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原薬のスケールアップ製造における実験計画法の活用とGMPの課題

原薬のスケールアップ製造における実験計画法の活用とGMPの課題

~原薬のスケールアップ製造で実際に起きた逸脱・変更事例から対処法・解決法を学ぶ / 実験計画法における効率的な計画の立て方と必要なデータの集め方~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、実際に経験した事例 (失敗例) を参考に各開発段階で行う実験の注意点、実際のスケールアップ製造で遭遇した問題点をどのように対処、解決したかを説明し、更にそこから得られた知見をもとに効率的な実験計画の立て方、必要なデータの集め方、活用法を説明いたします。

開催日

  • 2022年12月14日(水) 10時30分 16時30分

プログラム

 実験計画法は「実験の計画」と実験により得られたデータの「解析方法」の二つから構成される。実験の計画とは「目的に応じてどのような実験を行えばよいか?」あるいは「どうすればデータを効率的に集めることができるか?」と言える。原薬のスケールアップ製造は開発過程では絶対に避けられない部分であり、開発初期では合成プロセス、出発原料の変更のような大幅な変更も可能であるが、MF等で原薬の製造法を登録した後の変更は困難となり、変更する場合はGMPをよく理解して進める必要がある。
 本セミナーでは実際に経験した事例 (失敗例) を参考に各開発段階で行う実験の注意点、実際のスケールアップ製造で遭遇した問題点 (変更、逸脱) をどのように対処、解決したかを説明し、更にそこから得られた知見をもとに効率的な実験計画の立て方、必要なデータの集め方を応用事例含めて説明する。

  1. 医薬品 (原薬) の開発とスケールアップ (基本的な考え方)
  2. 実験室スケールとスケールアップの相違点
    • 小スケールとスケールアップのパラメータの比較と考え方、設定法
  3. 合成法、合成ルートの設定、考え方、注意点
    • ICH M7
    • 化審法
    • その他
  4. スケールアップ実験するためのチェックポイント、考え方と原料、中間体の評価項目とその対応策
    • 安全性
    • 安定性
    • 結晶多形
    • 溶媒和 他
  5. 実験計画法による効率的なデータ収集
    1. スケールアップを前提とした実験計画の考え方
    2. スケールアップ前提の実験計画の考え方、データの取得法、活用法 (事例を参考に)
  6. スケールアップでの問題点 (実際の経験から) と
    対応策とその活用事例
    1. 開発初期 (実験室〜10Lスケール) の事例
    2. パイロット試作 (200〜500Lスケール) の事例
    3. パイロットから商用生産 (2000Lスケール以上) の事例
    4. 商用生産開始後の事例

こんな悩み、解決します

  • 開発初期 (実験室〜10Lスケール) に…
    • 転位反応:1gから10gにスケールアップしたら目的物が得られなくなった。
    • 1gスケールでは目的物が合成できたが、10gスケールでは合成不可の結果となった。
    • 前臨床試験に進むことが決まり、カラム分離工程回避の必要性が出てきた
    • 溶媒を変更したら反応が進まなくなった。
    • 青酸ガスを使用しなければならない。
  • パイロット試作 (200〜500Lスケール) 時に…
    • 設備の性能を安易に考えて刺激性のミストが噴出した。
    • 設備の性能を安易に考えてオーバー反応してしまった。
    • スケールアップして中間体を大量合成したら分解してしまった。
    • 再結晶プロセスをスケールアップしたら目的物が得られなくなった。
    • パイロットにスケールアップしたところ、反応開始を確認できず、大きなトラブルに陥りそうになった
    • アセトン/炭酸カリウム系でのアルキル化反応。
    • 外部委託したら結晶形で、同等性の問題が発生。
  • パイロットから商用生産 (2000Lスケール以上) 時に…
    • 2工程先の抽出・分液工程で問題 (エマルジョン) 発生。
    • P爆発性の中間体を経由するためスケールアップ製造できずPhaseIII試験が
      終わってしまった。
    • 目標規格の原料が手に入らない
    • パイロットまでGL、商用生産でSUSに切り替えたところ錆が発生した。
    • アミノチアゾール酢酸製造のスケールアップ:パイロットまでは
  • 問題なかったが、商用生産で乾燥機の選択を誤った。 (安定型と準安定型)
    • キャンペーン生産に切り替えたところエステル交換反応が進まなくなった。
    • 溶媒回収しないと採算が合わなくなった。
    • 商用生産に移行しようとしたら残留溶媒の問題が発生した。
    • 出発原料の製法に伴製法に伴う異性体混入の可能性がある
  • 商用生産開始後に…
    • 収量低下のGMP逸脱
    • 高純度の原料に切り替えた途端にGMP逸脱
    • 突然、製品の乾燥時間が2倍 (10時間→20時間) になった。

講師

  • 丸橋 和夫
    株式会社 三和ケミファ 医薬品事業部
    統括本部長

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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