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EV・HV接近音の認知性評価とデザイン技術

EV・HV接近音の認知性評価とデザイン技術

~接近通報音に求められる音量・音質の要件とその評価手法とは~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年2月23日(木) 10時30分16時30分

プログラム

第1部 自動車走行音のサウンドデザインとその評価

(2017年2月23日 10:30〜12:10)

 自動車のエンジン音評価を信号解析、心理指標、神経生理学の見地から評価する方法については実例を交えて紹介します。
 聴覚の基礎のデモから注意を引く音やわくわくする音などについての最近の成果についてお話します。

  1. サウンドデザインとは
  2. 官能評価と自動車走行音特性の相関
  3. 音質評価量とウェーブレット解析
  4. 心理学的評価と神経生理学的評価
  5. 定常走行音の解析と評価
  6. 加速音のデザインと評価
  7. 瞬時音のデザインと評価
    • 質疑応答

第2部 音響心理に基づいた電気自動車接近音およびサイン音の設計について

(2017年2月23日 12:50〜14:35)

 近年注目を浴びている音響心理指標と、その計算アルゴリズムについて説明します。特に、騒音対策などの分野で用いられる音響心理指標だけでなく、音楽情報処理分野で用いられる音楽音響パラメータの利用についても説明します。
 さらに音が人に与えるメッセージ性を表す「音響アフォーダンス理論」を説明し、脳波の測定によるその確認について説明します。
 音響、情報、脳科学と広い立場から説明します。

  • 音響心理指標、特にラフネス、変動強度についてモデルの詳細について説明する。
  • 従来の音響心理指標は正弦波の振幅変調や周波数変調音については正しく計算ができるものの、オートバイ走行音や自動車走行音などの騒音に対しては適切な心理評価スコアを算出することが困難であることを述べる。
  • 講演者らが提案する変動強度の算出モデルを紹介し、それを用いた実験結果について述べる。
  • 電気自動車接近音の設計において、要請事項に合わせた音のデザインが可能であることを述べ、変動強度やラフネス以外に、スペクトル重心やスペクトラルフラックスといったモデルの使用可能性について述べる。
  • サイン音の設計においては、ユーザインタフェースの研究で用いられる「アフォーダンス」の理論が関与することを述べる。さらに、講演者らが提案する「音響アフォーダンス理論」についても説明する。その後、音響アフォーダンス理論の存在可能性について、脳波計測に基づいた検証について述べる。
  • サイン音設計において、同じメロディを再生することにより、メッセージ性は確保できるものの、新規性が確保できないため、繰り返し再生における問題点を指摘し、それを解消するためのアイゲンメロディの研究について述べる。
  • 質疑応答

第3部 自動車接近通報音に求められる音量・音質の要件

(2017年2月23日 14:50〜16:30)

 ハイブリッド自動車や電気自動車の静音性から、歩行者の車両検知に関する不安が指摘され、接近通報音を利用した対策が検討されている。
 2016年3月には、国連・自動車基準調和世界フォーラム (UNECE/WP29) で国連規則が採択され、国内でも2018年からの新車への装着義務化が国交省より発表された。
 基準開発にも関わっている講演者から、基準化の動向と課題、および接近通報音に求められる音量・音質の要件についての研究事例を紹介する。

  1. 次世代自動車の静音性
    1. 問題背景の整理
    2. 歩行者の安全性に関わる問題
    3. 運転者にとっての情報源として
    4. 定量的評価の課題:どの程度静かなのか
  2. 接近通報音に求められる音量・音質の評価
    1. 求められる音量についての検討事例
    2. 検知距離や検知時間を変量とした検討事例
    3. 聴取印象についての検討事例
    4. 接近通報音に求められる音質要件とは
  3. 接近通報音に関する法制化の動向と課題
    • 質疑応答

講師

  • 石光 俊介
    広島市立大学 大学院 情報科学研究科 システム工学専攻 サウンドデザイン研究室
    教授
  • 三浦 雅展
    龍谷大学 理工学部
    講師
  • 山内 勝也
    九州大学 大学院 芸術工学研究院
    准教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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