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塗布膜の乾燥のシミュレーション、解析方法と膜厚制御、乾燥欠陥対策

塗布膜の乾燥のシミュレーション、解析方法と膜厚制御、乾燥欠陥対策

~上手な塗布膜の乾かし方 塗布膜乾燥技術 3カ月連続徹底解説セミナー Cコース~
東京都 開催 会場 開催

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概要

本セミナーでは乾燥の基礎から解説し、膜厚の均一化、シミュレーション技術、塗布膜のトラブルと対策について詳解いたします。

開催日

  • 2017年1月19日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 塗布膜の乾燥・膜厚制御に関連する技術者、品質担当者
  • 塗布膜の乾燥・膜厚制御で課題を抱えている方

修得知識

  • 塗布膜乾燥の基礎
  • 考えている系を数理的にモデル化する方法
  • 乾燥後の膜厚、膜質分布に影響を及ぼす要因
  • 乾燥後の欠陥の改善、膜厚分布の制御

プログラム

 塗布膜の乾燥機構の解明は、様々な工学等の分野で求められている重要な課題である。塗布膜の乾燥においては 、例えば乾燥後の膜厚分布が均一になることが求められるが、多くの場合、膜厚分布が均一にならず、また乾燥条件によって膜厚分布が変化することが経験的に知られていた。均一な乾燥後の膜厚分布を得るためには、塗布膜の乾燥過程の機構を解明することがまず必要で、その解明を経て、必要な制御を系に施すことにより、均一な乾燥後の膜厚分布を得るという目標へ近づくことになる。均質な膜分布を得る場合も同様である。また、乾燥後の様々な欠陥を克服する際にも、同様のプロセスが必要となる。
 本講演では、塗布膜の乾燥工程の機構を解明するにあたり必要となる物理学的知識、考え方の講義から始めて、それらを基にした上記工程のモデル化の実際、およびその数値シミュレーションの実際を概説するとともに、これに基づいて様々な塗布膜不具合の原因を物理学的に考察する。そして、膜乾燥における様々な欠陥、問題の克服と、膜厚分布の制御の方法について考察する。この講演が、今後参加者が実際に扱う系の乾燥過程の理解および乾燥後の欠陥対策のヒントとなることを目指す。

  1. 塗布膜の乾燥工程の概要と課題
    1. 乾燥させるとは?
      1. 乾燥が進行する原理
      2. 乾燥を進行させる方法
    2. レジスト塗布工程の例
      1. 塗布方法
      2. 乾燥方法
    3. 乾燥後に求められるもの
  2. 液体の理論
    1. 液体の一般理論
      1. 液体中の分子に働く力
      2. 液体を固体から乱れた状態としてとらえる
      3. 液体を気体論的に考える
    2. 液体論からみた蒸発の理論
    3. 液体の凝集力の起源
    4. 液体の理論のモデルへの導入のポイント
  3. 溶液の理論
    1. 溶液の一般論
      1. 溶液とは
      2. 平衡状態の溶液の化学ポテンシャル
      3. 非平衡状態の溶液の化学ポテンシャル
    2. 高分子溶液の特徴
    3. 溶液の理論のモデルへの導入のポイント
  4. 表面・界面の理論
    1. 表面張力
    2. 界面のぬれ
    3. 界面のゆらぎ
    4. 表面・界面の理論のモデルへの導入のポイント
  5. 溶媒の蒸発速度の理論
  6. 溶液中の溶質・溶媒の動力学
    1. 拡散方程式
    2. 流体方程式
    3. 揮発中という非平衡状態での動力学
      1. 化学ポテンシャルからの拡散係数の導出 (平衡系)
      2. 化学ポテンシャルからの拡散係数の導出 (非平衡系)
  7. 平坦な基板上に塗布された高分子溶液の揮発過程
    1. 最もシンプルなモデル化
    2. シンプルなモデルの改良
    3. 精密なモデル
    4. 数値シミュレーション結果の例
      1. 膜厚分布の時間発展
      2. 乾燥後の膜厚分布の乾燥速度依存性
      3. 乾燥後の膜厚分布の塗布膜厚依存性
      4. 乾燥後の膜厚分布の濃度の拡散係数依存性
      5. 乾燥後の膜厚分布の溶媒の拡散係数依存性
      6. 乾燥後の膜厚分布の固有粘性率依存性
      7. 乾燥後の膜厚分布の蒸発潜熱依存性
  8. シミュレーション技術
    1. 拡散方程式の解法
    2. 流体方程式の解法
  9. 実験によるモデルの検証
  10. モデルの発展
    1. 3次元モデル
    2. 溶質の種類が複数ある場合
    3. 溶媒の種類が複数ある場合
    4. 具体的な現象へのモデルの応用 (様々なムラ等)
  11. 膜厚制御の実際、今後
    1. 様々なムラ等の制御の例
    2. 端部の凹凸の制御の例1:温度管理
    3. 端部の凹凸の制御の例2:気圧管理
    4. 端部の凹凸の制御の例3:濃度管理
    • 質疑応答

講師

  • 鏡 裕行
    名古屋市立大学 大学院 看護学研究科 看護情報センター
    教授

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第1講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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主催

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: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

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