技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

SP値・HSP値 (溶解性パラメータ) の考え方、測り方、各種材料分野での活用法

SP値・HSP値 (溶解性パラメータ) の考え方、測り方、各種材料分野での活用法

オンライン 開催 演習付き

概要

本セミナーでは、溶解度パラメータ (SP値) の基礎から、測定・計算方法、計算プログラムツールの使用方法について、豊富な実用事例も交えて解説いたします。

開催日

  • 2022年5月26日(木) 9時50分 17時20分

受講対象者

  • 溶解に関連する技術者、開発者、研究者
    • 粉体
    • 高分子
    • 塗料
    • インク
    • 機能性材料
    • 接着剤
    • エラストマー
    • 医薬品
    • 化粧品食品
    • サプリメント など
  • 溶解度パラメータの計算を習得したい方、活用したい方

プログラム

第1部 溶解性パラメータ (SP値・HSP値) の基礎と応用技術

(2022年5月26日 9:50〜12:20) ※途中休憩挟みます

  1. 溶解度パラメーター (HSP値) の基礎
    • “Hildebrand溶解度パラメータについて (原著より) ”
    • 正則溶液理論から導かれた溶解度パラメータの意味
    • HildebrandおよびHansen溶解度パラメータの相互関係
      1. 溶解度パラメータ (SP値) の基礎と応用
        1. Hildebrandの溶解度パラメータ (SP値) の定義
        2. Hildebrandの溶解度パラメータの計算方法
        3. Hildebrand溶解度パラメータによる溶解性評価の基礎
      2. Hildebrand溶解度パラメータの種々物性からの計算方法
        1. 表面張力からのδtの計算方法
        2. 屈折率からのδdの計算方法
        3. 誘電率からのδpの計算方法
        4. 溶媒極性パラメータによるδhの計算方法
      3. 溶解度パラメータ (SP値) の分子グループ寄与法による計算
        1. Kreveren & Hoftyzerの計算方法
        2. Stefanis&Panayiotou法 (S&P法)
        3. HSPiPプログラム (Hansen)
        4. 関西大学JKU – HSPプログラム
  2. 機能性材料開発におけるHansen溶解球の応用と実用例
    1. Hansen溶解球の考え方およびHansen – 3Dプロットの利用法
    2. Hansen溶解球法によるHSP値の種々の測定方法
      • 溶解性
      • 溶解度
      • 接触角
      • 吸光度
      • 強度
    3. Hansen溶解度パラメータ微粒子分散性評価
      • DLD法
      • 浸透速度法
      • IGC法
      • カップリング表面
      • 分散強度
    4. Hansen溶解球 (3次元型、4次元型) およびHSP値の実用例
      • ナノ粒子
      • イオン液体
      • 界面活性剤
    5. 生体材料 (アミノ酸、タンパク質) のHSP値の測定と評価
      • 皮膚
      • 毛髪
    6. Hansen溶解度パラメータの将来展望について
    • 質疑応答

第2部 プラスチック分野におけるSP値の応用

(2022年5月26日 13:00〜14:20)

 溶媒に対する低分子の溶けやすさについて溶解性パラメーター (SP) が知られている。この値SP値について容易に計算で求める方法も提案されているので、高分子の配合設計に活用されている。高分子と高分子のブレンドについては、χで考察されるが、χとSP値について、その違いを意識しているだろうか。
 本セミナーでは、プラスチック分野におけるSP値の応用について、事例を中心に解説し、実技におけるSP値の実戦的活用法を紹介する。また、高分子の相溶についてOCTAのSUSHIは机上の考察に便利である。このSUSHIについて事例の中でSP値との関係を説明する。

  1. SP値について
    1. 高分子分野におけるSP値
    2. SP値の求め方
    3. SP値の拡張
    4. リアクティブブレンドとSP値
      1. リアクティブブレンドについて
      2. 事例:セラミックス前駆体合成
  2. プロセシングとSP値
    1. 混練プロセス概論
    2. カオス混合の効果
    3. 事例:PPS/6ナイロン/カーボン
    4. 事例:PC/ABSにおける難燃剤の分散
    5. 事例:有機無機複合ラテックス
  3. まとめ:配合設計におけるSP値
    • 質疑応答

第3部 接着接合分野におけるSP値の応用

(2022年5月26日 14:30〜15:50)

