技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

再生プラスチック化に求められる材料技術

再生プラスチック化に求められる材料技術

オンライン 開催

開催日

  • 2022年10月21日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 環境問題について企業で担当している管理者、担当者
  • 環境問題の対策のため高分子材料開発を担当している管理者、担当者
  • 製品開発を担当している管理者、担当者

修得知識

  • リサイクル材の市場動向
  • 高分子材料に関連する環境問題
  • 高分子材料の再資源化に必要な技術に関する知識

プログラム

 2016年に開かれた通称「ダボス会議」では、「2050年には海の中のプラスチックの重量が魚の重量を越える」という衝撃の予測が提示され、プラスチックスとゴムの廃材で起きている環境問題が世界中でクローズアップされた。そして、3RにRefuseを加えた4Rが合言葉となった「脱プラスチック運動」が世界で起きた。国連が示したSDGsでも「廃棄物の発生防止と削減」が重点となっており、わが国でもレジ袋の有料化が普及し、エコバック携帯が日常となった。
 ところで、2022年4月からわが国で施行されたプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律では、4番目のRとして「Renewable」が提示され再資源化事業について定められた。すなわちRefuseからRenewableへゲームチェンジされたかのようである。
 ただし、高分子材料の再資源化については、古くは1970年代起きたオイルショックにより自動車業界で一部検討された経緯があり、また最近では2010年ごろから事務機業界で環境対応樹脂の製品搭載が半ば義務化されたために、コスト対策としてリサイクル材導入が検討されるようになった。
 例えば業界トップランナーのコニカミノルタでは、複合機の外装材及び内装材にリサイクルPETボトルの採用を積極的に進めてきて、現在では使用している高分子材料の半分以上がリサイクル材である。
 本セミナーでは環境問題の変遷について高分子材料の視点でまとめるとともに、今後重要となる高分子再資源化技術を予測するとともに、リサイクル材導入にあたって必要となる知識について、難燃化技術と高分子の耐久性を中心に解説する。

  1. 世界が直面する危機と高分子材料
    1. 高分子材料の大半はゴミ。
    2. 海洋プラごみが決定づけたゴミ問題
    3. 先進国が輸出していたゴミ
  2. 再資源化の課題
    1. 環境問題の変遷
    2. 自動車業界の事例
    3. ごみ処理とサプライチェーン
    4. 世界動向と日本の事情、課題
  3. 高分子材料のRenewable
    1. 高分子材料とは
    2. 高分子材料のプロセシング
      1. 小型家電の回収から高分子再生材までのプロセス
      2. コンパウンディング技術の重要性
    3. 再生高分子材料の物性と評価技術
      1. 評価技術概論
      2. 事例:半導体ベルトのLCA
      3. 再生材の難燃化技術
        1. 難燃化技術概論
        2. 事例1:溶融型UL94-V2合格再生PET樹脂
        3. 事例2:炭化促進型UL94-5Vb合格再生PC/ABS
      4. 再生材の耐久性と劣化の考え方
  4. 高分子の再資源化と品質管理
    1. 各種環境規制について
    2. データサイエンスと信頼性工学の導入
  5. オイルリファイナリーからバイオリファイナリーへの転換と高分子の再資源化
    1. 概略動向
    2. ミドリムシプラスチック
    3. パルプ・樹脂複合材料
    4. サプライチェーンから見た高分子再生材の見直し
    5. ケミカルリサイクル
  6. まとめ

講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

シーエムシーリサーチからの案内をご希望の方は、割引特典を受けられます。
また、2名様以上同時申込で全員案内登録をしていただいた場合、1名様あたり半額の 22,500円(税別) / 24,750円(税込)となります。

  • Eメール案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • Eメール案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)

アカデミック割引

  • 1名様あたり 24,000円(税別) / 26,400円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/21 架橋技術によるポリマーの性能向上と物性・特性改良方法 オンライン
2024/11/21 生分解性プラスチックの土壌・海洋生分解性評価と実験手順 オンライン
2024/11/21 高分子結晶化の基礎と解析技術および結晶成長 オンライン
2024/11/22 マレイン酸変性による樹脂複合材料の界面密着性向上とその構造分析 オンライン
2024/11/22 プラスチック射出成形の基礎知識とトラブルシューティング オンライン
2024/11/22 押出混練機内の樹脂挙動と混練評価、最適化技術 東京都 オンライン
2024/11/22 高分子結晶化のトポロジー的メカニズムとその制御 オンライン
2024/11/25 バイオマスフィラーの樹脂への分散、複合化技術 オンライン
2024/11/26 光学用透明樹脂の基礎、屈折率制御および光吸収・散乱メカニズムと高透明化 オンライン
2024/11/26 ポリマー・高分子材料のモノマー化・解重合技術の基礎とケミカルリサイクルの技術動向 オンライン
2024/11/27 光硬化型材料の基礎と応用のポイント オンライン
2024/11/27 プラスチックのマテリアルリサイクル技術入門 オンライン
2024/11/27 ゴム・プラスチック材料の破損、破壊原因とその解析法 東京都 会場
2024/11/27 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術 オンライン
2024/11/27 加速する国内外のプラスチック規制の動向とリサイクルの最新事情 オンライン
2024/11/27 粘着・剥離のメカニズムとその制御 オンライン
2024/11/28 固体高分子材料の動的粘弾性測定 オンライン
2024/11/28 プラスチック成形品の残留応力発生メカニズム&長期信頼性の予測法 オンライン
2024/11/28 熱分析の基礎、測定と正しいデータ解釈 オンライン
2024/11/28 架橋ポリオレフィンのマテリアルリサイクル技術の最先端 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/6/24 EV用リチウムイオン電池のリユース&リサイクル
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/12/15 欧州のリサイクル 総合分析
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望 [書籍 + PDF版]
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/6/14 車載用リチウムイオン電池リサイクル : 技術・ビジネス・法制度
2023/4/6 電池の回収・リユース・リサイクルの動向およびそのための評価・診断・認証
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/12/31 容器包装材料の環境対応とリサイクル技術