技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

GMP/GQPにおけるQA教育訓練とGMP文書、記録類のレビューのコツ・ポイント

GMP/GQPにおけるQA教育訓練とGMP文書、記録類のレビューのコツ・ポイント

~30年の経験から学んだノウハウをお伝えする / 30年の経験から学んだノウハウを次世代のQA担当者へ~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2018年6月26日(火) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 医薬品の品質保証の全体像
  • 人の教育訓練の方法とマネジメント
  • 品質保証の注意すべき点
  • 偽造/偽証を防止する方法
  • 作業の注意項目
  • 品質保証の考え方

プログラム

 QAの願いは、品質トラブルによる、健康被害、欠品、製品回収、コストUpを起さないことである。30年医薬品の品質管理/品質保証を担当し、医薬品の品質保証は仕組みも大きいが、やはり一番大きいのは作業員一人ひとりの良い医薬品を造りたいとの思いと、質を高めることに尽きる。先ずはQA担当者の質を高めることである。
 本セミナーでは、30年の経験から学んだノウハウを次世代のQA担当者に伝えたい。盛りだくさんの内容になっているが、QA担当者として自分の知識をチェックリスト的に確認し、弱いところはぜひ強くしていただきたい。

  • はじめに
  • 教育訓練の重要性とSOPを順守することの功罪
    • マネジメントの重要性 (経営層の考え方)
    • 性悪説 (GMP) に基づく品質保証の仕組み作り
    • 性善説に基づく風土創り
    1. 製造記録/GMP文書の記録の重要性
      1. 無通告査察の意味すること
      2. 記録の2面性
      3. FDAのドキュメント不備の指摘事項から
    2. QAによる文書管理上の注意事項
      1. SOP
      2. 製造指図記録書
      3. 逸脱報告
      4. 苦情報告
      5. 変更管理
      6. 自己点検
      7. 教育訓練
      8. CAPA (是正予防処置)
    3. QCとQAが絡む文書管理上の注意事項
      1. OOS/OOT
        1. OOS/OOTについて
        2. ラボエラー調査
        3. 製造工程の調査
        4. 再試験実施の問題点
        5. 再サンプリング時の問題点
        6. ラボエラーに気づかず欠品リスクで当局相談
      2. 品質情報対応
        1. 製品苦情
        2. 原料・資材の不良
    4. QAによる製造記録のチェック
      1. 原料・資材の指図
      2. 計量工程
      3. 仕込み工程
      4. 混合・造粒・整粒工程
      5. 打錠・充填・分封工程
      6. 注射剤 (ろ過・滅菌)
      7. 外観選別
      8. ラベル貼付・包装工程
      9. 記入ミス低減のための施策
        • パレート図の活用
        • ミス低減の特性要因図
        • 記入ミス原因の追究
    5. QAによる出荷承認の注意点
      1. 製造所出荷と市場出荷
      2. GQPとの関係
      3. 逸脱・OOSの確認
      4. 変更管理 (軽微・一変申請) 有無の確認
      5. 市場出荷の判定
    6. 委託製造所の製造管理/品質管理の確認
      1. 品質の取決め事項
      2. 逸脱発生時の確認
      3. OOS/OOT発生時の確認
      4. 委託製造所のOOSトラブルによる欠品リスクの事例
    7. 外部試験機関の管理
      1. 試験委託契約
      2. OOS/OOT発生時の対応
    8. 原料の使用期限管理 (PMDAの指摘事項を生かす見方の実例)
      1. 原料メーカーの保証
      2. 自製造所での担保データによる保証
      3. 使用期限切れが使用されない仕組み
    9. サンプリングの注意点 (QCの評価はサンプリングから)
      1. 第三者によるサンプリング
      2. サンプリングの方法
      3. サンプリング時の注意事項
      4. サンプリング数
      5. サンプリングと試験のタイミング
        • 先行サンプル
        • 添付サンプル
        • 中間製品での出荷試験代用
    10. 標準品等の管理
      1. 国の標準品とのトレーサビリティ
      2. 二次標準品設定
      3. 製剤の標準品は99.0%以上の活用
      4. ファクターのある試液/試薬の管理
        1. 自ら作成/検定する場合
        2. 購入する場合
        3. 都道府県の指摘
    11. 製造販売承認書との齟齬
      1. 齟齬による製品回収の事例
      2. 齟齬が発見された時の判断のディシジョン・ツリー
