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ベイズ最適化を用いた材料開発、プロセス設計への応用

ベイズ最適化を用いた材料開発、プロセス設計への応用

~実験計画法・適応的実験計画法・データ解析・ベイズ最適化の基礎から分かりやすく解説 / 分子・材料設計、モデル選択、異常検出・異常診断、プラントの状態推定等の様々な応用~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、効率的な材料設計やプロセス・装置設計を可能にする実験計画法について取り上げ、必要なデータ解析理論とベイズ最適化の基礎、具体的な応用例や最新の研究事例などを解説いたします。

開催日

  • 2022年10月13日(木) 10時00分 17時00分

修得知識

  • ベイズ最適化の基礎
  • ベイズ最適化を材料開発に適用する上でのポイントや注意点
  • 多目的ベイズ最適化の手法
  • 実務で利用するためのヒント
  • 企業のR&Dにおいてベイズ最適化を利用する際の注意点
  • 一目的ベイズ最適化の延長で簡易的に多目的ベイズ最適化を実施する方法
  • 多目的ベイズ最適化を用いた材料設計の最新事例
  • プロセスインフォマティクス・データ解析・機械学習・プロセス設計・プロセス管理・ソフトセンサー・実験計画法・ベイズ最適化の基礎知識
  • プロセスインフォマティクス分野の研究事例
  • データ解析の一般的なすすめ方
  • Pythonのライブラリを活用したベイズ最適化実行方法
  • 実験 (計測) とベイズ最適化を融合したシステムの構築方法

プログラム

第1部 材料開発におけるベイズ最適化の適用と合成パラメータの制御

(2022年10月13日 10:00〜11:30)

 本講演では、材料研究者の目線から見た際の、ベイズ最適化を材料開発に適用する上でのポイントや注意点に関して紹介します。

  1. 背景 AIやロボットを活用した研究開発の重要性
    1. 材料合成における現在の課題 – 探索空間の多次元化 –
    2. ベイズ最適化とロボットを組み合わせた「自律的」物質合成とは
    3. AI、ロボット、研究者が協働するデジタルラボラトリとは
    4. デジタルラボラトリが研究環境に与えるインパクト
  2. 材料開発の現場でベイズ最適化を活用するには?
    1. ベイズ最適化の基礎
    2. ベイズ最適化による合成条件最適化のシミュレーション例
      - 何回実験すれば最適化が完了するのか? –
    3. スパース推定を用いたベイズ最適化
    4. 複数のサンプルを並列処理するには?
    5. 複数の物性値を最適化するには?
    6. 適切な課題設定の方法は?
    7. ベイズ最適化で従来より優れた材料は開発できる?
    8. ベイズ最適化を実際に行うには?
  3. まとめ
    • 質疑応答

第2部 多目的ベイズ最適化による機能性材料設計

(2022年10月13日 12:10〜13:40)

 産業界における材料設計では、その用途に応じて、複数の目的変数の最適化が要求されることが多い。例えば100°C環境で10年間使用される材料であれば、軽量性や伸縮性等の材料機能に関する目的変数に加えて、100°Cに耐える耐熱性と10年継続利用可能な耐久性が要求される。こうした最適化問題を効率的に解くことが期待される多目的ベイズ最適化であるが、現状はアカデミアを中心に限られた成功例が報告され始めている状態であり、産業界のどんな課題に、どのように使えばいいのか判断することは難しい。
 そこで本講座では産業界の立場で多目的ベイズ最適化の研究に従事する講師の視点から、複数の多目的ベイズ最適化手法の簡単な原理とその長所・短所について紹介する。合わせて、単目的ベイズ最適化の延長で簡易的に多目的ベイズ最適化を実現する方法や、講師の所属する昭和電工マテリアルズにおける最新の技術開発、活用事例についても紹介する。

