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イオン液体のLIB電解質への応用技術

イオン液体のLIB電解質への応用技術

~燃えない、安全で、高出力なLIB実現に向けたイオン液体適用のポイントとは~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、イオン液体の電気化学的特性とゲル化技術、電解質への応用について詳解いたします。

開催日

  • 2016年5月10日(火) 10時00分 16時40分

受講対象者

  • イオン液体の応用製品に関連する技術者
    • 半導体
    • 薄膜
    • 太陽電池
    • リチウムイオン電池
    • 二次電池
    • 燃料電池 など

プログラム

第1部 蓄電デバイス適用に向けたイオン液体電解液の熱安定性評価

(2016年5月10日 10:00〜11:00)

 リチウムイオン電池の安全性確保は、さらなる広範な適用への主要課題といえる。この目的で、材料レベルでの難燃性・熱安定性の高いものが種々提案されている。とりわけイオン液体 に関しては、多く研究され難燃性電解液材料として期待が大きい。 ここではリチウムイオン電池への適用を念頭に置いた、イオン液体の熱安定性評価の概要と取り組みの例を紹介する。

  1. リチウムイオン電池の安全性と電解液
    1. 電池が非安全状態に至る過程と電解液
    2. リチウムイオン電池構成材料の熱安定性評価
  2. 難燃性電解液とイオン液体
    1. 難燃性電解液
    2. リチウムイオン電池電解液溶媒としてのイオン液体
    3. リチウムイオン電池電解液添加剤としてのイオン液体
  3. イオン液体電解液の熱安定性評価
    1. 側鎖にシアノ基を含むイオン液体の調製と評価の例
  4. まとめ
    • 質疑応答

第2部 イオン液体の電極界面近傍における局所構造、振る舞いの実験・計算的解析

(2016年5月10日 11:15〜12:45)

 二次電池などへの応用上も重要なイオン液体と電極との界面は極めて特殊な振る舞いをしますが,最近開発された界面の液体側構造を解析する顕微鏡手法と,大型計算機を用いた分子動力 学計算によって,その要因がだいぶ分かってきました。本講座では, 我々が世界に先駆けて進めてきたイオン液体/電極界面の解析を中心に説明し,どこに特殊性があるのか,どう理解す れば良いのかについて平易に解説します。

  1. 電極と界面を形成する『液体の局所構造』の解析法
    1. 液体の構造化を評価する新手法~周波数変調AFM~
    2. 大型計算機を用いた動的界面の解析~固液界面分子動力学 (MD) 計算~
  2. 電極と界面を形成するイオン液体の局所構造
    1. 通常の溶液との界面と何が異なるのか
    2. 相手 (基板の種類) によって極端に違う界面の“堅さ”
    3. 界面でのイオンの配向,運動性,構造化
  3. イオン液体の電気二重層界面
    1. 教科書的常識とは異なるイオン液体の電気二重層
    2. 電気二重層構造の電位依存性
  4. 電気二重層電界効果トランジスタ (EDLFET) のキャリア伝導界面の直接観測
    1. 有機半導体EDL – FETの界面局所構造とFET性能との相関
    2. 界面キャリアによって変調される界面構造
    • 質疑応答

第3部 ゼロソルベント電解液 (イオン液体/溶融塩) の開発とリチウム電池電解質への応用

(2016年5月10日 13:30〜15:00)

 モータの性能は、近年の制御技術や材料の進歩によって飛躍的に向上したが、その高性能化への要求は今後も弱まることはない。無方向性電磁鋼板はモータの鉄心として最も良く使われる材料であり、その性能はモータの効率に大きな影響を与える。本講座では、無方向性電磁鋼板の軟磁気特性発現のメカニズムや、鉄損低減のための材料因子など、基礎的な事項を整理し、また、鉄心として使用した場合の磁気特性の変化、使用時に考慮すべき点などについて述べる。更に、最近の材料開発事例についても紹介する。

  1. イオン液体について
    1. 特徴 – 分子液体との比較 –
    2. これまで報告されているイオン液体
    3. 基礎物性とイオン構造の相関性
  2. リチウム二次電池の電解質溶液としてのイオン液体
    1. 電位窓とリチウム電析挙動
    2. イオン液体を用いたリチウム二次電池特性に関する研究例
    3. リチウム二次電池内環境におけるイオン液体の熱安定性
    • 質疑応答

第4部 FSI イオン液体電解液を用いたリチウム二次電池の開発、高性能化

(2016年5月10日 15:10〜16:40)

 FSI系イオン液体は、リチウムイオン電池などの高性能蓄電池を室温において可逆化できる、ほぼ唯一のイオン液体系である。このFSIイオン液体は、単に電池反応を可逆化するだけでなく、実は電池のハイパワー化を可能にすることが判ってきた。本講座では、このFSIイオン液体がなぜこのような好特性をもたらすかを解説し、予想される次世代電極材料への適用についても例示して説明する。さらには、現在適用が進みつつある、宇宙用蓄電池への適用例も示し、FSIイオン液体の実像と可能性を述べる。

  1. はじめに
  2. リチウムイオン電池を可逆化するFSIイオン液体電解液
  3. ハイパワーを可能にするFSIイオン液体電解液
    1. 黒鉛負極系への適用
    2. 正極系への適用
  4. ハイパワーを可能にするFSI系のメカニズム
    1. 特異な電気二重層構造
    2. 電気二重層構造の計算化学的シミュレーション
    3. 電気二重層構造の分光学的検証
    4. FSIによる電極反応抵抗の大幅な低減
  5. 次世代電極材料への適用
    1. シリコン負極系の可逆化とハイパワー化
    2. 硫黄正極の可逆化とハイパワー化
  6. 宇宙用途の展開と実証
  7. まとめと将来展望
    • 質疑応答

講師

  • 江頭 港
    日本大学 生物資源科学部
    准教授
  • 福井 賢一
    大阪大学 大学院 基礎工学研究科 物質創成専攻
    教授
  • 松本 一
    国立研究開発法人 産業技術総合研究所 電池技術研究部門 エネルギー材料研究グループ
    主任研究員
  • 石川 正司
    関西大学 化学生命工学部
    教授 / イノベーション創生センター長

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
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主催

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: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
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