技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

接着・剥離のメカニズムと接着部の解析、寿命の予測技術

接着・剥離のメカニズムと接着部の解析、寿命の予測技術

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、接着・剥離の基礎から解説し、剥がれの原因とその対策、評価条件の設定法、寿命予測と劣化加速条件設定法を解説いたします。

開催日

  • 2023年2月14日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 接着に関する業務に携わっている方
  • 品質保証、工程管理、工程設計、部品設計、接着仕様開発の担当者

修得知識

  • 接着の基礎
  • 接着部の寿命予測
  • 劣化加速条件設定
  • 接着剥がれに対する原因究明と対策仕様の提示

プログラム

 接着剥がれ不具合の見逃し原因を分析したところ、その大半は当事者が基礎的な接着技術を習得していれば防ぐことができる結果であった。接着の基本や接着メカニズムについて素養のある担当者が接着の工程管理、工程設計、部品設計に関わらなければならないことを如実に物語る分析結果であった。
 このセミナーでは接着技術の基礎、接着剥がれ原因とその対策、評価条件の設定方法、接着仕様の寿命予測と劣化加速条件設定の方法といった高信頼性接着技術が習得できる内容とした。高品質な接着製品の生産に貢献できれば幸甚である。

  1. 接着のメカニズム
    1. 化学結合
    2. 水素結合
    3. ファンデルワールス力
    4. 機械的結合 (アンカー効果)
    5. 溶解パラメータ
  2. 接着反応
    1. 材料構成 (ガラス/PBT ウレタン接着の事例)
    2. ガラスとシランカップリング剤との水素結合
    3. PBTとウレタン接着剤との結合
  3. 表面濡れ性の理解
    1. 濡れ性と接触角
    2. 表面張力
    3. 溶解パラメータ (SP値) と臨界界面張力
    4. Zismanプロット
    5. Paulingの電気陰性度
    6. 電子供与性基/電子求引性基
  4. 接着剤の種類と適用
    1. 主成分による分類
    2. 硬化、固化方法による分類
    3. 形態/接着強さ/機能性付与による分類
    4. 接着剤選定早見表
  5. 接着剤の物性測定法
    1. 強度特性の測定方法
    2. ヒステリシス性能の測定方法
    3. 応力緩和性能の測定方法
    4. 動的粘弾性の測定方法
  6. 剥離部位の解析
    1. 剥離部位の分析方法
    2. 被着品の表面状態
    3. 接着剤のタイプ・成分と剥離の関係
  7. 剥がれ不具合
    1. 剥がれ原因
      1. 作り込み原因別での剥がれ不具合発生比率
      2. 接着剤における剥がれ因子の内訳
      3. 両面テープにおける剥がれ因子の内訳
    2. 剥がれ不具合原因の究明と対策
      1. PA6製品の脱水による接着反応阻害
      2. 温水浸漬試験によるPA6製品の剥がれ
      3. 接着剤の養生乾燥不足によるクリープ剥がれ
      4. アルミ被着面に脱脂工程で離型剤付着
      5. プライマーの膜厚不足
      6. SUS被着面に接着阻害物質付着
      7. 被着面払拭物の溶出による接着阻害
      8. プライマーの選定ミス (両面テープ)
      9. ゴム製品からのブリード物による接着阻害 (両面テープ)
      10. 両面テープの吸湿による接着阻害 (高周波誘電加熱)
      11. バネ鋼のスプリングバックによる剥離 (ウレタン接着の例)
      12. ガラス/PA6接着における熱サイクル試験でのガラス剥離
  8. 接着の劣化要因とその対応策
    1. 水分
    2. 紫外線
    3. クリープ
    4. 繰り返し荷重負荷
    5. ヒートサイクル
    6. ソルベントクラック (接着剤のプラスチックへのアタック)
  9. 接着製品の評価条件の設定と確認方法
    1. 接着力低下要因の明確化
    2. 接着剥がれトラブルに対する取組
    3. 評価条件の設定
    4. 評価確認方法
  10. 接着部の寿命予測方法
    1. アレーニウス型
      1. 寿命予測式の導出
      2. 寿命予測式の重回帰分析
      3. T-t線図の作成
      4. 活性化エネルギーの求め方
    2. ラーソンミラー型
      1. 寿命予測式の導出
      2. 寿命予測式の重回帰分析
      3. 材料定数・Cの特定と検証
      4. マスターカーブの作成
    3. 重回帰分析の方法
      1. 相関係数の把握
      2. エクセル・分析ツールによる方法
      3. INDEX (LINEST) 関数による方法
      4. 主要な統計項目の計算方法と判定
    4. 加速倍率の把握
      1. 加速倍率の算出方法
      2. 使用時の寿命予測
  11. 接着部の寿命予測
    1. シリル化ウレタンの熱老化
    2. 1液エポキシ接着品の温水浸漬
    3. 1液シリコーン接着品の温水浸漬
    4. 2液アクリル系接着品の疲労
    5. エポキシ・ポリアミド系接着剤の発熱量による硬化率
    6. 温度と相対湿度を絶対湿度に変換した硬化条件設定方法
  12. 接着部の劣化加速条件の設定法
    1. 温度頻度表がある場合
      1. 寿命時間の算出
      2. 発生温度における加速倍率の算出
      3. 加速条件の設定
    2. 温度頻度表がない場合
      1. 平均温度の算出
      2. T-t線図の作成
      3. 加速条件の設定
    • 質疑応答

講師

  • 川瀬 豊生
    川瀬テクニカル・コンサルタンシー

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。