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DNAチップの使用の現状と開発が望まれる疾患・遺伝子

DNAチップの使用の現状と開発が望まれる疾患・遺伝子

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年8月10日(木) 10時00分 17時15分

修得知識

  • がんにおけるDNAチップ使用の実際
  • miRNA検査用途の最新の開発事例

プログラム

第1部. DNAチップの開発が期待される疾患・遺伝子とは

(2017年8月10日 10:00〜11:15)

 ヒトゲノムが解読されて14年が経ち、ヒトの遺伝子を網羅的に解析するツールは次世代シークエンサーの時代となっている。そんな中、無くなると思われていたDNAチップ市場はまだ健在であり、非常に安定的に遺伝子解析データを得ることができるツールとして、一般研究者に広く使われている。診断用途として使われているDNAチップはまだ少ないが、今後、さらに安価なプラットフォームが提供できれば、臨床に使われる可能性が充分あると考えている。
 本セミナーでは、DNAチップの歴史と現状、そして今後期待される用途についてご紹介したい。

  • DNAチップの構造と原理
  • PCR, 次世代シークエンサーとの比較
  • 遺伝子発現解析
  • 遺伝子構造解析
  • 標準化の重要性
  • インフォーマティクス
  • ターゲット疾患
  • 実用化へのハードル
  • 具体的な診断応用例
  • 期待される用途
  • 質疑応答

第2部. マイクロRNA検査のためのDNAチップの開発

(2017年8月10日 12:15〜13:45)

 東レ株式会社の高感度DNAチップ3D – Gene ® は、検出部の3次元柱状構造、マイクロビーズ攪拌によるハイブリダイゼーション反応促進、黒色の樹脂基板という3つの特徴的な技術により、高い感度、高いデータの再現性という特長をもっている。このため3D – Gene ® は、マイクロRNAをはじめとする遺伝子の発現解析や検査診断用途に威力を発揮する。近年、血液中にもマイクロRNAが安定に存在することが明らかにされ、疾病の診断や治療効果の判定、治療の選択などのマーカーとして臨床研究等において注目されている。しかしながら、血液中に存在するマイクロRNAは極微量であり再現性のある解析が困難なことから、当社ではDNAチップ3D – Gene ® の特長である感度の高さを活かし、少量の血液検体からでも網羅的なマイクロRNA解析を再現良く実施できるプロトコルを確立している。
 本講座では開発の経緯や解析事例を紹介する。

  • バイオマーカーと先制医療について
  • バイオマーカーと遺伝子検査について
  • マイクロRNAの作用機構と医薬・医療分野への活用
  • 体液中に存在するマイクロRNAとLiquid Biopsyについて
  • 各種検出手法によるマイクロRNA解析の特徴
  • 高感度DNAチップ3D – Gene ® の開発とその特長、性能のご紹介
  • 体液からマイクロRNAを分離・抽出する方法とその性能
  • 開発プロトコルによる臨床研究事例
  • プロジェクトにおけるがんマーカー探索・判別の事例
  • 質疑応答

第3部. がん研究の現場におけるDNAチップ活用の実際と開発動向

(2017年8月10日 14:00〜15:30)

 がん研究開発におけるDNAチップの活用は大きく二つに集約される。一つは、DNAチップによるがんの病態解析である。組織や末梢血液を用い、発現を異にする遺伝子一つ一つの情報から病態の解明に繋がる知見をみつけることや、遺伝子発現パターンから特徴的なパスウェイを見つけ病態の解明に迫ることを目的とする。もう一つは、DNAチップによるがんの診断である。個々の遺伝子の持つ意味よりも、診断に有用な遺伝子セットを抽出し、それを用いた診断セットを作成し、がんの診断に役立てることである。
 我々が取り組んでいる肝炎・肝がんにおける病態解析、またDNAチップを用いた消化器がんの診断チップについて紹介したい。

  • 臨床サンプルを用いたDNAチップによる肝炎・肝がん病態の解析
  • 動物実験サンプルを用いたDNAチップによる肝炎・肝がん病態の解析
  • 階層クラスター解析、教師付学習法による群別の実際
  • 異なる発現を示す遺伝子群の同定
  • パスウェイ解析
  • ターゲット遺伝子の同定と相関係数を用いた責任転写因子群の同定
  • 末梢血液の遺伝子発現を用いた消化器がんの診断
  • がん組織と末梢血液の遺伝子発現の関連
  • 消化器がん診断チップを用いた健康診断への応用
  • 質疑応答

第4部. DNAチップを用いた検査技術の今後の開発動向

(2017年8月10日 15:45〜17:15)

 DNAチップ技術はこれまでに様々な遺伝子の研究・検査分野で用いられてきた。その最大の特徴は、目的遺伝子を網羅的に解析できる点にあるが、臨床検査への応用について、その活用・普及が十分とは言えず、いくつかのクリアすべき課題があるように思われる。
 ここではチップ技術の課題と、問題点に焦点を当て、真に発展・普及するにはどのような方向にあるべきかについて述べたい。

  1. 遺伝子検査のなかのチップ技術
  2. チップ技術の応用可能性
  3. 臨床検査とdirect – to – consumer (DTC) テスト
  4. チップ検査と体外診断薬
  5. チップ技術と法倫理
  6. チップ技術の将来
    • 質疑応答

講師

  • 的場 亮
    株式会社 DNAチップ研究所
    代表取締役
  • 近藤 哲司
    東レ 株式会社 新事業開発部門
    主任部員
  • 本多 政夫
    金沢大学 保健学科 病態検査学講座
    教授
  • 川口 竜二
    株式会社 プロップジーン
    代表取締役

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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