  1. 昭和電工マテリアルズにおけるマテリアルズインフォマティクスの取り組み概要
  2. 多目的ベイズ最適化入門
    1. ベイズ最適化の原理復習
    2. 多目的ベイズ最適化手法
  3. 多目的ベイズ最適化手法の長所・短所
    1. 多目的ベイズ最適化手法の比較方法
    2. 各手法の長所・短所
  4. 単目的ベイズ最適化ツールで簡易的に多目的ベイズ最適化を実現する方法
  5. 昭和電工マテリアルズにおける機能性材料開発のための多目的ベイズ最適化
    1. 機能性材料開発のための多目的ベイズ最適化手法開発
    2. 実務での有効性を確認するための性能検証
    3. 多目的ベイズ最適化を搭載したマテリアルズインフォマティクスプラットフォーム
  6. まとめ
    • 質疑応答

第3部 ベイズ最適化を用いたプロセスインフォマティクス

(2022年10月13日 13:50〜15:20)

 プロセスインフォマティクスに基づいた高機能性材料の開発や製造などの現場において、効率的に実験・製造を実施するために実験計画法が活用される。例えば5つの実験パラメータ (反応器体積・反応温度・反応時間など) があり、それぞれ10の候補の値がある場合、すべての組み合わせは10万通りになってしまう。しかし実験計画法を用いれば、その中の数回のシミュレーション候補・実験候補から実験パラメータと装置の性能・材料の物性・活性との間の関係性を機械学習によりモデル化することで、所望の装置性能・物性・活性を実現するための候補を効率的に探索できる。さらにベイズ最適化によりパラメータの外挿領域を探索することが可能となる。実験データを活用して実験計画法・ベイズ最適化を実施することで、効率的な材料設計およびプロセス・装置設計を達成できる。
 本講演では、そのような (適応的) 実験計画法や、実験計画法を実現するための機械学習およびベイズ最適化の基礎を解説する。さらに具体的な材料設計およびプロセス・装置設計といったプロセスインフォマティクスの研究事例を紹介する。

  1. プロセスインフォマティクス
    1. プロセス設計・装置設計とは
    2. ソフトセンサーとは
    3. モデリング
    4. モデルの活用したプロセス設計・装置設計・ソフトセンサー
  2. データ解析・実験計画法・ベイズ最適化
    1. 線形回帰分析
    2. 非線形回帰分析
    3. 実験計画法
    4. 適応的実験計画法
    5. ガウス過程による回帰
    6. ベイズ最適化
  3. 研究事例・応用事例
    1. ベイズ最適化の応用事例
    2. プロセス設計・装置設計の実例
    3. ソフトセンサーの実例
    • 質疑応答

第4部 温度制御装置におけるベイズ最適化の適用

(2022年10月13日 15:30〜17:00)

 ベイズ最適化は深層学習のハイパーパラメータ最適化への適用として注目されている。一方で、ベイズ最適化の特徴である「ブラックボックス関数の最適化」「不確実性のモデル化」「少ない試行回数」は実際の装置の制御パラメータの最適化にも有効な技術である。
 本講座では実際に温度制御パラメータの探索をベイズ最適化によって実施した例を紹介する。

  1. ベイズ最適化の基礎
  2. ベイズ最適化ライブラリの適用
    1. ベイズ最適化を実現するPythonライブラリ
    2. ライブラリを用いたベイズ最適化の実行例
  3. 温調パラメータ最適化
    1. 温度制御装置
    2. 評価関数の設計
    3. 実験とベイズ最適化ライブラリの融合
    4. 最適化結果の評価
    • 質疑応答

講師

  • 中山 亮
    東京大学 理学系研究科 化学専攻 固体化学研究室
    特任助教
  • 花岡 恭平
    株式会社レゾナック 計算情報科学研究センター
    MI先端基盤開発担当プロフェッショナル
  • 金子 弘昌
    明治大学 理工学部 応用化学科
    准教授
  • 佐藤 航
    株式会社 日立製作所 研究開発グループ
    主任研究員

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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