      3. 発見された時の実際の当局への報告対応事例
      4. 齟齬を防ぐには
    12. 医薬品産業での偽造、隠ぺいの事例
      1. 内部報告での製品回収事例
      2. 厚生労働省の改善命令より
      3. 他産業の事例
    13. PMDAの査察で製品回収につながった事例
      1. 韓国原薬2製造所
      2. 水虫薬の回収と指摘事項
      3. PMDAの製品回収事例からPMDAのGMP指摘と思われる事例
      4. PMDAの指摘事項を対応する仕組み作り
    14. 重大な品質問題が生じた時の実際のマネジメント対応例
      1. 報告すると製品回収のリスク、報告しなければ製品回収はないとの狭間のジレンマ
    15. 作業者が隠ぺいをした事例とその対応
      1. 試験を実施しなかった
      2. 意図的にSOPを遵守しない
    16. なぜ作業者は報告しない/隠ぺいするのか
      1. 隠蔽の意識がない行為
      2. SOPに対する軽視
    17. 風土の問題
      1. マネージメントの問題
      2. 一人ひとりが生かされる風土
    18. 作業者がミスを起こしにくいSOP/製造指図とは?
      1. 重要な項目はダブルチェック
      2. ダブルチェックする項目を明確にしサインをすることにより責任を明確にする。
      3. 記録は必ずダブルチェックする。
      4. 記録はその都度記入する。
      5. 計量などの重要な項目はプリントアウトさせる。かつ記録のすぐ近くに貼付欄を設ける。
      6. 重要な項目はレ点ではなく記入させる。
      7. 表示物の計数管理は引き算をしない。
      8. ラベルなどは廃棄するものを台紙に貼付して後日問題があった時にトレースできるようにする。
      9. 現場の作業者に計算させるようなSOPにしない。
      10. 現場の計測器の単位とSOPの単位は一致させる。
      11. 現場の作業指示書/作業カードも文書管理を行う。
      12. 作業カード等に写真など視覚情報を掲載する。
    19. 偽造を見つけるための査察 (PMDAが行うと想像される項目)
      1. 逸脱/OOSなどの事例を深堀する
      2. 日付に注目する
      3. サイン日の出社を確認する
      4. 紙の白さに注目する
      5. 収率に注目する
      6. 受け入れ試験から出荷までの製造工程を一貫して記録を見る
      7. 作業者に個別ヒアリングを行う
      8. プラントツアー時に現場の記録等を確認する
      9. 倉庫の原料を確認する
      10. 倉庫の入荷ログ (リスト) を確認する。
      11. 生データを確認する
      12. サンプリングではなく全てのロットを確認する
      13. 資格者を確認する
      14. 指図記録書を確認する
      15. 試験のサンプリング量を確認する
      16. サンプリング者を確認する
      17. 標準品管理を確認する
      18. 逸脱&OOSの発生頻度を確認する
      19. その他 (講師が行っている確認項目)
        1. 健康増進法の喫煙環境の確認
        2. SDSの入手とそれのSOPへの反映
        3. 自動販売機の値段
        4. 作業者の動きを確認する
    20. 医薬品製造の品質トラブル (過去の実際の失敗事例から学ぶ)
      1. ドリンク剤の使用期限と製造番号の捺印が逆になっている (製品苦情)
      2. 原薬の中に,ガラス異物が何個か見つかった (逸脱)
      3. 注射剤のバイアル瓶の個装箱への包装時に他社製品のフリップキャップが見つかった (逸脱)
      4. 品質再評価の試験方法が,1/12個アウトにでている (新規試験方法設定)
      5. 他社製品の自社への販売移管時の品質評価 (導入時の品質評価)
      6. ドリンク剤 (食品) の栄養成分表示ミスが見つかった (問い合わせ)
      7. ラボエラーに気づかず、年次安定性試験不適合で製品回収
      8. 製造販売承認書からの逸脱 (一変事項の個所だが品質には影響しない)
      9. 処方成分でないものを製造工程で使用していることが判明
        (レギュレーション厳格化への対応)
      10. ある製品のOOSが何度も発生している
        (当局査察時のリスクと収去時のリスク)
    21. 教育訓練/Quality Cultureへの取り組み
      1. SOPへの認識を改める/SOPを知る
      2. ヒューマンエラーと故意との違い
      3. 認定制度
      4. ノウハウ集
      5. 違反ができないGMP仕組みが人を守る
        • 現場でのサンプリング
        • 食品会社の取り組み (農薬混入から)
      6. 3ゲン (現場、現物、現実) 5ゲン (+原理、原則)
      7. PDCA Plan Do Check Action 品質サイクル
