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塗布膜乾燥技術の基礎、メカニズム、最適化の勘どころ

塗布膜乾燥技術の基礎、メカニズム、最適化の勘どころ

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年8月29日(火) 13時00分16時30分

受講対象者

  • 乾燥に携わる技術者

修得知識

  • 乾燥の基礎知識
  • 塗布膜乾燥のメカニズム
  • 塗布膜乾燥速度の定量的取り扱い
  • 乾燥時間短縮のポイント
  • 乾燥操作と製品品質の関連

プログラム

 乾燥操作は材料に熱を与えて水分あるいは溶剤を蒸発させる点から相変化を伴う熱と物質の同時移動現象の典型例である。塗布膜乾燥操作の予備知識として湿り空気の諸性質、熱と物質の同時移動の典型例である湿球温度の概念、湿度図表を解説する。含水率、材料中での水分の保持状態を解説し、乾燥のメカニズムを考える。乾燥のメカニズムに基づいて乾燥速度の定量的な捕らえ方を講義し、乾燥時間を短くするコツを紹介する。また、トラブル対策として、組成偏析、材料の変形やクラックの発生、材料の表面平滑性、残留溶媒の低減策に関する勘どころについて講述する。
 次に、粒子分散系塗布膜の乾燥を取り上げ、膜の平滑性に及ぼす乾燥条件の影響を解説し、乾燥の指針を提示する。講演の最後には塗布膜乾燥を含む乾燥操作全般に係るトラブルシューティングについての質問を受け付ける。

  1. 乾燥操作の予備知識
    1. 乾燥操作の量的関係を知ろう
      1. 物質収支
      2. 熱収支
    2. 空気の性質を知ろう
      1. 湿度
      2. 諸物性値
    3. 材料温度を知るヒント
      1. 湿球温度の概念
      2. 断熱飽和温度の概念
    4. 乾燥中の空気の状態変化を知る武器
      1. 湿度図表の使い方
      2. 湿度図表の有用性
  2. 乾燥操作の必須基礎
    1. 材料をどこまで乾燥できるか?
      1. 含水率の定義
      2. 平衡含水率と自由含水率
      3. 製品含水率の制御方法
    2. 材料は水分をどのような状態で含むか?
      1. 水分の保有状態と移動機構
      2. 液状水移動
    3. 乾燥の挙動を知る
      1. 乾燥特性曲線の概念
      2. 乾燥の3期間
      3. 限界含水率の重要性
    4. 乾燥速度を定量的に取り扱う
      1. 定率乾燥速度
      2. 減率乾燥速度
    5. 乾燥時間を短くするコツ
      1. 限界含水率に基づく方策
      2. 減率乾燥速度曲線の形の基づく方策
  3. 塗布膜乾燥のメカニズムと品質保持
    1. 組成のムラはなぜ生じるか?
      1. 組成偏析とバインダーの移動
      2. バインダー移動の防止策
    2. 剥離,クラック,変形はなぜ生じるか?
      1. 乾燥応力と乾燥速度
      2. 乾燥収縮防止策
    3. 表面平滑性を保つには?
      1. 乾燥モデル
      2. 平滑性に及ぼす乾燥条件の影響
    4. 残留溶媒を効率よく低減したい
      1. 水蒸気の共存効果
      2. 水溶性溶媒の共存効果
  4. 粒子分散系塗布乾燥の勘どころ
    1. 乾燥特性と表面平滑性を知る
      1. 塗布膜乾燥実験装置
      2. 表面平滑性の評価
    2. 乾燥速度曲線と表面平滑性の関係は?
    3. 表面平滑性に及ぼす乾燥条件の影響は?
    4. よりよい塗布膜乾燥の指針は?
  5. 乾燥操作のトラブルシューティング* 質疑応答

講師

会場

大田区産業プラザ PiO

6F D会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

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