技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

止血剤の医療現場ニーズと製品開発のポイント

止血剤の医療現場ニーズと製品開発のポイント

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、医療現場で求められる止血剤と臨床での効果、機能、商品化のポイントを解説いたします。

開催日

  • 2019年10月30日(水) 10時00分 16時00分

プログラム

第1部. 消化器外科における止血剤の医療現場ニーズと製品開発のポイント

(2019年10月30日 10:00〜11:30)

 消化器外科手術において、出血のコントロールは手術の成否に関わる重要な因子であり、様々な止血法や止血剤が用いられている。さらに近年では消化器外科領域において腹腔鏡下手術やロボット支援下手術が普及し、高難度の手術においても保険収載され実臨床で行われている。操作制限のこれらの手術では、とくに簡便で止血効果の優れた止血材の開発が望まれる。消化器外科、とくに腹腔鏡下手術における手術の理解を深め、臨床医の視点から止血材の使い分けと問題点について提示し、製品開発の一助になれば幸いである。

  1. 消化器外科、腹腔鏡下手術の基礎知識
  2. 現行の止血剤および止血技法とその問題点
  3. 腹腔鏡下手術における止血剤の使用
  4. 今後求められる止血剤
  5. 腹腔鏡下手術における製品開発のポイント

第2部. 内視鏡手術に有望な止血材の材料と止血効果評価のポイント

(2019年10月30日 12:15〜13:45)

 外科用止血材 (剤) の開発には、材料・プロセッシング・医学に渡る学際的な知識が必要である。また内視鏡手術下では投与のために、材料を長く細い内視鏡鉗子口を通過させる必要があり、投与方法に工夫が必要である。基礎的な知識から、近年の新しい手法や開発材料に渡って解説を行う。

  • イントロダクション 外科領域での止血材の重要性
  1. 止血材の材形と投与方法・アプリケーター
    1. フィルム
    2. ダブルシリンジ
    3. アトマイザー
    4. 粉体投与
  2. 生理的な凝固止血プロセスの概要
    1. 血小板凝集
    2. 凝固系の作用
    3. 炎症系とのクロストーク
    4. 線溶系の作用
  3. 既存の止血材、あるいは開発中の止血材
    1. フィブリン糊
    2. フィルム状止血材
    3. 粉末状止血材
    4. ゲル状止血材
    5. 人工血小板
  4. 止血材の物性評価
    1. ゲル化速度・分解速度
    2. ヤング率・破断強度
    3. 接着試験,バースト試験
  5. 止血効果の評価方法 ex vivo
    1. 血小板凝集試験
    2. 新鮮凍結血漿 (FFP) 凝固試験
    3. 全血凝固試験
  6. 止血効果の評価方法 in vivo
    1. 尾切断出血モデル
    2. 大腿動脈離断モデル
    3. 脾臓裂傷モデル
    4. 肝臓穿刺モデル

第3部. 生体組織接着性材料の開発および 止血材・癒着防止材への応用・商品化のポイント

(2019年10月30日 14:00〜16:00)

 安全な合成高分子材料を特殊な方法で混合し、生体組織に強く接着し、さらに生体内で可溶化して局所から消失する「生体組織接着性高分子複合体」を開発した。得られた高分子複合体は、傷口に当てると血液、体液を吸収して柔らかい水和ゲルを形成し、創面に強く接着して効率よく止血するとともに、痛みを軽減し、また、治癒を促進した。現在、組織接着性止血材として商品化し、歯科用を中心に販売を行っている。
 本講演では開発の背景、理論について解説するとともに、止血材、癒着防止材としての機能、臨床での効果を紹介し、組織接着性材料の市場ニーズ、商品化のポイントとともにお話する。

  1. 生体組織接着性材料
    1. 組織接着性材料の現状と問題点
    2. 合成組織接着性高分子;ポリアクリル酸 (PAA)
    3. PAAとポリビニルピロリドン (PVP) の水素結合ゲル
    4. 組織接着性PAA/PVPゲルの開発
  2. 生分解性
    1. 一般の生分解性材料
    2. PAA/PVPゲルの生体内での可溶化
  3. PAA/PVPゲルの止血材への応用
    1. 止血材に必要な性能
    2. PAA/PVPゲルの止血効果
    3. PAA/PVP止血材の痛み軽減効果
    4. PAA/PVP止血材の痛み治癒促進効果
  4. PAA/PVPゲル止血材の商品化
    1. 組織接着性止血材の市場ニーズ
    2. PAA/PVPゲルを用いた止血材の臨床研究
    3. PAA/PVPゲル止血材の商品化
  5. PAA/PVPゲルの今後の展開
    1. PAA/PVPゲルの癒着防止材への応用
      1. 癒着防止材に必要な性能
      2. PAA/PVPゲルの癒着防止効果
    2. PAA/PVPゲルの注射投与と生体内での膨潤挙動
      1. 注射投与が可能な水素結合ゲル
      2. PAA/PVPゲルの生体内膨潤挙動
      3. PAA/PVPゲル注射剤の応用
    3. PAA/PVPゲルの化粧用品への応用

