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これからの自動車ウィンドウを読み解く

これからの自動車ウィンドウを読み解く

~自動車窓材料への要求特性と技術動向~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、これからの自動車に必要とされる窓材料と技術動向について解説いたします。

開催日

  • 2016年3月25日(金) 11時00分 16時30分

プログラム

第1部 自動車を取り巻く現状と自動車窓に求められる性能

(2016年3月25日 11:00〜12:30)

 自動車の環境性能に対する関心は、ますます高くなっており、非常に厳しいCO2規制が施行されようとしている。従来、モード燃費計測モードでは、空調負荷は自動車の燃費性能への影響はなかった。しかし実燃費の計測や空調負荷を考慮した燃費計測モードが実施されるようになると、空調負荷軽減が課題になる。空調負荷は、車両の駆動抵抗と同じオーダの大きさをしているためである。とりわけガラスを通しての日射熱負荷は大きく、早急な対策が求められている。さらに近い将来の自動運転では、運転負荷が軽減することによりマスキングされていた空調快適性への要求が高まり、やはり日射熱負荷への対応が求められるようになる。
 本講座では、自動車の駆動源や空調システムの変遷だけではなく、日射熱負荷と空調快適性についても解説する。

  1. 地球環境からの要請
    1. 地球温暖化
    2. 資源枯渇
    3. シェールオイル/シェールガス
    4. 原発停止
  2. 駆動源の変遷
    1. IEAによる駆動源源予測
    2. 軽自動車の急増
    3. 内燃機関の効率の改善
    4. クリーン・ディーゼルエンジン
    5. 欧州流ダウンサイジングターボ
    6. 電気自動車
    7. ガソリン車 vs 電気自動車
    8. 燃料電池自動車
    9. エネルギ効率と実用性
  3. 自動車を取り巻く環境変化
    1. WLTC評価
    2. エミッション規制
  4. 空調快適性
    1. 冷房時と暖房時の空調負荷
    2. 断熱化
    3. 風流れの改善
      • 変動風
      • 放射熱改善
    4. 独立空調/一人乗り空調
    5. 空調シート
    6. ガラスからの熱負荷による快適性
      • 直達放射熱
      • ガラスからの放射熱
    7. 偏日射による快適性と制御
    8. IRセンサによる人体表面温度制御
    9. 窓曇り
    10. 電気自動車やPlug-inハイブリッド車での課題
    11. 車体表面の圧力変動による騒音
  5. 自動運転
    1. 自動運転時の快適性の課題
    2. 必要な技術
    3. 自動運転で新たに要求されるガラス要件とは
    • 質疑応答

第2部 自動車メーカからの要求特性に対応した自動車ウィンドウのコーティング技術動向

(2016年3月25日 13:20〜14:50)

 車両の軽量化のためにポリカーボネート樹脂を使用した樹脂グレージングの開発が盛んに行われている。樹脂グレージングは自動車のみならず、建設機械から特殊車両にまで幅広く使用され始めており、それぞれの用途に合った付加価値が求められている。
 本講演では、各種分野における樹脂グレージングの要求特性と付加価値向上の例を交えて自動車ウィンドウのコーティング技術動向について述べる。

  1. 樹脂グレージングの基礎
    1. ポリカーボネートの特徴
    2. ハードコートの種類1.3 樹脂グレージングの生産プロセス
  2. 安全ガラスの法規
    1. 国内法規
    2. 海外法規
    3. 法規対応における実際
  3. 樹脂グレージングの付加価値向上
    1. 赤外線カット
    2. 硬質化ハードコート
    3. デフォッガー
  4. 性能評価
    1. 各分野の要求試験
    2. 評価の実際
  5. まとめ
    • 質疑応答

第3部 自動車向けガラス技術動向と進む高機能化

(2016年3月25日 15:00〜16:30)

 自動車用の窓ガラスは、近年、単なる透明部材としての側面のみならず、さまざまな機能を併せ持つ高機能性部材として進化している。ドライビングの安全性を高めるHUD、快適性や環境保全に寄与する遮熱ガラス、快適なドライビングのため遮音ガラス、人体に有害な紫外線を遮蔽するUVカットガラスなどが近年、車載されるようになったが、その実態はあまり詳細に解説されていないのが現実である。
 本発表では自動車用ガラスの組成、製造方法、自動車用窓として必要とされる特性といった基礎的情報から、遮熱ガラス、遮音ガラス、撥水ガラス、HUD用ガラス、UVカットガラス、軽量化動向といった各種の高機能性ガラスの種類と特性を解説する。また、今後、自動車用の窓ガラスに必要とされるであろう機能や特性を予測する。

  1. ガラスの基礎
    1. ソーダライムガラスの基本組成
    2. 自動車に用いる板ガラスの生産方法 (フロート法)
  2. 自動車用窓ガラス (安全ガラス)
    1. 自動車用ガラスの種類 (合わせガラス)
    2. 自動車用ガラスの種類 (強化ガラス)
    3. 自動車用ガラスの製造方法
    4. 自動車用ガラスの変遷 (種類、色、厚さ)
  3. 自動車用窓ガラスに求められる特性
    1. 合わせガラスに求められる特性 (JIS)
      1. 耐衝撃性
      2. 対貫通性
      3. ヘッドフォーム
      4. 耐摩耗性
      5. 透視歪
      6. 二重像
      7. 色の識別…
    2. 強化ガラスに求められる特性 (JIS)
      1. 破砕性…
    3. 実用上のハードル
  4. 自動車用の高機能性ガラス
    1. 遮熱ガラス
      1. 遮熱について
      2. CARB によるクールカー規制 (米国カリフォルニア州)
      3. 従来の遮熱ガラス
      4. 新しい遮熱ガラス
    2. 遮音ガラス
    3. 撥水ガラス
    4. HUD (ヘッドアップディスプレイ)
    5. 紫外線遮蔽ガラス
    6. 軽量化ガラス
    7. その他の機能性ガラス
  5. 今後の高機能性ガラス
    1. 社会環境の変化と求められるニーズ
    2. 各機能ガラスの進化
    3. 新しい機能性ガラス
      1. 防曇ガラス (エネルギーのゼロ使用)
      2. 低反射ガラス
      3. 防汚ガラス
    4. 窓材以外の高機能ガラス
  6. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 岩井 和史
    株式会社レニアス 技術開発本部 開発営業部 開発課
  • 高松 敦
    セントラル硝子 株式会社 硝子研究所
    副所長

会場

大田区産業プラザ PiO

6F D会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

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本セミナーは終了いたしました。

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