技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

医薬品における受入れ試験、サンプリング・計数抜取検査

QCとQAの人は知っておきたい

医薬品における受入れ試験、サンプリング・計数抜取検査

~原薬や資材、および製造委託の品質確保~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年9月28日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • サプライヤー管理の要求事項と重要性
  • 海外製造所の問題点とその対策
  • 海外との品質契約の締結の注意点
  • 均質性の確認
  • サンプリングの取り方と注意事項
  • サンプリングと計数抜取検査
  • 供給者管理
  • 品質契約
  • GMP監査/査察
  • PIC/S – GMPガイドラインの全梱同一性確認
  • 原料/資材メーカーの品質管理
  • 製造委託先の品質管理
  • JISZ9015
  • AQL
  • α/βの誤り

プログラム

 サンプリングは評価の一番重要な点である。サンプリングは良いものを購入する。良い状態で製造されていることを確認する手段であるが、サンプリングだけに頼っていたのでは良いものは得られない。
 PIC/S加盟により、6つのギャップが通知でだされその一つが原料資材の供給者管理である。原薬や資材の品質確保があって初めて医薬品の品質を確保できる。また製造委託が増えており、それもグローバルで増加している。品質は製造の現場で造り込まれている。製造所の品質リスクの確認は品質問題を未然に防ぐための重要であり、サンプリングはそれを評価するための重要な手段になる。30年品質保証してきた観点から注意点を説明する。特に問題となる海外製造所の対応について事例で紹介する。
 PIC/S加盟により6つのギャップ以外にPIC/S GMPガイドラインで求められているのに、全梱包からの同一性確認である。これを実施するとサンプリングと確認試験で多大な負荷がかかる。その負荷に見合うだけの品質へのメリットはない。この要求事項をどのように負荷をかけずに対応するかについて紹介する。サンプリングの基本のOC曲線、JISZ9015のAQLの設定の仕方に関係する基礎知識を学ぶ場として、QCとQAの人にはぜひ知っておきたい。事前のご質問を歓迎します。

