技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

導電性接着剤の特性発現メカニズムと接続信頼性

導電性接着剤の特性発現メカニズムと接続信頼性

~接続特性の発現や不具合発生に影響を及ぼす因子を明らかにする~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、導電性接着剤の材料設計について基礎から解説し、電気抵抗を下げるポイント、接触状態と電気特性の関係、剥離不良の対策など、界面現象を理解し、応力バランスを考慮した設計手法について詳解いたします。

開催日

  • 2023年2月6日(月) 12時30分 16時30分

修得知識

  • 導電性接着剤の概要
  • 導電性接着剤の電気および熱伝導特性の解析モデルと実態
  • 導電性接着剤の材料設計の考え方
  • 導電性接着剤の接続信頼性に及ぼす物理化学的因子

プログラム

 有機高分子接着剤中に金属やカーボンといった導電フィラーを分散させた導電性接着剤は、部品接続や配線/電極印刷などの用途で電子実装分野において用いられてきました。また、フレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクスに代表されるような電子デバイスの多様化を実現するための実装材料のひとつとして、今後も導電性接着剤が重要な役割を担うことが予想されています。このように導電性接着剤は実装材料としての実績を有する材料ではありますが、その接続特性の発現メカニズムが十分に明らかにされておらず、試行錯誤で材料開発が進められているのが現状と思われます。さらに、導電性接着剤の接続特性や信頼性に関して体系的に整理した教科書や専門書もほとんど存在しておらず、学術的基礎に基づいた議論を行うことにも限界があるというのが実情です。
 そこで本セミナーでは、導電性接着剤の開発や実装応用の一助としていただくために、その接続特性発現や不具合発生に影響を及ぼす因子について整理してみたいと思います。

  1. 導電性接着剤の概要 (1) :電気および熱伝導
    1. 導電性のレベル
    2. 電気伝導と熱伝導の関係
    3. 導電性接着剤の構成要素
    4. 等方性導電性接着剤の微細組織
    5. 異方性導電性接着剤の微細組織
  2. 導電性接着剤の概要 (2) :接着剤ペーストのレオロジー特性
    1. ニュートン流体と非ニュートン流体
    2. 導電性接着剤ペーストのレオロジー特性
    3. 金属ナノ粒子ペーストのレオロジー特性
    4. 可使時間に影響を及ぼす因子
  3. 導電性接着剤の接続特性の解析モデル
    1. 有効媒質近似モデル
    2. パーコレーションモデル
    3. 動的パーコレーション
    4. フィラー間およびフィラー/電極間界面の電気伝導モデル
    5. フィラー間およびフィラー/電極間の界面電気抵抗評価
    6. 導電性接着剤の熱伝導の考え方
    7. 導電性接着剤の接着強度
  4. 導電性接着剤へのナノフィラーの適用の考え方
    1. カーボンフィラーの利用 (1) :概要
    2. カーボンフィラーの利用 (2) :フィラー分散のストラクチャーと分散制御
    3. カーボンナノフィラーの利用 (3) :界面電気抵抗向上のための界面設計
    4. 金属ナノフィラーの利用 (1) :概要
    5. 金属ナノフィラーの利用 (2) :金属ナノ粒子の熱力学
    6. 金属ナノフィラーの利用 (3) :金属ナノ粒子の融点降下現象と低温焼結現象の違い
  5. 導電性接着剤の電気伝導特性発現挙動の解析
    1. 接続特性のキュア条件依存性
    2. 電気伝導特性発達と硬化収縮の関係の実態
    3. 電気伝導特性発達と硬化収縮の関係の実態
    4. 界面化学因子の影響
    5. 金属ミクロフィラーの焼結現象
  6. 導電性接着剤の研究例
    1. エポキシバインダ中での銀フィラーの低温焼結誘導
    2. 銀めっきフィラーを用いた導電性接着剤
    3. 銅フィラーを用いた導電性接着剤の電気的信頼性向上のための材料設計
    4. ストレッチャブル導電性接着剤の変形耐性向上のための材料設計
  7. 導電性接着剤の接続信頼性に影響を及ぼす環境因子
    1. 高温高湿環境中での吸水現象と腐食
    2. 高温高湿および高温環境中での銅フィラーの酸化現象
    3. 接着剤バインダの硬化度や界面接着状態が接続信頼性に及ぼす影響
  8. 今後の展望
    1. フレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクスにおける導電性接着剤の役割
    2. 有機/無機ハイブリッド材料としての導電性接着剤の基礎研究
    • 質疑応答

講師

  • 井上 雅博
    群馬大学 理工学府 知能機械創製部門
    准教授

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)
複数名
: 40,000円 (税別) / 44,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 40,000円(税別) / 44,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 80,000円(税別) / 88,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 120,000円(税別) / 132,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。