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粘着界面メカニズムとタッキファイヤー偏析技術、その評価

粘着界面メカニズムとタッキファイヤー偏析技術、その評価

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、粘着剤/被着体の表面、界面状態と粘着・剥離性能との関係、タッキファイヤーの相溶性、表面偏析技術から界面評価まで解説いたします。

開催日

  • 2019年5月20日(月) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 粘着性高分子の動的ぬれ性解析による粘着性界面の評価

(2019年5月20日 10:00〜12:00)

 タックのような初期粘着力は粘着剤の被着体との界面におけるぬれ拡がり性よりも、系の凝集力から生じる物理変形、いわゆる糸曳きのような粘弾性項の方が支配的であると言われています。しかしながら、前者のぬれ性項は接着現象の契機となるという意味では非常に重要な物性であることに違いはありません。
 本セミナーではアルキル鎖長の異なるアクリル系粘着剤や脂肪族ポリエステル系粘着剤の表面物性を主に界面化学的見地から検討した結果を元に、これまでに判明した粘着剤/被着体界面における動的なぬれ特性と初期粘着挙動の相関性の詳細をお話しさせていただきます。

  1. 接着の界面科学
    1. 接着の素過程
    2. ぬれの基礎と接触角測定
    3. ぬれに対する表面形態の効果
    4. 表面張力と界面張力
    5. ぬれの臨界表面張力
  2. 動的ぬれ性の評価
    1. 意義及び有効性
    2. セグメントの選択的吸着挙動 (自己組織化)
    3. ガラス転移のダイナミクス
    4. 動的接触角 (DCA) と湿潤張力緩和 (ATR)
    5. DCA、ATRによる評価と界面機能性
  3. 粘着性高分子の動的ぬれと初期接着性の相関性
    1. 粘着研究会産学協同研究 – 粘着剤界面と粘着性の関係 –
    2. 粘着剤
      • アルキルアクリレート
      • 脂肪族ポリエステル
    3. 粘着剤の表面動特性
    4. 粘着剤のバルク物性
    5. 粘着剤の表面動特性と初期接着性 (タック)
    6. 今後の課題 (産学協同研究での取り組み)
    • 質疑応答

第2部 中性子反射率法による表面接着層の観察

~ぬれ、偏析、分子相互拡散~

(2019年5月20日 12:45〜14:45)

  1. 粘着剤/被着体界面における粘着メカニズム
  2. 中性子反射率測定とは
  3. 中性子反射率測定による測定技術
    1. 界面でのぬれ
    2. 偏析
    3. 分子の相互拡散
    • 質疑応答

第3部 タッキファイヤーの表面偏析を利用したタッチパネル用粘着剤の設計

(2019年5月20日 15:00〜17:00)

  1. 背景
    1. アクリル系粘着剤とは
    2. 従来のタッキファイヤ (TF) の添加効果
    3. 表面偏析の要因と原理
    4. TFの表面偏析を利用した粘着剤の設計
  2. TFの表面偏析を利用した粘着剤の特徴
    1. XPSによる表面構造の観察
    2. バルク物性
    3. 各材料に対する剥離強度測定
    4. 剥離挙動の観察とTF表面偏析効果について
  3. タッチパネル用粘着剤 (OCA)
    1. タッチパネル搭載機器の構成例
    2. 樹脂パネルに対する発泡機構と発泡抑制効果
    3. 段差追従性
    4. 曲面接着性
  4. 自動車向け加飾フィルム用粘着剤
    1. 加飾フィルム市場
    2. 加飾フィルムの成型法
    3. 真空圧空成形の原理と課題
    4. 真空圧空成形した加飾フィルムの耐久性評価
    • 質疑応答

講師

  • 高橋 紳矢
    岐阜大学 工学部 化学・生命工学科 物質化学コース
    助教
  • 宮崎 司
    総合科学研究機構 (CROSS) 中性子科学センター
  • 中村 賢一
    東亞合成 株式会社 R&D総合センター 応用研究所
    主事

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
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割引特典についてh3. 複数名同時受講割引について

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本セミナーは終了いたしました。

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