技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

射出成形品の成形不良とその対策成形技法

射出成形品の成形不良とその対策成形技法

~射出発泡+GCP (ガス・カウンタープレッシャー) 成形 / 射出中空成形、射出圧空成形~
東京都 開催 会場 開催

概要

GCP (ガス・カウンタープレッシャー) は数十年前にヨーロッパで開発された技術ですが、当時はその効果は得られずほとんどの導入企業は諦めている現状にあります。
数年前に講師のグループが、安価で性能の優れた新しいGCP装置の開発に成功し、新射出成形法が注目されています。
本セミナーでは、射出成形について基礎から解説し、プラスチックの粘弾性特性とその利用法、残留応力の発生機構についても解説いたします。

開催日

  • 2019年6月14日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • プラスチック製品の設計、成形、品質、評価に関連する技術者
    • 自動車・自動車内装
    • 家電
    • 携帯電話・スマートフォン
    • PC
    • 食品容器
    • 部品トレー
    • 建材
    • 看板 など
  • プラスチックの不良対策で課題を抱えている担当者

修得知識

  • プラスチックの基本特性である粘弾性特性
  • 残留応力の発生機構
  • 発泡原理
  • GCP (ガス・カウンター・プレッシャー)
  • 射出発泡+GCP成形技術の原理
  • 射出中空成形技術の原理
  • 射出圧空成形技術の原理

プログラム

 プラスチックは室温から200℃程度の範囲で、粘弾性という弾性と粘性の両性質を示す複雑な振る舞いをします。特に熱可塑性樹脂は、この温度範囲で液体から固体へと容易に形態変化をします。このような特性から、複雑な3次元形状の成形品も射出成形法で容易に成形が可能となります。しかしながら、プラスチックの粘弾性特性に起因する残留応力や流動不良に起因するスワルマーク、レインドロップ等々の表面性状不良も発生します。
 ここでは、プラスチックの基本特性である粘弾性特性とその利用法、残留応力の発生機構、残留応力や成形不良を低減できる射出成形法として射出発泡+GCP (ガス・カウンタープレッシャー) 成形法、射出中空成形法、射出圧空成形法について説明します。これらの射出成形法は、古くからの成形技術であるが、本セミナ – では、我々の研究グループが開発した新しいGCPを用いた成形法を紹介します。また、これらの成形法は、成形不良の対策のみならず、軽量化といった材料低減も可能とします。

  1. プラスチックの基本特性
    1. 粘弾性特性・熱粘弾性特性とは
    2. 粘弾性に伴う特異現象
      • クリープ挙動
      • 緩和挙動
    3. プラスチックの力学特性 (応力 – ひずみ関係式)
  2. 射出成形品の不良
    1. 残留応力の発生要因の分類
    2. 残留応力の発生機構
    3. 各種外観不良と要因
  3. 射出発泡+GCP (ガス・カウンタープレッシャー) 成形法
    1. 発泡原理の定性的説明
    2. 連続発泡成形システム
    3. 発泡に及ぼす影響因子と発泡制御
      1. 基本的な影響因子
      2. 溶解特性
      3. 粘弾性特性に基づいた発泡制御法
    4. 射出発泡+GCP (ガス・カウンタープレッシャー) 成形法の原理
      1. GCP装置 (ガス供給装置)
      2. 金型構造
        1. エジェクターボックスタイプ
        2. エジェクターシールタイプ
  4. 射出中空成形法
    1. 射出中空成形の原理
    2. ガス供給装置
    3. 中空成形注入ピン
    4. 金型構造
  5. 射出圧空成形法
    1. 射出圧空成形の原理
    2. ガス供給装置
    3. 圧空成形注入ピン
    4. 金型構造
    • 質疑応答・名刺交換

講師

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 研修室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/4/14 レオロジーの基礎から動的粘弾性データの解釈まで オンライン
2025/4/14 プラスチック用添加剤の作用機構と使い方 オンライン
2025/4/14 副資材を利用した高分子材料の設計技術 オンライン
2025/4/15 押出機・混練機内の高分子材料の輸送・溶融と混練技術 オンライン
2025/4/15 ナノフィラーの高分散・充填化技術の基礎と機能性ナノコンポジットの開発動向 オンライン
2025/4/15 プラスチック強度設計に必要な材料特性と設計の進め方 オンライン
2025/4/16 ヒートシールのくっつくメカニズムと不具合対策、品質評価 オンライン
2025/4/17 低誘電性樹脂の開発と伝送損失の低減、高速・高周波通信への対応 オンライン
2025/4/17 メタルレジストの特徴とEUV露光による反応メカニズム オンライン
2025/4/18 ラジカル重合 基礎講座 オンライン
2025/4/18 電気光学 (EO) ポリマーの基礎と評価技術および光制御デバイスへの応用 オンライン
2025/4/21 はじめてのプラスチック材料と成形法 オンライン
2025/4/21 レオロジー測定・データ解釈の勘どころ オンライン
2025/4/21 ゴム・プラスチック材料の破損、破壊原因とその解析法 東京都 会場
2025/4/21 UV硬化樹脂の硬化不良要因と硬化状態の測定・評価技術 オンライン
2025/4/21 サーキュラーエコノミーが目指す持続可能な社会におけるプラスチックの使い方 オンライン
2025/4/21 微生物劣化のメカニズムと対策技術 東京都 会場
2025/4/22 5G/6G時代の高周波基板材料に求められる特性と材料設計・低誘電損失化技術 オンライン
2025/4/22 ポリマーアロイの基本、構造・物性および新規ポリマーアロイの材料設計の必須 & 実践知識 オンライン
2025/4/23 ゲル化剤・増粘剤の基礎・特性・評価法 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望 [書籍 + PDF版]
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/12/31 容器包装材料の環境対応とリサイクル技術
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価