技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術

粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術

~粉体を扱う上で必要な、粒子特性・バルク特性・表面特性から詳しく解説~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、バルク特性・粉子特性・表面特性などの粉体を上手に扱うために必要な知識と、表面処理・ナノコーティングの具体的手法とその応用を基礎から詳しく解説いたします。
粉体の機能性化や粉体に関わる課題解決などに、ぜひこの機会をご活用ください。

開催日

  • 2019年9月19日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 粉体・微粒子分散に関連する技術者・研究者
    • 医薬品
    • 化学品・化学原料
    • 食品
    • 化粧品
    • 塗料
    • 電子材料
    • 金属材料
    • 電池材料
    • 粉末治金
    • セラミックス
    • 肥料 など
  • 粉体・表面処理に関連する技術者、品質担当者

修得知識

  • 粉体の基礎
    • 粉体のバルク特性、粒子特性、表面特性など
  • 表面処理の基礎
  • 粉体の表面処理と機能性付与
  • 機能性ナノコーティングの応用

プログラム

 粉体は様々な産業に利用されているが、粉体を含む材料でトラブルがあった場合には経験豊富な技術者がいないとなかなか解決しない。また、材料に粉体で新規機能を付与する場合も粉体分野での熟練度が必要とされる。これは粉体にはバルクの性質に加えて粉体の性質と表面の性質があるためで、それらの大まかな知識がないと現象を全体的に把握できないためだと思われる。
 表面に関する性質には表面積や細孔分布、表面に吸着した分子の状態、表面電荷および親水性・疎水性といった濡れに関する性質などがあり、それらがお互いに影響を及ぼし合っている。粉体は溶媒やポリマーなどに分散して利用する場合が多く、この粉体の分散にも表面が大きな影響を与えている。また、粉体を他成分と共存させると、粉体の触媒活性によって共存する他の成分に影響を与え、製品の品質を劣化させる場合がある。このような場合には表面処理を行うが、まず表面の触媒活性を消失させて、その後に分散性などの機能性を付与することが望ましい。粉体の表面処理というと古臭さを感じさせるが、精密なナノコーティングは「先端技術」の匂いの強いプロセスとなる。
 本講では粉体表面の性質とその表面を不活性化した後に機能性を付与する「機能性ナノコーティング」についてその応用も含めて述べる。

  1. 粉体とは何か
    1. 粉体の粒子的性質
      • 粒子の大きさ
      • 粒子の形
    2. 粉体の表面の性質
      • 表面積、細孔分布など
      • 表面官能基 (水酸基) 、電荷、等電点など
      • 濡れ、分散性など
    3. 粉体の触媒活性
      • 粉体表面の酸、塩基点とその簡便な測定法
      • 粉体の酸化、還元活性と熱測定を用いた粉体の油脂酸化測定法
      • 光触媒
  2. 粉体の表面処理
    1. 固相による表面処理
      • メカノケミカル反応
      • ナノ・ミクロン粒子複合化など
    2. 液相による表面処理
      • 還元法
      • ゾルゲル法
      • カップリング剤処理
      • ポリマー (シリコーン
      • フッ素系) 処理など
    3. 気相による表面処理
      • プラズマ処理
      • 物理蒸着法 (PVD)
      • 化学蒸着法 (CVD) など
  3. 機能性ナノコーティング
    1. あるがままの表面を利用した表面処理
      • 粉体そのものの活性によるプロピレンオキシド、スチレンなどの表面重合
    2. 環状シロキサンによるナノコーティング
      • ただシリコーンガスと接触させるだけの簡単な方法
      • 細孔を塞ぐことなく1nm以下の均一コーティング
      • ナノ薄膜の生成機構
      • 共存する成分を分解させない粉体の不活性化が実現
    3. ナノコーティングされた粉体の焼成
      • 酸化鉄、二酸化チタンの熱による結晶転移を抑制、焼結防止
      • 複合酸化物が生成しルイス酸が発現
    4. ナノコーティング膜への機能性基の付与
      • ヒドロシリル化反応でSi – H基を機能性基に変える
      • アルキル基の付加と分散性
      • アルコール性水酸基、イオン交換基などの付加
    5. 機能性ナノコーティングの応用
      • 化粧品への応用
      • 塗料への応用
      • 高速液体クロマトグラフィーへの応用
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 福井 寛
    福井技術士事務所
    代表 / 技術士 (化学部門)

会場

大田区産業プラザ PiO

6F D会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/29 カーボン材料の分散制御技術と評価法 オンライン
2025/1/29 常温型フッ素コーティングによる防湿・絶縁・耐酸・撥水・撥油・離型技術とPFAS規制 オンライン
2025/1/30 高分子分散剤の種類、作用機構、取捨選択と効果的な活用方法 オンライン
2025/1/30 粉砕技術の種類、メカニズム、シミュレーションによる粒子径変化の予測、粉砕条件の最適化 東京都 会場・オンライン
2025/1/30 高分子の接着性改善と表面処理、界面の構造評価技術 オンライン
2025/1/30 無機ナノ粒子の合成、表面処理・表面修飾と分散技術 オンライン
2025/1/31 分散剤の選択方法 & 配合技術の総合知識 オンライン
2025/2/3 粉体圧縮プロセスの数値解析 (DEM、FEM) の基礎から最新の研究事例・今後の展望 オンライン
2025/2/5 粉体・微粒子の表面処理と機能性ナノコーティング技術 オンライン
2025/2/5 超親水化・超撥水化のメカニズムと評価および制御技術 オンライン
2025/2/6 大気圧プラズマによる表面改質技術の基礎と応用 オンライン
2025/2/7 パルスNMRによる高濃度分散体の分散状態および各種材料の「ぬれ性」評価、HSP値評価への応用 オンライン
2025/2/12 プラスチック加飾技術の最新動向と環境負荷低減に向けた展望 オンライン
2025/2/12 接着制御・メカニズム解析の考え方と分析評価法 オンライン
2025/2/12 微粒子の分析技術、磁化率測定の基礎、粒子の開発・評価・品質管理への活用 オンライン
2025/2/14 溶解度パラメータ (HSP値、4DSP値) の基礎、溶解性/分散性の制御と評価、材料開発への応用例 オンライン
2025/2/14 粉体の付着・固結・閉塞(詰まり)・滞留(たまり)・分離偏析(かたより)・摩耗・粉体設備トラブルの原因と予防・対策 オンライン
2025/2/14 無機ナノ粒子の合成、表面処理・表面修飾と分散技術 オンライン
2025/2/14 大気圧プラズマによる表面改質技術の基礎と応用 オンライン
2025/2/17 パルスNMRによる高濃度分散体の分散状態および各種材料の「ぬれ性」評価、HSP値評価への応用 オンライン

関連する出版物