技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

ヒトの温熱生理特性と車室内の快適性評価

ヒトの温熱生理特性と車室内の快適性評価

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、ヒトの温熱生理特性について基礎から解説し、むれ感や温熱的快・不快メカニズム、サーマルマネキン、バイタルデータを用いた評価事例まで詳解いたします。

開催日

  • 2019年9月12日(木) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 温熱快適を感ずるメカニズムと予測する人体熱平衡モデル,温熱快適指標

(2019年9月12日 10:00〜12:00)

 自動車などの輸送機器において、複雑で非定常な温熱環境下に置かれた乗員の温熱的な快適性を評価するためには、温熱環境の物理的なパラメータを適切に把握したうえで、人体の温熱生理反応を把握する必要がある。しかし、それらを実験的に計測するためには、多種にわたる項目の計測と多くの被験者が必要となるため、工業製品の開発に適さない。このため、人体の温熱生理反応を予測する人体熱平衡モデルは、そうした問題点を解決する有効な手段であり、これにより初めて開発に寄与できる評価が可能となる。本講座では、そうした予測を用いて設計開発を行う技術者にとって不可欠となる基礎知識の習得を狙いとしている。

  1. 人体が温熱快適を感ずるメカニズム
    1. 人体~環境間の伝熱と温冷感
    2. 環境に応じた人体の生理反応と体温調節機構
  2. 代表的な人体熱平衡モデル
    1. 温熱環境の評価と人体熱平衡計算
    2. 分布定数系に基づく人体熱平衡モデル
    3. 集中定数系に基づく人体熱平衡モデル
  3. 分散二層モデルによる人体熱平衡予測
    1. 分散二層モデルの計算理論と計算プロセス
    2. モデル定数の同定と予測精度検証
    3. 不均一環境下の人体温熱生理反応予測への適用例
  4. 人体熱平衡計算の温熱評価指標への適用
    1. 代表的な温熱評価指標
    2. 全身のSET*と局所SET*
    3. 分散二層モデルによる局所SET*の予測
    • 質疑応答

第2部 バイタルデータを用いた車室内の快適温調技術

(2019年9月12日 12:45〜14:45)

 バイタルデータと温熱的快適感の相関について、脳波と心拍変動に加え,ヒトのゆらぎによる快適感の評価について、研究事例をご紹介します。また、最適な温調制御に向けた人体温熱生理モデルを用いた、エアコンを用いた空調と局所加熱を用いた温調の効果についても、研究事例を紹介します。

  1. バイタルデータと温熱的快適感の相関の検討
    1. 脳波による快適感の評価
    2. 心拍変動による快適感の評価
    3. ヒトのゆらぎと快適感
  2. バイタルセンシングによる空調制御
    1. 心拍変動データの取得
    2. 皮膚温と温冷感申告値の相関
  3. 最適な温調制御に向けた人体温熱生理モデルの開発
    1. 人体温熱生理モデルの開発
    2. 皮膚温を用いた快適な空調温度の検討
  4. 車室空間内を含めたシミュレーションモデルによる局所加熱技術の効果
    1. 車室空間を含めたシミュレーションモデル
    2. エアコンを用いた空調と局所加熱を用いた温調の効果
    • 質疑応答

第3部 サーマルマネキンを用いた 温熱環境の評価と車室内快適性評価

(2019年9月12日 15:00〜17:00)

  1. サーマルマネキンを用いた温熱環境の評価手法
    1. サーマルマネキン概要
    2. サーマルマネキンの制御方式
    3. 評価手法
    4. 瞬時変化時の問題点と解決方法
    5. 部位別基礎熱抵抗の算出
  2. 車両評価実験
    1. 実験装置および条件
    2. 車室内温熱環境の測定項目
    3. 実験手順
  3. 実験結果
    1. エバポレータ出口空気および車室内温度
    2. 等価温度差
    • 質疑応答

講師

  • 郡 逸平
    東京都市大学
    名誉教授
  • 小林 敬幸
    名古屋大学 大学院 工学研究科 化学システム工学専攻
    准教授
  • 森下 正浩
    カルソニックカンセイ株式会社 サーマルシステム事業本部 クライメートシステム事業部 空洞実験グループ

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/4/4 自動車、EVにおける熱マネジメント技術の動向と要素技術の解説、今後の展望 オンライン
2025/4/11 自動車用プラスチックにおけるリサイクル・アップサイクルの動きと対応 オンライン
2025/4/15 美・健康・老化予防に関する計測技術および官能評価・有効性評価のポイント オンライン
2025/4/15 自動運転・運転支援に向けた各種センサーを用いた周辺環境認識技術 オンライン
2025/4/15 脳波測定の基礎知識と応用 オンライン
2025/4/15 振動騒音のエネルギー伝達に基づく見通しの良い低振動低騒音設計 オンライン
2025/4/16 脳内質感情報の理解と解読に基づく「質感」と「感性」の予測と制御 オンライン
2025/4/18 アジア各国のEVの現状と日系サプライヤのサバイバル戦略 オンライン
2025/4/21 美・健康・老化予防に関する計測技術および官能評価・有効性評価のポイント オンライン
2025/4/23 自動車産業の現状と今後の課題・展望 2025 オンライン
2025/4/23 官能評価の基礎と評価用アンケート作成と解析のポイント オンライン
2025/4/24 QA/QCが知っておくべき (開発段階を含めた) 分析法バリデーションの基礎 オンライン
2025/4/28 自動車リサイクルの日本および世界の現状と今後のリサイクル戦略 オンライン
2025/4/29 自動車産業の現状と今後の課題・展望 2025 オンライン
2025/4/29 官能評価の基礎と評価用アンケート作成と解析のポイント オンライン
2025/4/30 自動車の電動化に向けたシリコン、SiC・GaNパワーデバイス開発の最新状況と今後の動向 オンライン
2025/5/12 QA/QCが知っておくべき (開発段階を含めた) 分析法バリデーションの基礎 オンライン
2025/5/15 外観目視検査員教育法と見逃し・バラツキ低減技術 オンライン
2025/5/15 官能評価の基礎と高級感の解明・商品開発への活かし方 オンライン
2025/5/15 自動車のEV化とプラスチックの電磁波シールドめっき オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/9/30 自動車室内の静粛性向上と、防音・防振技術、材料の開発
2021/6/30 人工知能を用いた五感・認知機能の可視化とメカニズム解明
2021/4/13 GAFA+Mの自動運転車開発最前線
2021/1/31 次世代EV/HEV用モータの高出力化と関連材料の開発
2020/12/25 次世代自動車の熱マネジメント
2020/7/31 生体情報センシングと人の状態推定への応用
2020/4/30 生体情報計測による感情の可視化技術
2019/12/13 2020年版 次世代自動車市場・技術の実態と将来展望
2019/2/28 においを "見える化" する分析・評価技術
2019/1/31 センサフュージョン技術の開発と応用事例
2018/12/14 2019年版 次世代自動車市場・技術の実態と将来展望
2018/11/30 EV・HEV向け電子部品、電装品開発とその最新事例
2018/6/30 ヒトの感性に訴える製品開発とその評価
2018/5/31 最先端医療機器の病院への普及展望と今後の製品開発
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2017/11/17 2018年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2017/6/30 生体情報センシングとヘルスケアへの最新応用
2017/5/31 車載センシング技術の開発とADAS、自動運転システムへの応用
2016/12/16 2017年版 次世代エコカー市場・技術の実態と将来展望
2016/11/16 2017年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望