技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

ブリードアウトの発生メカニズムと制御・評価ノウハウ

ブリードアウトの発生メカニズムと制御・評価ノウハウ

~添加剤のブリードによる物性の低下をどう解決するのか~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年3月25日(金) 10時30分 16時15分

受講対象者

  • 高分子製品に関連する技術者、品質担当者
    • 自動車材料
    • 複合材料
    • 電気・電子材料
    • 包装 など
  • 高分子製品の品質で課題を抱えている方

修得知識

  • 樹脂・ゴム材料の成形後の外観不良の原因の解析方法
  • ブリード・ブルーム防止のための樹脂材料や添加剤配合処方の設計の考え方
  • ブリード・ブルーム現象の制御技術を積極的に活用した新規機能性製品の開発に関する考え方
  • 樹脂中の各添加剤による挙動
  • SP値、濃度、添加量との関係性
  • 添加剤の定性・定量分析

プログラム

1. 樹脂・ゴム材料におけるブリード・ブルーム現象の発生メカニズムと制御・防止法

(2016年3月25日 10:30〜14:15)

 樹脂・ゴムなど実用高分子材料は、素材生産、成形加工、製品保管など条件の異なる各種の環境下に置かれることにより、劣化・変質の危険性を孕んでいる。このような変質を防止すると同時に、性能・機能の効果的な発現のために各種添加剤が配合されて用いられている。樹脂・ゴム材料の成分の一部や添加剤は、成形条件や樹脂・ゴム材料本体との親和性の程度によっては成型品表面にまで拡散し、意図せぬ模様を発生させることがあり、外観特性の劣化として嫌われる。
 本講では、この現象と他の外観特性の異常との違いや見分け方について述べ、ブリード・ブルームの発生機構と防止法の考え方について解説する。

  1. ブリード・ブルーム現象
    1. 成形不良とブリード・ブルーム現象との見分け方
    2. ブリード・ブルームと高分子材料の分子構造
      1. 分子量分布
      2. 組成や規則性の分子間分布
      3. 高分子材料の構造の組織階層
    3. ブリード・ブルーム発生機構の理論
      1. 拡散と溶解度
    4. ブリード成分の同定と解析
      1. 分離抽出
      2. 機器分析
  2. 樹脂・ゴム材料におけるブリード・ブルーム現象の制御
    1. 添加剤の種類と処方
    2. ブリード・ブルーム成分の種類
    3. 樹脂・ゴム材料におけるブリード・ブルーム防止技術
    4. ブリード・ブルーム防止技術や処方の実例紹介
  3. ブリード・ブルーム現象の制御と活用
    1. ブリード・ブルーム制御による機能発現
    2. ブリード制御による商品設計
  4. 新規な樹脂材料におけるブリード制御
    1. ポリマーアロイ・モルフォロジー設計理論の応用
    2. 相溶性制御と樹脂・ゴム材料設計
  5. まとめとQ&A
    • 質疑応答

2. 高分子中添加剤の拡散・ブリード挙動の評価

(2016年3月25日 14:15〜16:15)

  1. 添加剤のブリード現象
    1. ブリードアウトの理論
  2. ブリードモデルとスリップ剤のブリード挙動解析
    1. 拡散モデル
    2. 拡散モデルを用いたスリップ剤の溶解度と拡散係数の解析
    3. 2段階移行モデル
    4. 2段階移行モデルを用いた スリップ剤の溶解度と拡散係数の解析
    5. ブリード挙動の温度依存性
  3. フィルム中光安定剤のブリード挙動解析
    1. 2段階移行モデルによる解析
    2. 分子動力学 (MD) 法を用いた溶解度、拡散係数の予測
  4. ラミネートフィルム中のスリップ剤のブリード挙動
    1. FT-IR、XPSを用いたフィルムの表面分析
    2. 接着剤との相互作用
  5. スリップ剤のブリード挙動に関する計算化学的アプローチ
    1. スリップ剤の構造とブリード挙動
    2. スリップ剤の分子会合性の推定
    • 質疑応答

講師

  • 今井 昭夫
    テクノリエゾン事務所
    代表 / 研究開発・技術提携・事業企画コンサルタント
  • 若林 淳
    出光興産 株式会社 先進技術研究所
    主任研究員

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 45,000円(税別) / 48,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 97,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 145,800円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/18 エポキシ樹脂の基礎と硬化剤の選定、変性・配合改質および複合材料用途の動向 オンライン
2024/4/18 静的・動的光散乱法を中心とした粒径計測の基礎と応用 オンライン
2024/4/19 生分解性プラスチックの基礎・最新動向と食品容器・包装への応用展開 オンライン
2024/4/19 副資材を利用した高分子材料の設計技術 オンライン
2024/4/22 高分子インフォマティクスの応用事例 オンライン
2024/4/22 プラスチック強度設計の基礎知識 オンライン
2024/4/22 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) における変色劣化の機構とその防止技術 オンライン
2024/4/23 ナノ触診原子間力顕微鏡 (AFM) による高分子材料の解析技術 オンライン
2024/4/24 樹脂材料のEV駆動モータ/パワーデバイスへの実装に向けた高電圧絶縁特性の基礎と評価法 オンライン
2024/4/24 プラスチック用添加剤の基礎と選び方・使い方のポイント、その注意点 オンライン
2024/4/24 熱分析による高分子材料 (プラスチック・ゴム・複合材料) の測定・解析の基礎とノウハウ オンライン
2024/4/24 ヒートシールの基礎と材料設計および品質管理・不具合対策 オンライン
2024/4/24 高分子の絶縁破壊メカニズムとその劣化抑制技術 オンライン
2024/4/24 高分子材料の粘弾性の基礎と応力/ひずみの発生メカニズムとその制御・評価技術 オンライン
2024/4/24 天然植物繊維を強化材とする複合材料の基礎と応用 東京都 会場
2024/4/25 5G高度化とDXを支える半導体実装用低誘電特性樹脂・基板材料の開発と技術動向 オンライン
2024/4/25 プラスチックフィルムの表面処理・改質技術と接着性の改善評価方法 オンライン
2024/4/25 レオロジー測定・データ解釈の勘どころ オンライン
2024/4/25 押出成形のDX化と活用技術 オンライン
2024/4/25 結晶性高分子における力学物性と高次構造の関係 オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/4/30 建築・住宅用高分子材料の要求特性とその開発、性能評価
2021/1/29 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法
2020/1/17 最新プラスチック加飾技術の動向と今後の展望
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/10/31 UV硬化技術の基礎と硬化不良対策
2019/1/31 マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集
2018/11/30 エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方
2018/11/30 複雑高分子材料のレオロジー挙動とその解釈
2018/7/31 高耐熱樹脂の開発事例集
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術