. メカニカルシールの形式
      5. メカニカルシールの選定
      6. 取り扱いとトラブル対策
    6. 特殊シール
      1. ラビリンスシール
        • 概要と用途 ・構造
        • ラビリンスシール原理
        • 材料
      2. 磁性流体シール
        • 概要
        • 磁性流体の原理
        • 特徴と用途
  8. 故障と対策
    • 質疑応答

講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/27 モータ巻線用絶縁材料の評価方法 オンライン
2025/2/27 メタクリル系ポリマー活用のための入門講座 オンライン
2025/2/27 自動車産業における高分子材料のこれからを考える オンライン
2025/2/28 ゴム材料の分析手法および劣化現象とその分析 オンライン
2025/3/5 ゴム・プラスチック材料の破損・破壊原因と対策事例及び寿命予測 東京都 会場・オンライン
2025/3/6 エポキシ樹脂の耐熱性向上と機能性両立への分子デザイン設計および用途展開における最新動向 オンライン
2025/3/10 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/3/13 半導体封止材用エポキシ樹脂・硬化剤・硬化促進剤と分析・特性評価法および技術動向 オンライン
2025/3/19 分子動力学シミュレーションの基礎と高分子材料開発への応用 オンライン
2025/3/27 高分子の相溶性と相分離および結晶化の基礎 オンライン
2025/3/27 廃プラスチックのリサイクル最新動向 東京都 会場・オンライン
2025/3/28 固体高分子の破壊とタフニング オンライン
2025/3/28 フィルムの延伸・分子配向の基礎、過程現象の解明と構造形成、物性発現、評価方法 オンライン
2025/3/31 漏れのメカニズムとシールの効果的使い方およびシールトラブル対策 オンライン
2025/4/7 ゴム・プラスチック材料の破損、破壊原因とその解析法 東京都 会場
2025/4/9 レオロジーの基礎と測定法 オンライン
2025/4/15 レオロジーの基礎と測定法 オンライン
2025/4/23 架橋ポリオレフィンのマテリアルリサイクル技術の最先端 オンライン
2025/4/25 ゴム材料における摩擦・摩耗現象の理解と制御・対処に必要な基礎知識 オンライン
2025/5/14 プラスチックリサイクル技術の現状・課題・最新動向 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/8/30 次世代パワーデバイスに向けた高耐熱・高放熱材料の開発と熱対策
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/30 世界のバイオプラスチック・微生物ポリマー 最新業界レポート
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例