  1. 原材料の問題による医薬品の品質問題
    1. ヘパリン&グリセリンによる健康被害
    2. 原薬の出発物質変更による経年での注射剤の不溶性異物析出
    3. 添加剤による溶出試験への影響
    4. 資材メーカーのコンタミによる製品回収
  2. PMDAの最近の動向
    1. 韓国原薬メーカーのGMP不備に伴う、製品回収と改善命令
    2. 日本の製造所のGMP不備に伴う製品回収と指摘内容
    3. 他社の新製品のGMP適合性調査不備の自社への影響
    4. 和歌山県の山本化学工業の事例と無通告査察
  3. サプライヤー管理の要求事項と重要性
    1. PIC/S – GMPガイドラインのサプライヤー管理
    2. GQPの原薬製造所管理
    3. GQPの製造委託先管理
    4. 原料/資材メーカーの品質トラブルによる製品回収/承認取得遅延例
      • 原料に毛髪混入 ・原薬のMFに齟齬
      • 資材メーカーでの異種フリップキャップ混入による製品回収 など
  4. 海外製造所の問題点とその対策
    1. 異物/外観の問題点とその対策
      • 異物による製品回収
      • 注射剤の異物の海外とのギャップ
      • 異物/外観不良を削減の取り組み事例
      • 注射剤の外観不良&不溶性異物不良削減
      • 注射剤の不溶性微粒子削減
    2. レギュレーション (製造販売承認書) との齟齬と齟齬を起さない対策
    3. 変更管理の難しさとその対応
  5. 海外との品質契約の締結の注意点
    1. 売買契約と品質契約のすみ分け
    2. 品質契約で注意事項
    3. 製造所の監査が行える (&品質トラブル時に製造所に監査が行える)
    4. 受入れ時に適合しなかった場合の返品の可能性
    5. 日本で外観選別した時の不良品の費用の負担
    6. 変更時の連絡と承認
    7. 製造所での製造販売承認書記載事項からの逸脱確認
    8. 研究開発段階での外国製造所認定/GMP適合性調査資料提出の契約
      • 研究開発段階で注意すべき点
      • 海外の製造状況を把握し製造方法に反映させる (ソフトカプセル)
  6. GMP監査項目
    1. 製造販売承認書との整合性
    2. 取り決め事項との整合性
    3. 変更管理状況の確認
    4. 逸脱/ OOSの確認
    5. サンプリング方法の確認
    6. 類似の原料/資材の確認と受入れ試験で検出可能かの確認
    7. 洗浄バリデーションのサンプリングがワーストケースかの確認
  7. PIC/S – GMPガイドラインの位置づけ
    1. PIC/S – GMPガイドライン Annex8「サンプリング」
    2. 全梱包の原料確認試験の要求と統計的根拠に基づく受け入れ試験検査
    3. 製造所の実施状況とPIC/S GMPガイドライン対応方針
  8. 全梱包の同一性の確認
    1. 相手先製造所の品質保証体制の確認
    2. 流通段階の保証 (GDPの視点も含め)
    3. 輸送中の一時保管場所での管理
    4. 受け入れ時の保証
  9. 均質性の確認
    1. 原料/製剤の均質性評価
      • n=1のサンプリングは均質性が前提
    2. 受け入時のロット毎の均質性の確認
    3. 縮分による均質性の確認
  10. 確認試験の簡便法
    1. ラマン分光
    2. 近赤外
    3. アルミピロー/金属容器など、非破壊検査ができない包装形態品の対応
  11. まとめ (製造所の実際の方法案)
    1. 計画案の作成
    2. ラマン分光/近赤外での検討
    3. 均質性データの確認
    4. 査察による製造所のコンタミ防止策確認
    5. 輸送業者、方法の確認と取り決め
    6. サンプリングの削減について
  12. サンプリングの取り方と注意事項
    1. サンプリングのSOP
    2. サンプリング者の研修
    3. サンプリングの記録
    4. 試料の縮分
    5. サンプリング計画のための必要な知識
      • 製造方法の確認 ・不均一工程/作業の有無確認
      • バラツキの確認 (粒度別含量)
      • 現場でのサンプリングはフィルターがかかっている
  13. サンプリングと計数抜取検査
    1. ゴルゴ13の銃弾の受け入れ試験
    2. サンプリングに必要なバラツキについての基礎知識
    3. 第一種の過誤と第二種の過誤 (良品巻き込み&残存不良)
    4. 外観不良/異物は全工程 (QCの抜き取り試験含め) で保証
  14. JISZ9015
    1. 考え方
    2. OC曲線の概念を身に付ける
    3. AQL
    4. JISZ9015抜取り試験
    5. 並み検査をきつく、ゆるくする意味
    6. 外観で異物が見つかった時、AQLをいくらにするか
  15. サンプリングのアラカルト
    1. MRA/MOU国からの輸入品の受け入れ試験省略
    2. √n+1の妥当性
    3. サンプリングを製造現場に任せたことによる会社へのダメージ
    4. OOS発生時のリサンプリングの問題
    5. サンプリングのタイミングと試験 (巡回検査と定位置検査)
    6. サンプリング不備によるクロスコンタミ
    7. 出荷試験時のサンプリングを中間製品で代用する場合
    8. 溶出試験結果とサンプリング (製品回収の視点)
  16. 人が創る品質/Quality Cultureの醸成
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第1講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/1 専門の知識をもたない初級担当者のためのCTD-Qのまとめ方 (入門講座) オンライン
2024/4/2 メディカルライティング講座 (初級・中級) オンライン
2024/4/2 メディカルライティング講座 (初級) オンライン
2024/4/3 洗浄バリデーションの基礎とQ&Aから見る注意点 オンライン
2024/4/3 眼科DDS開発動向とその低侵襲化技術 オンライン
2024/4/3 動物用医薬品開発のための承認申請のポイントと再審査申請及び当局対応 オンライン
2024/4/3 無菌製剤工場の製造プロセスと設備・施設設計のポイントと注意点 オンライン
2024/4/4 医薬品開発における事業性評価・TPP運用 オンライン
2024/4/4 吸入粉末剤開発・評価のノウハウと核酸創薬への展開 オンライン
2024/4/4 バイオ医薬品の原薬製造における外来性感染性物質のクリアランスと安全性試験 オンライン
2024/4/5 バイオ医薬品におけるダウンストリーム工程開発と製造のためのバリデーションの注意点 オンライン
2024/4/5 希少疾患における事業性評価の考え方と注意すべきパラメーター オンライン
2024/4/5 GMP文書および記録作成と手順書改訂時における具体的な品質照査 (レビュー) オンライン
2024/4/5 リアルワールドデータ (RWD) と分散型臨床試験 (DCT) /デジタルバイオマーカー (dBM) の活用・事例 オンライン
2024/4/5 改訂版ICH Q5A (R2) に求められる試験概要と次世代シーケンシング (NGS) を利用した細胞培養管理 オンライン
2024/4/8 医薬品開発における安定性試験の実施計画と有効期間の設定、データの取り方、まとめ方 オンライン
2024/4/8 フロー合成・連続生産・マイクロリアクター/スケールアップコース (2日間) オンライン
2024/4/8 医薬品、原薬製造プロセスにおけるGMP製造に対応したフロー合成/連続生産とスケールアップ実用化 オンライン
2024/4/8 医薬品開発における臨床薬理試験の計画作成と進め方 オンライン
2024/4/9 GMPにおける逸脱・不備・不整合からのCAPA運用・手順・管理と逸脱防止対策 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/17 経験/査察指摘/根拠文献・規制から導く洗浄・洗浄バリデーション:判断基準と実務ノウハウ (追補版)
2022/3/31 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用
2022/3/10 改正GMP省令対応 QA (品質保証) 実務ノウハウ集
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善
2021/11/26 改正GMP省令で要求される「医薬品品質システム」と継続的改善 (書籍 + ebook版)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点)
2021/10/28 改正GMP省令をふまえた国内/海外ベンダー・サプライヤGMP監査 (管理) 手法と事例考察 (聞き取り・観察・着眼点) (製本版 + ebook版)
2021/10/11 抗ウイルス薬 (CD-ROM版)