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分子シミュレーションの基礎と高分子材料開発の効率化への展開

分子シミュレーションの基礎と高分子材料開発の効率化への展開

~高分子構造形成のシミュレーション技術 / 高分子のモデリング手法 / 高分子のシミュレーション手法 / ソフトウェアの特徴と使い方~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、階層的な構造をもつ高分子の構造形成に焦点を当て、その基礎概論を述べたあと、高分子のモデリング手法や分子シミュレーション手法の基礎を解説いたします。
また、OCTAやLAMMPS、Gromacsなど、高分子シミュレーションにおいてよく用いられるソフトウェアについて、最近の研究事例を交えて紹介いたします。

開催日

  • 2022年7月12日(火) 11時00分 16時30分

修得知識

  • 高分子のモデリング手法
  • 高分子のシミュレーション手法
  • ソフトウエアの特徴

プログラム

 高分子材料開発を効率的に行う上で、今や分子シミュレーションは極めて重要な役割を担っている。高分子のもつ特徴の一つとして、凝集構造の階層性を挙げることができる。高分子材料開発においては、このような階層構造の形成機構を明らかにする必要がある。
 本セミナーでは、階層的な構造をもつ高分子の構造形成に焦点を当て、その基礎概論を述べたあと、高分子のモデリング手法や分子シミュレーション手法の基礎を解説する。また、OCTAやLAMMPS、Gromacsなど、高分子シミュレーションにおいてよく用いられるソフトウェアについても、最近の研究事例を交えながら、その概要を紹介する。

  1. 高分子構造形成の基礎概論
    1. 高分子の結晶化
      • 高分子の配向構造
      • ポリエチレンの結晶化
      • ポリエチレンの単結晶
    2. ブロック共重合体のミクロ相分離
      • マクロ相分離
      • ミクロ相分離
  2. 高分子のモデリング
    1. 階層構造 結晶性高分子を例にとって
      • 高分子球晶の階層構造
      • 高分子シミュレーションの階層構造
    2. 全原子モデル
      • 典型的な相互作用ポテンシャル関数
      • 反応力場 (ReaxFF)
    3. 粗視化モデル 2つのアプローチ
      • 単純化した分子モデル
      • 現実的な分子モデル
      • 粗視化モデルの例
  3. 高分子のシミュレーション手法
    1. モンテカルロ (MC) 法
      • 高分子鎖のランダム・ウォークモデル
      • 動力学への拡張
    2. 分子動力学 (MD) 法
      • MD法とは
      • 差分近似法
      • シミュレーションで求める量
      • (例) 単原子分子系
    3. ランジュバン動力学 (LD) 法
      • ランジュバン方程式
      • ランジュバン方程式の解
    4. 散逸粒子動力学 (DPD) 法
      • DPD法とは
      • 粒子間力
      • 揺動散逸定理
      • 速度Verletアルゴリズムの修正版
  4. ソフトウェアの特徴
    1. OCTA (COGNACなど)
      • COGNACの概要
      • COGNACの基本機能
      • 単位系
      • インストール関連
      • COGNACの利用手順
    2. LAMMPS
      • LAMMPSの概要
      • LAMMPSの基本機能
      • 単位系
      • インストール関連
      • LAMMPSの利用手順
    3. NAMD
      • NAMDの概要
      • NAMDの基本機能
      • 単位系
      • インストール関連
      • NAMDの利用手順
    4. AMBER
      • AMBERの概要
      • 単位系
      • インストール関連
      • AMBERの利用手順
    5. Gromacs
      • Gromacsの概要
      • 単位系
      • インストール関連
      • Gromacsの利用手順
  5. 研究事例
    1. 高分子の構造形成
      1. 単一高分子鎖の構造形成
      2. 細孔中のシクロヘキサンで観測される相転移
      3. 双性イオン性ポリマーブラシ – 水界面における水のダイナミクス
    2. 両親媒性分子の自己会合
      1. 両親媒性分子のミセル形成
      2. 双頭型両親媒性分子の高次構造形成
    • 質疑応答

講師

  • 藤原 進
    京都工芸繊維大学 材料化学系
    教授

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,200円 (税別) / 37,620円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,200円(税別) / 37,620円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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