技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

再生医療・バイオ医薬品製造におけるFDA査察の傾向と対策

再生医療・バイオ医薬品製造におけるFDA査察の傾向と対策

~CBER及びCDER査察のポイントと最新状況 (COVID-19ワクチンの緊急使用承認査察など)~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、パンデミック状況下でFDA査察の状況について、生物製剤 (Biologics) の製造施設に対する査察タイプ別の推移 (FY2012〜2021/5) や施設別の監視状況を紹介するとともに、COVID-19ワクチン関連製造施設に対する調査/査察状況やコロナ禍前後に於ける製造所評価法や査察方法の変更について解説いたします。

開催日

  • 2022年4月22日(金) 10時00分 16時30分

修得知識

  • FDA査察/Biologics分野の現状
    • 総件数
    • 施設別
  • FDA査察に関する知識
    • CBER/CDERの役割と分担
    • 査察タイプ
    • 査察結果の分類
    • ORAとの協働状況
  • FDA (CBER/CDER) における販売承認申請書のリスク評価法 (KASAシステム)
  • COVID-19ワクチンの緊急使用承認への製造所評価プロセスとチェックポイント
  • CBER査察の指摘事例 (FDA483/Warning Letter)
  • CDER審査不備事例、査察指摘例

プログラム

 米国では生物製剤 (Biologics) に関して、ワクチン、細胞/遺伝子治療製品、血液製剤などはCBER (Center for Biologics Evaluation and Research) が、モノクローナル抗体、組換体タンパクなどはCDER (Center for Drug Evaluation and Research) が管轄しており、製造所査察に責任を有するORA (Office of Regulatory Affairs) と協働で監視活動を行っている。
 COVID-19の蔓延により渡航制限や移動制限が要請されたことからFDAは2020年3月から7月、10月から2021年1月まで米国内外製造施設に対する査察を一次的に中止し、その後は重要施設 (mission-critical) を除き海外の実地査察を行っていない。その結果、2020年のBiologics施設の査察件数は約600件と通年の1/3となったが、2021年度はさらに50%以上の減少の見通しとなっている。そこでFDAでは海外当局 (特にEU当局) による査察結果を参考に評価したり、製造所の過去の査察履歴からのリスク (特に品質マネジメント状況) などを考慮して査察施設の優先順位付けを行うとともに、従来からの実施査察での対応に代えて書面審査やリモート査察/調査 (Investigation) 等の導入を行っている。
 本セミナーでは、Biologics製品に対するFDA査察の件数やタイプ別の推移 (FY2012年〜2021年/5月) などの監視状況等について紹介するとともに、COVID-19ワクチン (Pfizer, Moderna, Janssen, AstraZeneca, Novavax, Sanofi製) の緊急使用承認 (Emergency Use Authorization) に向けて、バンデミック状況下でmission criticalとして実施された、関連製造施設に対する調査や査察の状況について紹介する。今後の米国でのワクチン開発の戦略策定に参考になると思われる。
 また、サーベイランス査察件数の推移、輸入禁止措置数の推移 (国別) 、W-L数の推移 (国別、製品別) や査察結果の国別、申請別スコアー状況に関する結果を紹介、今後FDAは海外企業の査察に於いて特に日本を含むアジアの企業に対して重点的に査察を計画してくると予想されること、さらにはFORM483に於ける違反内訳 (2019FY) やWarning-LetterのGMP違反トップ5 (2019年〜2020年FY) の傾向から、FDAが近年査察時に重点的にチェックしている項目 (特に安定性試験プログラム、供給業者管理等) について、その不備内容と対策などについて解説する。
 その他、承認申請書の評価として製品、プロセス、施設に関するリスクベースの評価法 (KASA (Knowledge aided Assessment and Structured Application) ) 、COVID-19パンデミックの前後に於ける製造所評価法や査察方法の変更に加えて、BLAで検証される品質項目や審査ポイント、CBERのリスクベースアプローチ (Level1とLevel2) とTeam Biologicsによる査察ポイント、さらには、CBER査察に於ける指摘事例 (FDA483/Warning Letter) について、不備事項トップ10と各システム (品質システム、施設及び設備機器システム、マテリアルシステム、製造システム、包装ーラベルシステム、試験室管理システム) ごとの事例を紹介。またCDERによる申請書不備例 (共通例) 、PLIでの指摘事例 (QA活動、データ信頼性) など審査や査察に於ける確認内容や判定プロセスも紹介する。Biologicsの開発や査察への対応に有益な情報が得られると思われる。