 接着 (接着接合) で、被着材と接着剤のSP値 (Solubility Parameter) の近似したものは、接着しやすい。そしてSP値の近似した物質同士は親和性があり、混合したときに良く相溶する。以上をいくつかの事例で証明したい。
 接着 (接着剤接合) において、被着材と接着剤のSP値 (Solubility Parameter) の近似したものはくっつきやすい (接着しやすい) といわれている。またSP値の近似した物質同士は親和性があり、混合したときに相溶性がある。以上をいくつかの事例で証明したい。

  1. 接着の仕組み (何故接着するのかの疑問に応える)
    1. 「ぬれ」は接着の第一歩
      • ぬれ
      • 接触角
      • 表面張力
      • 接着の仕事
      • SP値
    2. 接着界面の強さ
      • 拡散浸透
      • 機械的結合 (アンカー効果)
      • 化学結合
      • 水素結合
      • 金属結合
      • 二次結合
    3. 接着剤の強さ (凝集力と粘弾性)
  2. 接着・接着剤におけるSP値の役割
    1. SP値とは
    2. SP値の近似したものは親和性がある
  3. 接着・接着剤への応用
    1. クロロプレンゴム系溶剤形接着剤の溶剤組成の決定
    2. 溶剤によるプラスチックの接着 (溶剤接合法)
      1. 適正溶剤の選定
      2. プラスチックの結晶化度と溶解性
    3. 接着剤を選定するときの指針
    • 質疑応答

第4部 各種粒子分散系におけるSP値の応用

- 粉体・微粒子、コーティング材料など –

(2022年5月26日 16:00〜17:20)

  1. 分散性と分散安定性とは
    1. 分散性と分散安定性の定義
    2. 分散性評価におけるSP値の役割
    3. 分散安定性におけるSP値の役割
  2. 濡れ性とHSP (Hansen Solubility Parameter)
    1. 濡れ性と分子間力の関係
    2. HSPとHamaker定数
    3. HSPの実験的決定法
    4. 決定したHSP値の応用
    • 質疑応答

講師

  • 山本 秀樹
    関西大学 環境都市工学部
    学部長 / 大学院理工学研究科長 / 教授
  • 倉地 育夫
    株式会社 ケンシュー
    代表取締役
  • 若林 一民
    エーピーエス リサーチ (APS リサーチ)
    代表
  • 武田 真一
    武田コロイドテクノ・コンサルティング株式会社
    代表取締役

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/17 化粧品粉体の基礎と表面処理 オンライン
2024/5/23 チクソ性 (チキソ性) の基礎と評価および活用方法 オンライン
2024/5/24 乳化・懸濁重合の反応機構と装置設計、重合反応の制御 オンライン
2024/5/27 粉体の付着・凝集・流動メカニズムとその評価、トラブル回避の考え方 オンライン
2024/5/29 化粧品粉体の基礎と表面処理 オンライン
2024/5/29 高品質化に向けた乳化・分散・溶解・攪拌技術の基礎および化粧品・皮膚外用剤への応用 オンライン
2024/5/30 溶解度パラメータ (3D, 4DSP値) の基礎と活用技術 オンライン
2024/5/31 リチウムイオン電池電極スラリーの分散、混練技術とその最適化 オンライン
2024/6/3 高品質化に向けた乳化・分散・溶解・攪拌技術の基礎および化粧品・皮膚外用剤への応用 オンライン
2024/6/4 乳化・懸濁重合の反応機構と装置設計、重合反応の制御 オンライン
2024/6/5 顔料の分散安定化と使いこなし術 オンライン
2024/6/5 チクソ性 (チキソ性) の基礎と評価および活用方法 オンライン
2024/6/6 ナノカーボン材料 (カーボンナノチューブ・グラフェン) の分散技術・凝集制御における物理化学の基礎と分散状態の観察・評価 オンライン
2024/6/13 微粒子分散系のレオロジー オンライン
2024/6/14 溶解度パラメータ (3D, 4DSP値) の基礎と活用技術 オンライン
2024/6/14 粉体によるトラブルの実際と対策の実務 オンライン
2024/6/14 乳化重合・懸濁重合の重合反応の制御と機能性微粒子の合成 オンライン
2024/6/18 ナノカーボン材料 (カーボンナノチューブ・グラフェン) の分散技術・凝集制御における物理化学の基礎と分散状態の観察・評価 オンライン
2024/6/21 粉体の取り扱いとトラブル対策 オンライン
2024/6/21 分散剤の使い方、選択と配合技術 オンライン