技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

マイクロプラスチック問題解決に向けての紙材料・生分解性プラスチック

マイクロプラスチック問題解決に向けての紙材料・生分解性プラスチック

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年7月31日(水) 10時30分 16時30分

プログラム

 環境保護の観点から、マイクロプラスチックや海洋流出といったワードへの注目が消費者のみならずメーカー間でもで一層強まってきております。とくに食品包装の界隈では代替材料の模索が著しくあります。
 しかしながら機能性、安定性、入手容易性、リサイクル性など求められる性能も多岐にわたります。そこで現在代替材料として特に注目を集めている紙材料と生分解性プラスチックについて専門家を お招き し、セミナーを開催することで各材料メーカーへ指針を示します考えます。

講演1. 紙材料科学の基礎 – 省プラ・紙復権に向けて –

(10:30~13:00)

 紙は古くから利用されている材料で、とくに情報媒体としての利用が大半であったが、近年その方面は電子化が進み利用は減少している。他方、通販における段ボールをはじめ物理的バリアー性を生かした紙の利用は増大している。また昨年来、地球温暖化対策としての脱プラスチック時代の有機系材料として紙材料を見直す機運が高まっている。ここでは、紙材料 (科学) の基礎としてその製造ならびに力学、光学、多孔的性質と関連して紙構造を概説する。

  1. はじめに
    1. 紙の歴史と変遷
  2. 紙の原料
    1. 紙の原料になる木材
    2. 木材を構成する化学成分
  3. パルプ
    1. 機械パルプ
    2. 化学パルプ
    3. リサイクルパルプ
  4. 抄紙
    1. 紙層形成過程の観察
    2. 叩解・紙料調成時に添加する物
    3. 紙加工
  5. 紙の構造
    1. 紙構造の3次元観察
    2. 顔料塗工紙の観察
    3. 紙の構造を表す基礎的数値 (坪量、厚さ、密度)
    4. 紙構造の不均一性
    5. 紙の厚さとその測定法
    6. 紙表面構造 (粗さ) とその測定法
    7. 紙の空隙構造とその測定法
  6. 紙の物性
    1. 光学的性質
    2. 紙面方向での力学的性質
    3. 常用力学試験
    4. 単繊維強度
    5. 水分 (相対湿度) の影響
    6. 紙のこし (こわさ)
  7. 紙材料の特徴

講演2. 生分解性プラスチック/バイオマスプラスチックの開発動向と海洋分解を含めた将来展望

(14:00〜16:30)

 廃プラスチックが社会問題化したことを契機に生分解性プラスチックへの関心が高まっている。また、地球温暖化防止、循環型社会構築に貢献するバイオマスプラスチックの普及も社会的に重要視されている。
 本講演ではバイオプラスチック (生分解性プラスチックとバイオマスプラスチック) の基礎から実用化の現状、開発動向、将来展望を述べる。加えて廃プラスチック・マイクロプラスチックによる海洋汚染を契機とする海洋生分解に関する現状を概説する。

  1. 環境に優しいプラスチックとは
  2. バイオプラスチック (生分解性プラとバイオマスプラ) の基礎
    1. バイオプラスチックの定義、概要
    2. バイオプラスチックの用途例
  3. 生分解性プラ
    1. 代表的な生分解性プラ
    2. 生分解性プラの具体的な用途
      1. ポリグリコール酸、ポリ乳酸
      2. ポリカプロラクトン
      3. 微生物産生ポリエステル
      4. 重縮合系ポリエステル類
      5. 多糖類
      6. ポリビニルアルコール
  4. バイオマスプラ
    1. バイオマスプラの社会的意義
    2. モノマーのバイオ化を経るバイオマスプラの新潮流
    3. 代表的なバイオマスプラ
      1. バイオベースの生分解性プラ
      2. バイオポリアミド
      3. バイオポリオレフィン
      4. バイオPET、バイオPTT
      5. バイオポリウレタン
      6. 植物油脂ベースポリマー
    4. バイオマスプラの具体的な用途・開発動向
  5. プラスチックによる海洋汚染

講師

  • 山内 龍男
    株式会社やまうち七兵衛商会
    代表取締役
  • 宇山 浩
    大阪大学 大学院 工学研究科 応用化学専攻
    教授

会場

ちよだプラットフォームスクウェア
東京都 千代田区 神田錦町3-21
ちよだプラットフォームスクウェアの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,296円 (税別) / 50,000円 (税込)
複数名
: 20,833円 (税別) / 22,500円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

案内割引・複数名同時申込割引について

シーエムシーリサーチからの案内をご希望の方は、割引特典を受けられます。
また、2名以上同時申込で全員案内登録をしていただいた場合、2名様目以降は半額 (税込 22,500円)となります。

  • Eメール案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 41,667円(税別) / 45,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 62,500円(税別) / 67,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 83,333円(税別) / 90,000円(税込)
  • Eメール案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,296円(税別) / 50,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,593円(税別) / 100,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,889円(税別) / 150,000円(税込)

アカデミック割引

  • 1名様あたり 13,889円(税別) / 15,000円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/21 高分子材料における結晶化・ガラス転移の基礎と評価 オンライン
2025/1/21 ポリウレタン樹脂原料の基礎と最新動向 オンライン
2025/1/22 欧州連合 (EU) の食品包装規制と安全問題の最新動向 オンライン
2025/1/23 サーキュラーエコノミーに向けた包装設計および「紙化」への期待と課題 オンライン
2025/1/24 プラスチック射出成形過程の可視化とソリ変形予測技術 オンライン
2025/1/24 材料開発にレオロジーを活用するための考え方と実践 オンライン
2025/1/27 高分子の結晶化メカニズムと解析ノウハウ オンライン
2025/1/27 増加する廃棄CFRP/CFRTPにおけるリサイクルの課題と炭素繊維回収の最先端およびRCF活用法と産業確立への指針 オンライン
2025/1/27 ポリフェニレンサルファイド (PPS) 樹脂の基本特性と製造・加工技術および高機能化 オンライン
2025/1/27 カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーが求められる次世代自動車とプラスチック オンライン
2025/1/28 車載用プラスチック材料や成形法の基礎から最新活用法まで オンライン
2025/1/28 紙系材料とその複合加工 オンライン
2025/1/28 脱炭素と循環型経済社会の実現に向けたプラスチックリサイクルの課題と展望 オンライン
2025/1/28 生分解性プラスチックの土壌・海洋生分解と具体的な実験手順・ポイント オンライン
2025/1/29 高分子の劣化・変色メカニズムと対策技術、評価方法 オンライン
2025/1/29 サーキュラーエコノミーに向けた包装設計および「紙化」への期待と課題 オンライン
2025/1/29 プラスチック成形部材の劣化・破損・破壊のメカニズムと評価・改善方法、破面の特徴、トラブル対策 オンライン
2025/1/29 ポリウレタン樹脂原料の基礎と最新動向 オンライン
2025/1/30 高分子分散剤の種類、作用機構、取捨選択と効果的な活用方法 オンライン
2025/1/30 フレキシブルプリント基板の樹脂フィルム/ガラスと銅箔の接合技術 オンライン

関連する出版物