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先端診断・POC診断市場における開発すべきターゲットとその具体的疾患・患者層

がん、アルツハイマー、精神疾患などの有望市場で、どのような技術がどんな患者層にアドレスするのか?

先端診断・POC診断市場における開発すべきターゲットとその具体的疾患・患者層

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2015年5月18日(月) 10時00分 17時10分

プログラム

第1部. POC診断キット市場と今後の課題

(2015年5月18日 10:00〜11:30)

 POC診断キットの中でも特に成熟した市場としてインフルエンザウイルスキット:ベリターシステムを例に取り上げる。POC診断キットでは速さ、簡易性、安価など求められるが、中でも判定の精度を追求することは今後の課題でもある。
 例えば検出限界付近での判定が重要視される中、検査室内で判定が人により変わることがあってはならない。
 米国では検査手技の統一が今注目されており、この流れは日本にも引き継がれている。今後の診断キットのあり方について提起する。

  • インフルエンザウイルスの流行と疫学
  • インフルエンザウイルスの生物学的特徴
  • 診断キットの原理と特徴
  • インフルエンザウイルスキット:ベリターシステムについて
  • 診断キットの感度と特異性について
  • 客観性診断の意義
  • 今後の診断キットの課題

  • 質疑応答

第2部. 先端生体計測技術の事業化に向けた落とし穴と促進の方向性 非侵襲測定の「意味」を問い直す

(2015年5月18日 12:10〜13:40)

 安部政権においてヘルスケアは成長戦略を支える重点領域であり、異業種企業にとっても次の成長を支える重要分野の1つとして取り組まれようとしている。
 その中で、生体計測を巡り様々な要素技術が開発され、国が策定する技術ロードマップなどでは多種多様な適用が予測されており、極めて魅力的な開発分野に見える。
 他方、テーマアップに取り組むも、一つ一つのテーマは小粒であり実用化までに長い時間を要する上、技術的な関連性がなく、独立独歩の開発を乱打しなければ戦略目標に資するテーマになりえず、本格的取り組みを断念する例は枚挙に暇がない。
 本講演では、先端生体計測のキーワードである「非侵襲測定」の意味を問い直すと共に、水平垂直に技術を起点にした制空領域拡大のあり方を探りながら、技術的な関連性を保った魅力的なテーマかつ事業に育て上げるための視座を提供する。

  • 技術ロードマップに見る先端生体計測技術の開発の方向性
  • 先端生体計測技術の適用疾患の可能性
  • 先端生体計測技術へ取り組むことの難しさと落とし穴
  • 自社の成長戦略目標に貢献するテーマに育て上げるための、水平・垂直制空領域拡大の思想
  • 技術適用領域の拡大に向けた視座
  • アミロイドβ測定技術のとらまえ方と中核技術の選定・適用拡大
  • 非侵襲測定技術の実例に見る適用拡大の歴史
  • 疾患起点での計測対象領域の拡大に向けた視座
  • 非侵襲測定技術の本質的意味
  • 非侵襲測定技術が価値を提供しうる有望疾患選定の考え方
  • ケアサイクルに着目した認知症を巡る新社会システムの在りようと非侵襲測定技術の貢献
    (当日は他の疾患でのケアサイクルに着目した新たな測定技術の在りようを紹介する)
  • まとめ:技術は競争優位の切り札になりうるか?競争優位の確立

  • 質疑応答

第3部. 先端診断技術に関するアンメットニーズの探索・捉え方と評価法

(2015年5月18日 13:50〜14:50)

 超高齢化社会を迎えるにあたり、我々は、労働力の減少、年金や社会保証の問題、医療費の増大など、様々な社会問題を抱えている。
 特に、国民医療費は年々増加し、年間約40兆円に達しようとしており、国の財政の多くを占めている。これを解決するためには、新薬開発などだけでは不十分であり、予防医療のための (病気にならないための) 新しい診断ツール開発が期待されている。
 本講座では、遺伝子を中心とした新しい診断ツール開発に焦点をあて、今後の社会においてどのような診断、検査が必要とされているか、議論したい。