会場

すみだ産業会館

9F 第2会議室

東京都 墨田区 江東橋3丁目9番10号 丸井共同開発ビル8・9階
すみだ産業会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 23,139円(税別) / 24,990円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 43,750円(税別) / 47,250円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 69,417円(税別) / 74,970円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,556円(税別) / 99,960円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/8 中東主要国の薬事規制比較と現地対応手法 オンライン
2024/5/9 無菌・滅菌製品、滅菌プロセス、滅菌バリデーション業務者教育コース (初級・入門 Aコース + 中・上級 Bコース) オンライン
2024/5/9 無菌・滅菌製品、滅菌プロセス、滅菌バリデーション業務者教育コース (初級・入門 Aコース + 中・上級 Bコース) オンライン
2024/5/9 滅菌バリデーションの深堀と見落としがちな滅菌バリデーションの留意点、最新米国FDA等EO環境問題と代替滅菌プログラム動向、無菌性保証とパラメトリックリリース (PIC/S ANNEX17) とその推奨 オンライン
2024/5/9 滅菌の基礎と滅菌バリデーション入門 オンライン
2024/5/13 欧州体外診断用医療機器規則 (IVDR) の要求事項と対応ノウハウ オンライン
2024/5/15 ユーザビリティエンジニアリング要点セミナー オンライン
2024/5/16 ISO 13485:2016が要求する医療機器サンプルサイズの根拠を伴う統計学的手法 (全2コース) オンライン
2024/5/16 ISO 13485:2016が要求する医療機器サンプルサイズの根拠を伴う統計学的手法 (Aコース 基礎編) オンライン
2024/5/16 Computer Software Assuranceセミナー オンライン
2024/5/17 QMSR徹底解説 (初級講座) オンライン
2024/5/20 滅菌バリデーションの深堀と見落としがちな滅菌バリデーションの留意点、最新米国FDA等EO環境問題と代替滅菌プログラム動向、無菌性保証とパラメトリックリリース (PIC/S ANNEX17) とその推奨 オンライン
2024/5/20 FMEAの必須知識と工程FMEAの実践手法 オンライン
2024/5/20 GVP省令が求める「医療機器製造販売後安全管理業務」 オンライン
2024/5/21 欧州体外診断用医療機器規則 (IVDR) の要求事項と対応ノウハウ オンライン
2024/5/21 FDA査察対応セミナー 入門編 オンライン
2024/5/22 ISO11135要求を満足するEOG滅菌バリデーションの実務の具体的ポイント オンライン
2024/5/22 医療機器・プログラム医療機器の保険戦略 オンライン
2024/5/22 医療機器開発の為の生物学的安全性評価の基礎と評価手法 オンライン
2024/5/22 医療機器 洗浄バリデーションセミナー オンライン

関連する出版物

発行年月
2022/12/31 機械学習・ディープラーニングによる "異常検知" 技術と活用事例集
2022/9/30 5G時代のデジタルヘルスとその事業化
2022/8/31 医療機器の設計開発における統計的手法とそのサンプルサイズ設定
2021/11/10 医療機器製造におけるバリデーション基礎講座
2021/10/18 医療機器の設計・開発時のサンプルサイズ設定と設定根拠
2021/10/15 医療機器のプロセスバリデーション (PV) と工程管理
2021/4/28 医療機器の保険適用戦略 (製本版 + ebook版)
2021/4/28 医療機器の保険適用戦略
2021/3/15 体温計 (CD-ROM版)
2021/3/15 体温計
2020/10/28 QMS/ISO関係をふまえた医療機器「プロセス」「滅菌」「包装」「ソフトウェア」バリデーションの進め方
2020/7/31 生体情報センシングと人の状態推定への応用
2020/4/30 生体情報計測による感情の可視化技術
2019/11/21 医療機器企業におけるリスクマネジメントセミナー (DVD)
2019/11/21 医療機器企業におけるリスクマネジメントセミナー (オンデマンド)
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/5/31 最先端医療機器の病院への普及展望と今後の製品開発
2017/7/27 ウェアラブル機器の開発とマーケット・アプリケーション・法規制動向
2017/6/30 生体情報センシングとヘルスケアへの最新応用