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緑内障の新しい機序の薬剤開発と点眼薬設計

緑内障の新しい機序の薬剤開発と点眼薬設計

~眼圧低下を治療目的としない新薬開発のアプローチ~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年5月31日(水) 10時30分16時20分

プログラム

第1部. 緑内障治療薬の薬剤選定と新薬への期待

~臨床医の立場から~

(2017年5月31日 10:30〜12:00)

 緑内障治療は生涯にわたる管理が重要であり、主な治療法は薬物治療である。現在は主に点眼薬を用いた眼圧下降治療が主体である。これまでの調査・研究によって緑内障薬物治療には多くの課題があることが明らかとなった。本講演では緑内障薬物治療の現状と課題、将来について講演する。

  1. 緑内障とは:
    • 緑内障の疾患概念や診療についてを概説する。
  2. 緑内障薬物治療の現状:
    • 薬物治療の具体的な選択基準について総括し、臨床における使用実態を紹介する
  3. 現在の薬物治療の課題:
    • 主にアドヒアランス、点眼継続、不適切点眼に焦点を絞って現在の緑内障薬物治療の問題点を示す。
  4. 薬物治療の将来:
    • 近未来的な緑内障薬物治療の在り方について、眼圧下降治療やその他の新しい薬物治療の在り方について私見を述べる。
    • 質疑応答

第2部. 神経保護という観点からの緑内障治療薬の開発

(2017年5月31日 13:00〜14:30)

 緑内障の治療は、薬剤や手術治療によって、眼圧 (目の中の圧力) を下げることが唯一の治療法となっている。しかし、眼圧を下げるのが難しい事、眼圧を下げてもなお視野障害が進行する場合が少なくない。
 そこで演者は、網膜神経節細胞・神経線維の変性・死滅を予防・抑制するというアプローチから緑内障の進行を食い止めるという治療薬の開発を試みた。京都大学にて近年開発した低分子化合物に、網膜神経節細胞の保護効果並びに緑内障の進行抑制効果があることを動物実験で確認した。したがって、現在眼圧を下げることが唯一の治療法である緑内障に対して、神経保護という新たな観点からの治療薬の開発に繋がることが期待できる。
 本セミナーでは、これまでの研究成果と他の眼疾患への臨床応用について解説する。

第3部. 医療用緑内障点眼剤の開発変遷と点眼剤設計

(2017年5月31日 14:50〜16:20)

 医療用緑内障点眼薬の原薬特性、製剤特性、処方内容を解析した結果とともに点眼剤設計に重要な眼の構造と機能、薬物移行、処方、容器ならびに生物学的同等性について説明する。

  1. 点眼剤設計
    1. 眼の構造と機能
    2. 薬物移行
    3. 処方
    4. 容器
    5. 生物学的同等性
  2. 医療用緑内障点眼剤の開発変遷の分析
    1. 製品数
    2. 原薬特性
    3. 製剤特性
      • 薬物濃度
      • pHと浸透圧
      • 可溶化剤
      • 分散剤
      • 防腐剤
    4. 海外メーカー品と国内メーカー品の比較
    • 質疑応答

講師

  • 柏木 賢治
    山梨大学 医学部 眼科学教室
    教授 (科長)
  • 池田 華子
    京都大学医学部附属病院 臨床研究総合センター 網膜神経保護治療プロジェクト
    准教授
  • 中田 雄一郎
    大阪大谷大学 薬学部 医薬品開発学講座
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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