  1. FDAの組織と役割
    • CBER, CDER, ORA (海外オフィス)
    • 組織図
      • CBER
      • OCBQ
      • DIS
      • DMPQ
      • CDER
      • OS
      • OC
      • OPQ
      • DMPQ
  2. FDA査察のタイプと行政措置
    • FDA査察のタイプと実施機関
    • Biologics査察の推移 (FY2012年〜2021年)
    • Biologics査察の結果 (施設別)
    • 査察数の推移 (FY2012年〜2018年 )
    • サーベイランス査察数 (2012ー2018FY)
    • FDA査察の結果 (国別、スコア別)
    • 押収サンプル数と試験結果
    • FDA査察結果の分類
    • 輸入禁止措置数の推移 (国別)
    • W-L数の推移 (国別、製品別)
  3. 不備内容の傾向と対策
    • FORM483の違反内訳 (2019FY)
    • 安定性試験
    • W-LのGMP違トップ5 (条文別) 2019年〜2020年FY
    • W-L (§211.84違反) の製造所 (国別)
    • §211.84違反への対策
    • 用水システムに関するGMP違反
  4. COVID-19ワクチンの緊急使用 (審査と査察)
    • 緊急使用 (Emergency Use Authorization) とは
    • Pfizer, Moderna, Janssenの経緯
    • AstraZeneca, Novovax, Sanofiの経緯
    • EUA承認に於ける査察状況
  5. 販売承認申請書の審査と査察の実施
    • 承認申請書審査と査察で確認される内容
    • BLAで検証される品質項目
    • BLAの審査ポイント
    • 細胞治療製剤
    • 細胞のソース
    • 試薬
    • 製造プロセス
    • 製品試験
    • 審査から査察までの関係機関 (CDER)
    • 製造所の総合的評価法 (OPQ)
    • 承認前査察の注目領域
    • 総合的な製造プロセスの評価
    • CQAに対する工程操作の影響
    • 製造に関するリスク分析と管理 (KASA)
    • アセスメントの基準と対象物 (申請書 vs 査察)
    • OPMAの製造所評価法 (COVID-19パンデミックの前と後)
    • Team Biologicsの査察
    • リスクベースアプローチ (Level1とLevel2)
    • 査察実施前に提出要求される情報
    • (実地) 査察以外のアプローチ
    • 渡航制限下での査察活動
    • CDERとORAの協働
    • 査察後の不備事項の解決
    • 期待されるFDA483への対応
  6. CBER査察 (FDA483/Warning Letter)
    • 品質システムの評価
    • 施設及び設備機器システムの評価
    • マテリアルシステムの評価
    • 製造システムの評価
    • 包装ーラベルシステムの評価
    • 試験室管理システムの評価
    • 不備事項トップ10
  7. CDER査察
    • 申請書不備例 (共通例)
    • PLIでの指摘事例 (QA活動、データ信頼性)
    • 質疑応答

講師

  • 立石 伸男
    ノビオ コンサルティング合同会社
    代表

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 30,400円 (税別) / 33,440円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/6/11 細胞医薬品の開発動向と実用化に向けた課題解決 東京都 オンライン
2024/6/11 PIC/S GMP Annex I改定セミナー オンライン
2024/6/12 再生医療等製品/細胞加工物の製造管理・品質管理におけるGCTP省令等ハード・ソフトの要求事項及び手順書を含むドキュメントの作成 東京都 会場・オンライン
2024/6/12 治験薬GMP基礎講座 オンライン
2024/6/12 GCTPに対応した再生医療等製品の品質マネジメントシステム構築 東京都 会場・オンライン
2024/6/12 GMP事例集 (2022年版) 徹底解説セミナー オンライン
2024/6/13 QA部門のためのGMP文書・記録類の照査のポイント オンライン
2024/6/13 CAPAの具体的な実施方法セミナー オンライン
2024/6/14 GMP超入門講座 オンライン
2024/6/17 これからGMP監査及び自己点検などQA業務に携わる初級者のための入門講座 オンライン
2024/6/17 EOG滅菌のリスク (安全性・品質) と代替滅菌法事例 オンライン
2024/6/17 新規モダリティ医薬事業価値最大化のための薬価戦略・事業化戦略策定のポイント オンライン
2024/6/18 海外当局によるGMP査察への準備と対応 オンライン
2024/6/18 医薬品製造におけるフロー合成のGMP適用 / マイクロリアクターで良く起こるトラブル解消方法と対策事例 東京都 オンライン
2024/6/18 治験薬GMPの基本要件と実践のポイント オンライン
2024/6/18 医薬品QA業務 実務講座 オンライン
2024/6/18 医薬品中の元素不純物分析のデータ試験・管理及びPMDA等の対応ポイント オンライン
2024/6/20 ザ・治験薬のGMP2024 東京都 会場・オンライン
2024/6/21 試験検査室管理におけるGMP対応の重点チェックポイント オンライン
2024/6/21 GMP/GQP-QAが行うべき逸脱管理とCAPAの適切性の評価とチェックリストの活用 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/3/10 改正GMP省令対応 QA (品質保証) 実務ノウハウ集
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価 (書籍版 + ebook版)
2021/9/22 パージファクター活用 (スコアリングと判定基準) 及びニトロソアミン類のリスク評価
2021/3/30 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ
2020/3/30 当局要求をふまえたデータインテグリティ手順書作成の要点
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向