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ガラスの破壊・強度・強化とクラック伝播 (2日間)

ガラスの破壊・強度・強化とクラック伝播 (2日間)

~前編「ガラスの破壊メカニズムと切断、強度評価」 + 後編「強化ガラスのクラック伝播と破壊挙動の理解」~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、ガラスの基礎から解説し、熱強化や化学強化、製造方法から試験法、測定法をわかりやすく解説いたします。

開催日

  • 2025年9月9日(火) 10時30分16時30分
  • 2025年9月10日(水) 10時30分16時30分

受講対象者

  • ガラスを利用する製品の技術者・品質担当者
    • 建築材料
    • 自動車
    • FPD
    • 太陽電池など
  • ガラスに関連する技術者・品質担当者
  • ガラスで課題を抱えている方

修得知識

  • ガラスおよび脆性破壊の基礎知識
  • ガラス製品とその破壊の特徴
  • 一般的なガラス強度測定法
  • SafetyレベルおよびSecurityレベルの強度試験法
  • 新たな強度試験法
  • 室温での応力緩和現象
  • ガラスおよび脆性破壊の基礎知識
  • 強化ガラスの特徴とその強化メカニズム
  • 易強化性 (強化のし易さ)
  • 熱強化ガラスの断片化現象
  • 高速伝播するクラックの観察手法
  • クラック発生現象の把握とその解析手法

プログラム

前編「ガラスの破壊メカニズムと切断、強度評価」

(2025年9月9日 10:30〜16:30)

 ガラスは、その組成や構造を変えることにより種々の希望する特性を容易に得ることができる有用な材料です。一方、脆性破壊を示す代表的な材料でもあり、強度や破壊に対する保証が極めて難しい材料でもあります。
 ガラスの破壊は、ガラス組成、クラック伝播と分岐、内応力の違い、破壊モードや負荷の違い等により大きく異なります。破壊やクラック伝播の状況を的確に把握することができれば、強度に対する多くの情報を得ることができます。しかし、これらに関する情報は明確に整理されているとは言えず、有効な利用がなされているとは言えないのが実情です。
 ガラスの破壊や強度に対し、どのように考えるべきかという観点を中心に上述の項目をお話します。従来の強度測定法に加え、衝撃波によるセキュリティレベルの強度試験法やQuasi – static試験法も紹介します。特に、後者では室温でも応力緩和現象が存在するという従来概念とは異なった結果を得ていますので、簡単に説明します。「ガラスの破壊メカニズムと切断、強度評価」の基礎概念が中心ですが、翌日開催の「強化ガラスのクラック伝播と破壊挙動の理解」と併せて聴講されると、さらに理解が深まると思います。

  1. 板ガラスと破壊の基礎
    1. 板ガラスとは?
    2. 板ガラスの基礎と主な特性
    3. 破壊の基礎概念
  2. ガラスの切断
    1. ガラス切断の考え方
    2. ガラスカッターによる切断
    3. 切断液 (雰囲気) の影響
  3. ガラス破壊における時系列因子
    1. ガラス破壊の概要
    2. 負荷の供与
    3. 応力の発生と伝達
    4. 初期クラックの生成 (破壊始点の形成)
    5. クラック進展 (分岐)
    6. ガラス破壊
  4. 新たなガラス強度測定方法
    1. 反力試験法
    2. Quasi-static試験法
  5. 応力緩和と網目溶解
    1. 応力緩和現象とは?
    2. 歪点未満の応力緩和現象
    3. 室温近傍の応力緩和現象 (温度計効果)
    4. 室温近傍の応力緩和現象 (Quasi-static試験法による解析)
    5. 網目溶解
  6. ガラスの破壊と強度
    1. 従来の考え方
    2. 新たな知見
    3. ガラスの破壊と強度の考え方

後編「強化ガラスのクラック伝播と破壊挙動の理解」

(2025年9月10日 10:30〜16:30)

 ガラスの破壊は表層から開始することが多く、圧縮応力下では破壊がほとんど進展しないという知見から表層の圧縮応力の値を大きくした強化ガラスが開発されました。強化ガラスは大きく熱強化ガラスと化学強化ガラスに分けられますが、その特徴は異なっています。熱強化ガラスは破壊時に断片化現象を示すことから安全ガラスとして、化学強化ガラスは薄い板や複雑な形状の強度増加ガラスとして広く世の中で使われています。
 熱強化ガラスの破壊時のクラック伝播速度は約1500m/sと高速であり、その観察には特殊な装置が必要でその解析も難しく、安全性を高めるのは容易ではありません。また、化学強化ガラスでも化学強化後の反りを始めとして問題も数多くあります。
 熱強化ガラスや化学強化ガラスの強化メカニズム、ガラス組成や物性からの易強化性 (強化のし易さ) 推定、高速度観察手法を始めとして、基礎的な事項からお話します。

  1. 強化ガラスとクラックの基礎
    1. 強化ガラスとは?
    2. 強度と破壊の基礎知識
    3. クラックの基礎
  2. 強化ガラスの基礎
    1. 熱強化ガラスと化学強化ガラス
    2. 熱強化ガラスの強化メカニズムと易強化性
    3. 易強化性の誘導
    4. 易強化性の高いガラス組成
  3. 熱強化ガラスのクラック伝播観察
    1. はじめに
    2. Cranz-Schardin型高速度カメラ
    3. 光弾性法
    4. Caustics法
    5. ホログラフィ干渉計法
  4. クラック先端に発生する応力σCR
    1. クラックの連結現象と応力σCRの導入
    2. 応力σCRと合成応力場の確認
    3. 応力σCRの推定値
    4. 応力σCRと応力拡大係数
  5. 新たなクラックの生成
    1. 二股分岐と枝分かれ分岐
    2. 2つのクラック衝突によるクラック
  6. 熱強化ガラスの安全性
    1. 熱強化ガラスのクラック生成
    2. 反射波の影響
    3. 熱強化ガラスの断片化現象と安全性
    • 質疑応答

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 100,000円 (税別) / 110,000円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
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    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 200,000円(税別) / 220,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 300,000円(税別) / 330,000円(税込)

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