第1部. ライセンス・イン/アウト及び共同研究を成功させるには
(2018年1月11日 10:30〜12:30)
企業の製品開発において、近年、「オープン・イノベーション」という言葉が使われる機会は多いが、そもそもオープン・イノベーションとは何かについて整理する。そして、その代表的な形態としてライセンス・イン/アウトや共同研究があるが、いざ実践するとなると、なかなかそれらは成果に結びつかない。失敗要因を明らかにすることにより、成功させるためのポイントを提示する。
なお、本講演では、知識集約型の製薬産業を例にして説明していくが、まとめとして、本講演で得た結論は他産業でも応用可能であることを示す。
- オープン・イノベーションとは何か
- 創薬における特性
- ライセンス・イン/アウトについて
- 現状における実態
- 何がライセンス・イン/アウトを困難にするのか
- ライセンス・イン/アウトを成功させるには
- 共同研究について
- 現状における実態
- 何が共同研究を困難にするのか
- 共同研究を成功させるには
- ドラッグ・リポジショニングについて
- ドラッグ・リポジショニングとは何か
- ドラッグ・リポジショニングの戦略的利点
- まとめ
第2部. 経済条件の決め方とそれに関わる注意点
(2018年1月11日 13:30〜15:00)
- 医薬ライセンス化合物の評価を難しくしている要因
- 治験ガイドラインと開発期間の長さ
- 予測が難しいファクター
- 国の政策に依存する薬価と薬価改定
- 一般的な化合物評価法
- ポートフォリオ分析
- 公開資料による評価
- 秘密資料による評価
- Target Product Profile
- 一般的な現在価値評価法とリスクの折り込み方
- 現在価値評価法
- リスク調整
- “楽観的評価”と“悲観的評価”の考え方
- フォールバックポジション
- 経済価値の評価が異なる場合のライセンス交渉
- テリトリーの事情の違い
- 製品構成とライセンス戦略
- リスクシェアとプロフィットシェア
- 交渉決裂例とその考察
- 最終的な“Go”、“No Go”の判断の仕方
- ライセンス化合物による収益性
- 開発戦略
- 収益性に関する大局的な考え方
第3部. 契約満了時や途中解約時のトラブルと対策
(2018年1月11日 15:15〜16:45)
低分子開発化合物の医薬ライセンス全盛時代が過ぎ、契約満了による提携解消が増えています。さらに、最近では欧米で医薬ライセンス契約の中途解約数が増加していることが話題になっています。契約満了時の解約に比べて開発中や販売中に契約を解消する場合には多くの課題があります。 そこでここでは、まず契約満了時の留意点について整理します。これを踏まえて中途解約の要件や契約満了時とは異なる留意点について考察したいと思います。 最後に、中途解約増加の背景についても触れたいと思います。
- 契約満了による提携解消
- 契約期間
- 契約満了時にしなければならいこと
- 秘密保持契約
- 物質移動合意書
- 製造委託契約
- ライセンス契約
- 共同研究契約
- 共同開発契約
- 共同販売契約
- 契約期間中の提携解消の要件と留意点
- ハードシップによる提携解消
- 天変地異による提携解消
- オプション条項による提携解消
- 企業買収による提携解消
- 倒産による提携解消
- 特許不成立やノウハウの使用終了による提携解消
- 開発・販売戦略の変更による提携解消
- 中途解約が増加している背景