      8. MBWA Management By Wandering Around
      9. CRM (Cockpit Resource Management) の業務への取り込み
      10. 割れ窓理論の実践による大きなリスク回避 (ハインリッヒの法則)
      11. Spiritual 5S (精神/整理・整頓・清掃・清潔)
      12. 3H (初めて、変更、久しぶり) ,5H (犯罪、普段と違うを追加)
      13. 先送りしない (先送りしても問題が起きない場合も)
        • 目の前の品質課題を一つひとつ解決する→行動する
      14. 一人ひとりが品質保証
        • 感性による品質保証 (3H – 4M活動)
        • 人を生かす取り組み
        • 10分/1日仕事が終わってから振り返る (考える)
        • 一人ひとりの総合力であり結果が今の品質、会社の実力
      15. FDAのQuality Culture
    22. 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第1講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/14 医療機器プログラムにおける該当性判断のポイントと事業化への留意点 オンライン
2025/1/14 承認申請にむけた個別症例安全性報告 (ICSR) の取り扱いと評価 オンライン
2025/1/15 ファージセラピーの最新開発動向と次世代耐性菌対策への展望 オンライン
2025/1/15 体外診断用医薬品における承認申請書作成ノウハウおよびPMDA相談のポイント オンライン
2025/1/16 スプレッドシートの合理的バリデーションとデータインテグリティ管理・運用の具体的ポイント オンライン
2025/1/16 滅菌、無菌性保証関連のPMDA回収情報分析およびQMS等外部立入り審査時の注意点 オンライン
2025/1/16 炎症性腸疾患における治療・薬剤選択の実際と今後の展望 オンライン
2025/1/17 遺伝子治療薬の開発・薬事戦略と承認取得 オンライン
2025/1/17 CMC領域における資料作成とデータ・記録の運用管理の注意点 オンライン
2025/1/17 洗浄バリデーションでの洗浄方法選択、残留限度値とホールドタイム設定 オンライン
2025/1/17 細胞培養 超入門講座 オンライン
2025/1/17 グローバル開発における承認申請のための医薬英語/英文ライティング入門 オンライン
2025/1/20 再生医療等製造施設におけるGCTP (製造管理・品質管理) 対応のポイントと査察対応 オンライン
2025/1/20 GMP業務の前に最低限知るべき12の重要事項 オンライン
2025/1/21 不具合発生の可能性を予測し、未然に原因を排除するための変更管理・逸脱管理 (リスクのクラス分類と運用の留意点) 東京都 オンライン
2025/1/21 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/21 相場観をふまえた医薬品ライセンス契約とライセンスフィー設定の課題 オンライン
2025/1/21 凍結乾燥製剤の基礎、スケールアップ技術とバリデーション実施のポイント オンライン
2025/1/21 分析法バリデーション超入門講座 オンライン
2025/1/22 洗浄バリデーションの基礎と残留許容値、回収率設定の科学的根拠の示し方 オンライン

関連する出版物

発行年月
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き
2011/6/29 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定と不純物プロファイル管理
2011/5/26 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション (中級編)
2011/5/25 超入門 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション
2011/4/20 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応実践講座
2011/1/28 3極GMP/局方における無菌性保証と査察対応
2011/1/25 供給者監査実施のノウハウと注意点
2010/12/1 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応準備の手引き
2010/11/29 FDA Part11査察再開と欧州ANNEX11要求対応
2010/11/25 EDC適合性調査と医療機関事前対応
2010/8/20 3極GMP査察対応シリーズ
2010/5/27 CMCレギュレーションとドラッグマスターファイル(DMF)作成入門
2010/4/20 高血圧対応製品の研究開発動向と市場分析
2009/6/5 非GLP/GLP試験・医薬品製造の国内・海外委託と適合性調査対応
2009/2/23 社内監査の手引き
2009/2/10 臨床試験におけるEDCに関する信頼性調査への対応実践講座