技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

シリコン系負極の充放電サイクル特性向上と活物質の構造解析

シリコン系負極の充放電サイクル特性向上と活物質の構造解析

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、充放電時のシリコン系負極の体積膨張のメカニズム、膨張時の応力を緩和する方法、ナノ多孔化・バインダー調整などサイクル特性改善の手法、、全固体電池への適用について詳解いたします。

開催日

  • 2019年5月15日(水) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部 シリコン系負極膜材料のナノ多孔構造導入によるサイクル特性改善

(2019年5月15日 10:00〜11:40)

 有機電解液が越えられない電気化学還元の課題を乗り越えることが可能な無機固体電解質を利用した全固体リチウム電池へのSi負極適用について現状と展望を解説します。

  1. 全固体リチウム電池の現状
    1. 高イオン伝導性固体電解質
    2. 正極活物質の酸化物被覆
    3. 負極活物質
  2. Si負極
    1. 充放電時に起こる体積変化
    2. 体積変化が引き起こす容量低下の各種モード
  3. 全固体リチウム電池へのSi負極膜の適用
    1. 硫化物系固体電解質中での充放電試験
    2. アモルファスSi負極膜の適用
    3. Siをより多く含むアモルファスSiOx負極膜の適用
    4. ナノ多孔構造導入による高面容量化に向けた取り組み
  4. 最近の取り組みと今後の展望
    • 質疑応答

第2部 シリコン系負極の課題、体積変化のメカニズムと体積変化に対応する技術開発

(2019年5月15日 12:35〜15:05)

 シリコン系材料は、電池のエネルギー密度を向上させ、幅広い使用温度範囲 (-30~80℃) 、内部短絡時の安全性など、従来のリチウムイオン電池の限界を大きく超える特性が知られている。しかし、従来バインダでは、充放電に伴うシリコンの膨張収縮により導電ネットワークが破壊されやすく、サイクル劣化が大きいなどの課題を有する。
 本講では、各種バインダを用いたシリコン系負極の開発動向ついて紹介する。同時に、シリコン粉末の粒径や充放電条件、電子伝導性などが及ぼす電池特性や安全性などについて解説する。

  1. リチウムイオン電池の市場動向と用途展開
  2. シリコン系負極の課題
  3. シリコン系負極の体積変化のメカニズム
  4. シリコン系負極の膨張収縮に対応するバインダの開発
  5. 高強度集電体や電解液添加剤の影響
  6. シリコン粉末の粒子径や充放電条件が及ぼすサイクル特性
  7. シリコン系負極の電子伝導性が及ぼす電池暴走リスク
  8. 無機系バインダを適用したシリコン負極と高エネルギー密度二次電池の開発
  9. バッテリーイノベーションハブ
    • 質疑応答

第3部 シリコン系負極を用いたリチウムイオン電池の形態変化、細部構造解析

(2019年5月15日 15:20〜17:00)

 世界的な環境規制の強化から、車両電動化の流れが進行しており、車載用電池の開発が加速している。車載用電池における大きな課題は航続距離であり、これを解決するためには負極の改善 (高容量負極材の材料開発) が必須であり、本講演では、シリコン系負極を用いたリチウムイオン電池の形態変化、細部構造解析を電池特性 (各劣化試験) と紐づけて解析を行った事例を講演する。

  1. リチウムオン電池における劣化解析
  2. シリコン系負極を用いた劣化解析事例
    1. 負極合剤の解析
    2. 活物質の劣化解析
    3. SEIの解析
  3. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 太田 鳴海
    国立研究開発法人 物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究センター 電池材料分野 固体電池材料グループ
    主任研究員
  • 向井 孝志
    ATTACCATO合同会社
    代表
  • 石川 純久
    株式会社 東レリサーチセンター 形態科学研究部 第2研究室
    研究員

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/10 材料化学から見た「全固体電池」の課題とその解決に向けた最新研究開発動向 東京都 会場・オンライン
2024/5/17 入門 インピーダンス測定法とリチウムイオン電池への応用 オンライン
2024/5/17 電力・ガス業界のしくみ・ビジネス概説と秘話 東京都 会場・オンライン
2024/5/24 カーボンナノチューブの基礎とリチウムイオン電池への応用 オンライン
2024/5/27 燃料電池・水電解の基本および最新技術動向 オンライン
2024/5/28 車載電池・リチウムイオン電池の爆発・火災事故の傾向、 その安全性向上技術、過酷試験の進め方、規制対応 オンライン
2024/5/30 EVを始めとした次世代自動車の普及展望とリチウム、コバルトなどLiB用金属資源の今後 オンライン
2024/5/31 リチウムイオン電池電極スラリーの分散、混練技術とその最適化 オンライン
2024/5/31 xEV用リチウムイオン電池の輸送規則 オンライン
2024/6/4 欧州のxEV及び電池業界動向 東京都 オンライン
2024/6/7 xEV用リチウムイオン電池の輸送規則 オンライン
2024/6/12 EV用リチウムイオン電池および全固体電池のリサイクル オンライン
2024/6/14 バッテリマネジメントシステムの基礎とバッテリパックの設計手法 オンライン
2024/6/17 リチウムイオン電池の開発方向性と寿命・SOH推定の考え方 オンライン
2024/6/19 電気化学測定の基礎と実験データの解釈のポイント オンライン
2024/6/19 電気自動車におけるバッテリーマネジメントの基礎知識 オンライン
2024/6/20 燃料電池、アンモニア、水素を取り巻く最新動向と今後のビジネス・チャンス オンライン
2024/6/27 全固体リチウム電池の高性能化に向けた界面制御技術とその評価 オンライン
2024/6/27 リチウムイオン電池のリサイクル・リユースの動向と今後の展望 オンライン
2024/6/28 バッテリーマネジメント用リチウムイオン電池のインピーダンス測定の考え方 オンライン

関連する出版物

発行年月
2023/11/30 EV用電池の安全性向上、高容量化と劣化抑制技術
2023/11/29 リチウムイオン電池の拡大、材料とプロセスの変遷 2023 [書籍 + PDF版]
2023/11/29 リチウムイオン電池の拡大、材料とプロセスの変遷 2023
2023/6/14 車載用リチウムイオン電池リサイクル : 技術・ビジネス・法制度
2023/6/9 2023年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2023/4/6 電池の回収・リユース・リサイクルの動向およびそのための評価・診断・認証
2023/3/10 2023年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2023/2/28 リチウムイオン電池の長期安定利用に向けたマネジメント技術
2022/10/17 リチウムイオン電池の拡大と正極材のコスト & サプライ
2022/10/17 リチウムイオン電池の拡大と正極材のコスト & サプライ (書籍 + PDF版)
2022/9/16 2022年版 蓄電池・蓄電部品市場の実態と将来展望
2022/9/14 リチウムイオン電池の製造プロセス & コスト総合技術2022 (進歩編)
2022/9/8 リチウムイオン電池の製造プロセス & コスト総合技術2022 (基礎編)
2022/9/8 リチウムイオン電池の製造プロセス & コスト総合技術2022 (基礎編 + 進歩編)
2022/8/19 2022年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2022/6/30 二次電池の材料に関する最新技術開発
2022/6/13 LiBメーカー主要7社 (CD-ROM版)
2022/6/13 LiBメーカー主要7社
2022/4/11 世界の車載用LIBのリユース・リサイクル 最新業界レポート
2022/3/9 EV用リチウムイオン電池と原材料・部材のサプライチェーン (書籍版)