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インダストリアルCFRPから熱可塑性CFRPの多様な製造技術まで

欧州の先行事例・応用研究の最前線を学ぶ

インダストリアルCFRPから熱可塑性CFRPの多様な製造技術まで

~JEC World 2017の最新動向も解説~
東京都 開催 会場 開催 個別相談付き

開催日

  • 2017年6月27日(火) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 熱可塑性CFRP の応用製品に関連する技術者、開発者
    • 自動車
    • 航空機、ヘリコプター
    • 船舶
    • ロケット、航空宇宙機、人工衛星
    • 軍用機
    • リニアモーターカーの車体、内装
    • 太陽電池パネル
    • 風力発電
    • プラント
    • 機械部品
    • 電池部材
    • 電子電気部品
    • 医療機器
    • 住宅・土木・建築材料
    • スポーツ用品 (自転車、釣具、ゴルフ、ラケットなど)
  • 熱可塑性CFRP により軽量化、高強度化、振動減衰、耐疲労などを求めている方
  • 熱可塑性CFRP に関連する技術者
  • 熱可塑性CFRP で課題を抱えている方

修得知識

  • 2つの異なるCFRPと最近の国産車への採用例
  • マルチマテリアル化と欧州車への採用例
  • 欧州の先進的なCFRP自動化製造装置
  • 国内の強みは「インダストリアルCFRP」
  • CFRPにおける国内の金型製造業が進むべき道
  • 欧州での熱可塑性CFRPの最新技術動向

プログラム

 近年、輸送機器の軽量化を目的に、鋼から軽金属、さらに樹脂化へ材料代替が積極的に進められています。特に、軽くて強いというキャッチフレーズで、炭素繊維で強化したプラスチック (CFRP) に大きな注目が集まっており、旅客機に加え、量産車への採用が始まっています。しかし、材料および製造コストが高く、その需要拡大は容易なことではありません。
 欧米が先行しているCFRPに未来はあるか?参入すべきかどうか?CFRPにおける我が国の強みと弱みとは何か?CFRPの量産・再利用において熱可塑性CFRPは有用か?CFRPを安く提供するにはどうしたらいよいか?ガラス繊維はどうか?金属とCFRP、金属と樹脂との接合はどうか?マルチマテリアル化に必要な接合は?CFRPにおける金型製造業におけるCFRPへの進むべき道は?など、課題が山積しています。
 本講座では、CFRPについての基礎的な内容から、熱硬化性CFRPの適用事例として、金属とのハイブリッド化が有効な産業機器への用途 (インダストリアルCFRP) について紹介するします。また熱可塑性CFRPの材料や特性、量産化のための様々な製造技術、さらに熱可塑性CFRP特有の融着接合法について、欧州での最新事例と演者らが行った産学連携による研究開発事例を紹介し、今後の熱可塑性CFRPの用途拡大への解決策と自動車産業におけるCFRPの近未来を予測します。
 今回は特に欧州での最新事例として、2016年3月および2017年3月にパリで開催された世界最大規模の複合材料に関する展示会 (JEC World 2016とJEC World 2017) でのトピックの移り変わりに加え、2016年6月にミュンヘンで開催された欧州複合材料学会 (ECCM-17) で発表された最新の研究成果、また2016年10月にブレーメンで開催される熱可塑性CFRPの国際会議・展示会 (ITHEC2016) 会議での最新情報をわかりやすく紹介し、欧州でのCFRPの勢いをお届けします。

  1. CFRPとは?なぜCFRPか?
    1. 熱硬化性CFRPの適用事例
    2. マルチマテリアルデザイン化
    3. 金属とCFRPのハイブリッド化
    4. インダストリアルCFRP・最近の興味深い熱硬化性CFRPの産業機器への適用事例
      • 工作機械フレームや各種産業機器 (スプリング、サスペンション、印刷ロール) など
      • 建設機械 (油圧ブレーカー、グラインダー) など
    5. CFRPへの表面処理技術 (クラッド、めっき、溶射)
    6. ロボットワイヤーソー (RWS) によるハニカム・CFRPへの精密切断
  2. 熱硬化性CFRPと熱可塑性CFRP
    1. 熱硬化性CFRPの利点と欠点
    2. 熱可塑性CFRPが注目される理由
    3. これまでの熱可塑性CFRPとの違い
    4. 熱可塑性CFRPの用途拡大を阻む理由
  3. 熱可塑性CFRP材料
    1. 熱可塑性樹脂の種類と熱可塑性CFRPに用いた際の特性
    2. 中間材料の各種製造方法とその長短所
  4. 熱可塑性CFRPの製造法
    1. 加熱プレス成形と打ち抜き
    2. D-LFT成形
    3. ハイブリッド射出成形
    4. 自動テープ/ファイバ積層
    5. 引抜き成形と押出し成形
    6. Additive Manufacturing
      • 3Dプリンタによる成形とその材料
    7. 熱可塑性CFRPのための加熱方法と各種ヒーターの特徴
    8. 熱可塑性CFRPの加熱プレス成形の型設計の注意点
    9. 熱可塑性CFRPのハイブリッド射出成形時の加熱・搬送時の注意点
  5. 熱可塑性CFRPの融着接合技術
    1. 熱硬化性と熱可塑性CFRPの接合法の違い
    2. 熱可塑性CFRPの融着接合法の種類と比較
    3. 高周波誘導融着接合法の特徴と織物CF/PPS積層板での接合事例
    4. 超音波式融着接合法の特徴と織物CF/PEEKと一方向CF/Epの接合事例
    5. 電気式融着接合法の特徴と織物CF/PA66積層板での接合事例
    6. レーザー融着接合法の特徴
  6. 熱可塑性CFRPの再利用技術
    1. 破砕・粉砕方法および刃物の注意点
    2. 破砕片の混練およびスクリューの表面処理
    3. 再生材の押出成形および課題
    4. 再生材の加熱圧縮・加熱プレス成形とその物性
  7. 欧州での熱可塑性CFRPの最新技術動向
    1. JEC World 2016とJEC World 2017展示会での話題の移り変わり
      • 自動車の軽量化への適用事例、鋼板プレス部材との接合とその材料、プリフォーム
      • テキスタイルプリフォームからテーラードプリフォームへ
      • テーププレイスメント、ファイバプレイスメント、パッチプレイスメント
      • 引き抜き材のインサート射出成形による自動車バンパー
      • 熱可塑性CFRPの石油・ガス海底パイプとその製造法
      • 熱可塑性CFRPのコイルばねと医療用ネジ
      • カーボンSMCによる設計負荷低減と成形性の改善
      • 軽量化に有効なガラス繊維FRPなど
    2. ECCM-17国際会議での研究事例紹介
    3. ITHEC2016会議での研究事例紹介
  8. 熱可塑性CFRPの課題と今後のCFRP応用展望
    1. 熱可塑性CFRPの自動車部材への適用
    2. 熱可塑性CFRPの産業用機器への展開
    3. 熱可塑性CFRPの低コスト量産化のための材料と製造技術
    4. 熱可塑性CFRPを採用するにあたり検討すべきことは何か?
    5. CFRPの用途拡大に最も重要なことは何か?
    6. 自動車産業におけるCFRPの近未来予測
  9. 個別技術相談
    • セミナー終了後、個別技術相談に対応いたします

講師

  • 西籔 和明
    近畿大学 理工学部 機械工学科
    教授

会場

大田区産業プラザ PiO

D会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
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    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
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