  • 超高齢化社会
  • 医療における費用対効果
  • ターゲット疾患の選択
  • バイオマーカーの種類
  • 遺伝子を中心とした新しい診断
  • 予防医療の重要性
  • 免疫と健康モニタリング
  • RNAチェックとは
  • 医療情報データベースの重要性
  • 健幸社会へ向けて

  • 質疑応答

第4部. Multiplex診断技術の開発動向と実用化のポイント

(2015年5月18日 15:00〜16:00)

 シーケンサ-やLC/MS等の分析技術の進歩により、疾患バイオマ-カ-の探索研究が精力的に行われている。ただ、単一バイオマ-カ-で確定診断ができる項目は前立腺癌のバイオマ-カ-であるPSA程度である。
 これまで、体外診断薬の保険収載は1疾患1マ-カ-であったが,1疾患の診断に十数個の遺伝子マ-カ-を用いた遺伝子診断薬が上市され保険収載された。
 講演では、癌やアルツハイマ-病、精神疾患をタ-ゲットとしたMultiplex診断技術の最新の開発動向を紹介し、診断薬キットとして上市されるまでの開発のポイントや要素技術を説明する。

  1. Multiplex診断技術の開発動向
    • 遺伝子診断 特にマイクロRNAをバイオマ-カ-とした研究
    • 蛋白・ペプチドをバイオマ-カ-とした研究
    • 癌、アルツハイマ-病、精神疾患をターゲットとしたバイオマ-カ-探索研究
    • POC市場への展開
  2. Multiplex診断の実用化におけるポイント
    • 検出法の違いによる開発のポイント
    • DNAチップ開発の要素技術
    • ペプチドアレイ開発の要素技術
    • MEMS、磁性粒子などの要素技術
    • 大学の最新研究紹介

  • 質疑応答

第5部. 先端診断製品における国内外市場でのマーケティング・製品戦略の考え方

(2015年5月18日 16:10〜17:10)

 先端診断製品となると日本国内においても需要予測は簡単ではない。海外市場に対しては進出を果たした先行するメーカーと初めてのメーカーでの違いはあるもののさらに困難である。
 内外の市場別PEST分析をはじめとして4P+4C戦略、正しいアプローチが求められる。予測不能なめぐり合わせの運不運はあるものの、洞察力と不断の注力度合によって成否は分かれてくる。
 長年の業界経験をもとに、そのエッセンスをお届けする。

  1. 需要側の把握
    1. 医療の構造変化
    2. 政策・行政の変化
    3. 診療現場の要望の変化
    4. 健康志向とICTの融合
  2. シーズ側からの市場アプローチ
    1. 新規技術の研究開発、応用範囲、テーマの設定
    2. IPの調査
    3. 初期マーケティング戦略・海外におけるパートナー、調査会社選定
    4. 目標市場は代替市場か全く新規の市場かの調査及び設定
    5. 目標とするスペックの実現性、開発期間の正確な把握
    6. 先端的な治験先の選定
    7. 専門的人的資源の確保と体制
    8. チャネルの設定
    9. 段階的目標に応じた医療施設の設定
    10. 段階的プロモーション方法の設定

  • 質疑応答

講師

  • 第1部
    • 小澤 慎吾 氏
  • 第2部
    • 南雲 俊一郎 氏
  • 第3部
    • 的場 亮 氏
  • 第4部
    • 植松 宏彰 氏
  • 第5部
    • 斎藤 仁 氏
  • 小澤 慎吾
    日本ベクトン・ディッキンソン(株) DS POC事業部 学術
  • 南雲 俊一郎
    (株)日本総合研究所 社会・産業デザイン事業部 アジアヘルスケア・先端医療グループ
    アソシエイトディレクター
  • 的場 亮
    株式会社 DNAチップ研究所
    代表取締役
  • 植松 宏彰
    東京工業大学 研究戦略推進センター
    特任教授
  • 斎藤 仁
    ビーエムディー株式会社
    代表取締役

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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