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医用画像を解析するAI・ディープラーニングの作り方

医用画像を解析するAI・ディープラーニングの作り方

~その精度向上・高効率化・過学習対策~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年12月5日(木) 10時00分 17時15分

プログラム

第1部. ディープラーニングによる医用画像解析と診断技術への応用

(2019年12月5日 10:00〜11:30)

 国立情報学研究所 (NII) では、 医療画像のAI解析研究を推進している。 AIを活用した画像データの効率的な解析、最適評価を目指した「ビッグデータ解析によるエビデンス構築」、 および診療レベルの均てん化と効率化による医療の質の向上が期待される。ここでは医療画像AI解析研究の取り組みについて紹介する。

  • 医療分野の課題と視覚的タスク
  • 医療画像収集の必要性と課題
  • 医療画像収集とAI解析に関わる海外の状況
  • 日本医療研究開発機構 (AMED) のプロジェクト
  • 医学系学会の取り組み
  • クラウド基盤とビッグデータの意義
  • AI解析技術
  • NIIの取り組み
  • 研究プロジェクトの概要と体制 ~医療従事者とAI画像解析研究者の密接な連携
  • 成果と今後の目標
  • 質疑応答

第2部. “少ない教師データ”を用いた医用画像の高効率解析

(2019年12月5日 12:15〜13:45)

 ディープラーニングをコンピュータ支援診断システムに応用する研究が活発に行われているが、ディープラーニングには大量の教師データが必要であることが実用上の課題となることが多い。教師データがあまり多く得られないときの対策として、転移学習、データ拡張、教師なし・半教師あり学習などがあり、本講演では、主に胸部CT画像を対象にした適用事例について解説する。

  • びまん性肺疾患の陰影識別における転移学習の効果
  • 敵対的生成ネットワーク (GAN) のアルゴリズム
  • GANを用いた教師データの水増し (データ拡張)
  • Cycle GANのアルゴリズム
  • Cycle GANを用いた2施設間のデータの標準化
  • 深層自己符号化器による教師なし学習
  • 畳み込み敵対的自己符号化器 (CAAE) のアルゴリズム
  • CAAEを用いた教師なし学習
  • 関心領域と全体領域情報を統合した教師なし学習
  • 深層自己符号化器とサポートベクターマシンを用いた半教師あり学習
  • 質疑応答

第3部. ディープラーニングの精度を向上させる医用画像データの前処理技術

(2019年12月5日 14:00〜15:30)

 2010年代後半の医用画像工学における研究では、ディープラーニングを用いることが必然的になっており、どのように精度を上げていくのかが注目されているが、医用画像データの前処理を適切に行った上で、ディープラーニングの本質的な能力が発揮される。
 本講演では、私の専門である情報科学分野からの研究紹介を行った上で、今後のディープラーニングと医用画像データの前処理技術について考えていく。

  1. 情報科学分野からアプローチする医用画像工学の研究背景
  2. 符号化欠損領域の自動検出を想定した医用画像データの前処理技術
  3. 質感情報に基づく画像の領域分割に関する医用画像データの前処理技術
  4. 超解像に関する医用画像データの前処理技術
  5. コントラスト強調に関する医用画像データの前処理技術
  6. 医用画像データに適用可能なスパースコーディング技術
  7. 今後の展望 (ディープラーニングの精度を向上させるには?)
    • 質疑応答

第4部. 医用画像解析・画像診断支援AIにおける過学習とその対策

(2019年12月5日 15:45〜17:15)

 本講座では、人工知能:AI (Artificial Intelligence) 技術の医療応用の分野として歴史が長く、かつ成功例の多い画像診断支援:CAD (Computer-assisted Diagnosis) について、その研究の歴史や、CAD-AIシステムの一般的な内部構成、講演者本人による実際のCAD-AI研究・開発の経験、およびそこから得られた知見などを紹介する。
 ここでは特に、CAD-AIシステムにおいて大きな問題となる過学習に焦点をあてる。過学習の原因には、医用画像データの収集困難さによる学習用データの量的不足、病院ごとの撮影プロトコルの違いなどによる画像データの画質のばらつき (≒画像特徴量のばらつき) などが考えられる。本講座では、過学習によるCAD-AIシステムの性能への影響の具体例や、過学習の影響の低減に関する試み、過学習を極力回避するようなAI学習の方法論に関する研究を紹介する。

  1. 人工知能:AI (Artificial Intelligence) について
  2. 画像診断支援:CAD (Computer-assisted Diagnosis) – AIと研究の歴史
    1. CADシステムの種類
    2. 1980年代から現在までの歴史
  3. 一般的なCAD – AIシステムの内部構成と,研究開発に向けた準備
    1. 前処理
    2. 病変候補の自動抽出
    3. 特徴量の抽出
    4. 病変候補の識別
    5. CAD – AI研究開発に必要なもの
  4. 最近のCAD – AI研究・開発例の紹介
    1. CAD – AIシステムの多施設導入の難しさ
    2. 過学習の低減・回避に関する試み
      • 2.5D表現を用いた病変自動検出
      • 異常検知による病変自動検出
      • 転移学習を用いた局所オブジェクト自動検出
      • 教師なし学習を用いた汎用的画像特徴量抽出器の生成
      • CAD – AIシステムの汎用的開発フレームワーク
      • その他
  5. 結語
    • 質疑応答

講師

  • 佐藤 真一
    国立情報学研究所 コンテンツ科学研究系
    教授
  • 間普 真吾
    山口大学 大学院 創成科学研究科 工学系学域 知能情報工学分野
    教授
  • 河畑 則文
    コンピュータイメージングラボ コンピュータイメージング研究部門
    代表
  • 根本 充貴
    近畿大学 大学院 生物理工学研究科
    講師

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
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主催

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