技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

凍結乾燥プロセスのメカニズム理解と適切なコントロールの実施

凍結乾燥プロセスのメカニズム理解と適切なコントロールの実施

~凍結乾燥工程の現象・品質の決定因子を理解し、適切な凍結乾燥操作を実施する~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、凍結乾燥について基礎から解説し、凍結乾燥工程の現象・品質の決定因子、適切な凍結乾燥操作、高度な品質保持、プロセス最適化を実現させる乾燥原理や品質変化のポイントについて詳解いたします。

開催日

  • 2023年4月3日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 凍結乾燥に関連する製品の技術者、品質担当者、担当者、管理者
    • 注射剤 (抗がん剤、抗生物質、ワクチンなど)
    • 無菌原薬 など

修得知識

  • 凍結乾燥の基礎
  • 凍結乾燥工程の現象・品質の決定因子
  • 適切な凍結乾燥操作
  • 高度な品質保持、プロセス最適化を実現させる乾燥原理や品質変化のポイント

プログラム

 フリーズドライ (凍結乾燥) とは一旦凍結した試料を昇華によって脱水することを特徴とする乾燥手法です。品質の保持に最も優れた乾燥方法として知られており、抗がん剤、抗生物質、ワクチンなどの注射剤などの製造手法としてその利用はますます拡大することが見込まれています。その反面、オペレーションやコストの点で課題も多く、高度な品質の保持、プロセスの最適化が常に求められます。 そのためには乾燥原理や品質変化と関わる複雑な現象を正しく理解することが求められます。
 本講座では乾燥に関わる化学工学的な理解について概説し、凍結および乾燥工程で起こる現象、品質を決定する因子などについて理解を深めていただきます。また、乾燥の進行速度がどのように決定しているかといった説明を通じ、適切な凍結乾燥操作を実施するために必須の基礎知識を習得してもらいます。

  1. 凍結乾燥プロセスの概説
    • 凍結乾燥とは
    • 工程フロー
    • 装置概要
    • 凍結乾燥装置内での水の動き
    • 凍結乾燥製品の性質
  2. 凍結乾燥過程で起こる現象
    • 凍結過程で起こる現象
    • 乾燥過程で起こる現象
    • 凍結乾燥過程の温度チャート
    • 凍結乾燥過程におけるコラプス発生
    • ミクロなコラプス発生の評価
  3. 凍結現象の基礎
    • 過冷却現象と過冷却解除
    • 二成分溶液の固液相平衡
    • 氷晶のパターン形成
    • 凍結濃縮相の緩和・オストワルドライプニング (アニーリング)
    • 氷晶サイズの推算・分布
  4. 乾燥の基礎理論 (熱と物質の同時移動)
    • 伝熱方程式・拡散方程式
    • 定常状態
    • 境膜内伝熱係数と物質移動係数
    • 放射伝熱
    • 蒸発速度と湿球温度
    • 乾燥特性曲線
    • 定率乾燥期間と減率乾燥期間
  5. 凍結乾燥モデルと数学的扱い方
    • 凍結乾燥の基礎理論
    • 凍結乾燥の数学的取り扱い
    • 棚板式バイアル凍結乾燥モデル
    • モデルの計算法
    • シミュレーションの実施例
  6. 凍結乾燥の実施と品質
    • 製品品質の変化と関わる現象
    • 品質安定化の考え方
    • 品質劣化要因 (凍結過程)
    • 品質劣化要因 (乾燥過程)
    • 保護物質の役割と選定
    • 復水性・再水和特性の保持
    • 吸湿のメカニズムと湿度管理

講師

  • 中川 究也
    九州大学 大学院 工学研究院 化学工学部門
    教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/7 高品質スラリー調製のための分散技術とその安定化、評価方法 オンライン
2025/1/8 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2025/1/8 失敗成功事例から学ぶ原薬の各ステージでのスケールアップ製造のポイント オンライン
2025/1/8 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2025/1/8 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン
2025/1/8 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン
2025/1/9 注射剤の異物検査の方法と基準設定及び異物低減方法 オンライン
2025/1/9 賞味期限設定のためのアレニウス式を用いた加速試験のポイント オンライン
2025/1/9 承認申請・メディカルライティングコース オンライン
2025/1/9 CTD/照会回答書作成のためのメディカルライティング オンライン
2025/1/9 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/10 撹拌装置の設計/スケールアップの基礎とトラブルシューティング オンライン
2025/1/10 NPV (Net Present Value) 計算による医薬品事業性評価の基礎知識 オンライン
2025/1/10 インド・中国における医薬品薬事戦略と現地対応ノウハウ オンライン
2025/1/10 品質管理の基礎 (4日間) オンライン
2025/1/10 分析法バリデーションコース (2日間) オンライン
2025/1/10 ICH Q2 (R2) 、Q14をふまえた承認申請時の分析法バリデーションの留意点 オンライン
2025/1/10 品質管理の基礎 (1) オンライン
2025/1/12 分離工学の基礎と装置設計法 オンライン
2025/1/14 日米欧当局のプロセスバリデーションにおける要求事項と承認申請にむけた準備について オンライン

関連する出版物

発行年月
2011/9/1 厚労省ER/ES指針対応実施の手引き
2011/8/29 グローバルスタンダード対応のためのCSV実施方法
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き
2011/6/29 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定と不純物プロファイル管理
2011/6/28 治験の臨床検査値における軽微変動が意味するもの / 有害事象判定
2011/5/26 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション (中級編)
2011/5/25 超入門 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション
2011/4/20 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応実践講座
2011/1/28 3極GMP/局方における無菌性保証と査察対応
2011/1/25 供給者監査実施のノウハウと注意点
2010/12/1 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応準備の手引き
2010/11/29 FDA Part11査察再開と欧州ANNEX11要求対応
2010/11/25 EDC適合性調査と医療機関事前対応
2010/8/20 3極GMP査察対応シリーズ
2010/5/27 CMCレギュレーションとドラッグマスターファイル(DMF)作成入門
2010/4/20 高血圧対応製品の研究開発動向と市場分析