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白金代替触媒および触媒開発における白金使用量の低減化

低コスト化かつ長寿命化へ向けた白金使用量を低減する技術と白金代替触媒の動向、現状の課題を詳説します

白金代替触媒および触媒開発における白金使用量の低減化

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、燃料電池触媒の活性化技術と白金代替触媒の開発について詳解いたします。

開催日

  • 2017年4月11日(火) 12時45分 16時30分
  • 2017年4月12日(水) 10時30分 16時15分

修得知識

  • 自動車用触媒、センサ受信部材などの低コスト化に向けた材料設計
  • 触媒劣化・失活の抑制、 新素材利用の可能性

プログラム

第1部 触媒開発における白金低減化、白金代替触媒開発のトレンド

(2017年4月11日 12:45~14:45)

  1. 白金資源
  2. 白金族金属触媒
    1. なぜ白金触媒か?
    2. 白金触媒の用途と特徴
    3. 白金触媒の歴史
  3. 白金使用量の低減化
    1. 白金族触媒の高活性化
      • 粒子径の微小化、合金化、担体との相互作用
    2. 白金族触媒の長寿命化 耐熱性の向上
    3. 化学品合成触媒の貴金属低減
    4. 自動車触媒の貴金属低減
    5. 燃料電池触媒の貴金属低減
      • コアシェル触媒
  4. 白金代替触媒
    1. 化学品合成触媒
      • Feによる鈴木カップリング
      • Feによるヒドロシリル化 有機分子触媒
    2. 自動車触媒
      • ディーゼル排ガス処理触媒
      • 非貴金属触媒
      • Ag触媒
      • Fe触媒
    3. 燃料電池触媒
      • 非白金触媒
      • カーボン電極
    • 質疑応答

第2部 燃料電池触媒における非白金触媒の開発動向と課題

(2017年4月12日 15:00〜16:30)

 高性能な発電システムとして、燃料電池の開発が行なわれ、実用化が始まっている。定置用燃料電池の販売に続き、燃料電池自動車の一般販売も発表された。燃料電池車の特徴や課題は、従来のガソリンエンジン車やハイブリッド車とは違ったものとなる。高性能化、耐久性向上などは解決されつつあり、現在は、低コスト化が主要な課題となっている。
 この解決のために、開発が行なわれている低白金触媒、非白金触媒について紹介する。

  1. 燃料電池
    1. 燃料電池の原理
    2. 燃料電池の種類
    3. 燃料電池の特徴
  2. 燃料電池自動車
    1. 燃料電池自動車の仕組み
    2. 燃料電池自動車の特徴
    3. 燃料電池自動車の課題
  3. 燃料電池用白金担持炭素触媒
    1. 白金担持触媒の高性能化
    2. 白金担持触媒の耐久性向上
  4. 燃料電池用低白金触媒の開発
    1. 合金触媒
    2. コアシェル触媒
  5. 燃料電池用非白金触媒の開発
    1. 酸化物系非白金触媒
    2. 窒化物系非白金触媒
    3. 炭素系非白金触媒
    • 質疑応答

第3部 カーボン系白金代替触媒の研究動向

(2017年4月12日 10:30~12:00)

 燃料電池のカソード触媒として、窒素ドープカーボン系触媒の研究が世界的に盛んである。引用回数が千を超える論文が10件以上ある。カーボン触媒の活性や耐久性は実用レベルに近づいている。一方では、活性点の構造や反応メカニズムにおいて不明な点が多い。
 本講では、窒素ドープカーボン触媒の研究動向を、特に活性点やメカニズムに関して詳しく述べる。

  1. 緒論
    1. 酸素還元用カーボン系触媒の分類
    2. 金属含有カーボン系触媒
    3. 欠陥を含むカーボン触媒
    4. 金属フリー窒素ドープ
      カーボン触媒
    5. ピリジン型窒素とグラファイト型窒素
    6. 現在の到達触媒活性
    7. 現在の到達耐久性
  2. 窒素ドープカーボン触媒
    1. HOPGモデル触媒研究
    2. モデル触媒の活性
    3. 活性点
    4. 窒素ドープグラフェン触媒
    5. CO2吸着とORR活性
  3. カーボン触媒の電子状態
    1. π共役系分子の軌道とグラファイトのバンド構造
    2. 非結合性軌道とエッジ状態
    3. 欠陥やドープ窒素部位の電子状態
    4. カーボン材料の酸点と塩基点
  4. まとめ
    • 質疑応答

第4部 自動車用排ガス浄化触媒の課題と対応

(2017年4月12日 13:00〜14:30)

 現在生産されている内燃機関を搭載した自動車のほぼ全てに、内燃機関から排出される燃焼排ガスを浄化する触媒が装着されている。この「自動車用排ガス浄化触媒」は大気を排ガスで汚染させないためにも必須な部品であり、また貴金属を多量に使用し高価な部品でもあることから、弛まぬ研究開発により日々進化をしている。
 一方で、「自動車用排ガス浄化触媒」は重要かつ高価な部品であるにも関わらず、エンジンシステムや制御との密接な関係で成り立つ特殊な部品であることから、その技術概要については一般的には知られていない。
 本講演では、自動車排ガス浄化触媒について基本知識を説明した後、自動車排ガス浄化触媒であるが故の課題と今後の対応について説明する。

  1. 自動車産業の環境課題
  2. ホンダの環境課題への取り組み
  3. なぜ排ガス浄化触媒が必要なのか?~排ガス規制の歴史
  4. 排ガス浄化触媒の基礎知識
  5. 資源リスクと排ガス浄化触媒
  6. 低貴金属触媒の研究開発事例
  7. 今後の対応
    • 質疑応答

第5部 Pt系金属間化合物の電極触媒への適用

- ナノ化、コアシェル化、合金化などによる白金低減化技術 –

(2017年4月12日 14:45〜16:15)

 燃料電池用などの電極触媒として金属間化合物を用いた研究結果を紹介いたします。金属間化合物触媒を用いることに依り、触媒反応が促進されるだけでなく、一酸化炭素、含硫黄化合物などに依る被毒の問題も解決され、新しい電極触媒として注目されています。
 講演ではナノ粒子の合成方法から触媒特性試験結果を紹介いたします。

  1. 緒言
    1. 燃料電池用電極触媒の現状と課題
    2. 金属間化合物の特徴と電極触媒への応用
  2. 金属間化合物ナノ粒子の合成とキャラクタリゼーション
    1. 合成方法の例
    2. XRD、 XPS、 TEMなどによるキャラクタリゼーション
  3. PtPb、 PtBiナノ粒子を用いたギ酸、
    • メタノール、エタノールの電極触媒反応の検討
  4. アルカリ性溶液中での電極触媒反応の検討
  5. 金属酸化物担持体による触媒活性の向上
  6. ORR活性触媒
    • 質疑応答

講師

  • 室井 髙城 (室井 高城)
    アイシーラボ
    代表 / 工業触媒コンサルタント
  • 福長 博
    信州大学 繊維学部 化学・材料系 材料化学工学課程
    准教授
  • 中村 潤児
    筑波大学 数理物質系物質工学域
    教授
  • 堂坂 健児
    本田技研工業株式会社 統合地域本部 日本統括部 地域事業企画部 地域環境戦略課
    課長
  • 松本 太
    神奈川大学 工学部 物質生命化学科
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
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    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
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本セミナーは終了いたしました。

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