技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

臨床試験におけるリスクベースドアプローチとCAPA

臨床試験におけるリスクベースドアプローチとCAPA

~品質の向上とコンプライアンスコスト削減の方法とは~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、臨床試験におけるリスクベースドアプローチのあり方について、リスクマネジメントの具体的な実施方法を実習を交えてわかりやすく解説いたします。

開催日

  • 2015年5月15日(金) 10時30分16時30分

修得知識

  • リスクベースドアプローチのあり方
  • CAPAの基礎
  • QC、QA、監査の違い
  • コンプライアンスコストを下げる方法
  • 修正と是正と予防の違い
  • リスク分析の具体的な手法
  • ALCOAの原則

プログラム

 臨床試験において、高価なコストをかけているにもかかわらず、品質が改善されていないといった事例が相次いでいます。
 例えば、十分なQC活動を行ったにもかかわらず、規制当局の査察において重大な問題が発見されるなどです。コストに見合った品質保証の確保の困難さがうかがえます。
 FDAやEMAなどの規制当局は、臨床試験におけるリスクベースドアプローチに関して、2013年に相次いでガイドラインを発行しました。その中で臨床試験の品質管理の重要性を指摘し、リスクに基づくモニタリング手法を適切に適用し、モニタリング業務の効率化を図ることを推奨しています。
 本邦においても、厚生労働省医薬食品局審査管理課から、平成25年7月1日に「リスクに基づくモニタリングに関する基本的考え方について」と呼ばれる事務連絡が発出されています。治験依頼者の責務は、品質保証システムの履行と保持です。
 しかしながら、日本の製薬企業では、QC (Quality Control) とQA (Quality Assurance) と監査 (Audit) が明確に区別され、規定されておらず、またQM (Quality Management) が確立されていないことが多いように見受けられます。
 そもそも、医療機関で実施される臨床試験のデータの品質は医療機関側で保証されるべきです。
 製薬企業 (スポンサー) は、医療機関でのデータの信頼性を向上するべく、モニタリングを実施し、SDVを実施しなければなりません。つまり、製薬企業のプロセスの中に信頼性を向上するための手順がなければなりません。
 FDAの関心は、臨床試験のプロセスおよびその結果です。プロセスを無視した結果の保証はあり得ません。さらに、問題発生時の「修正」に重点が置かれ、「是正」「予防」といったプロセス改善が実行されていません。そのため、再発防止がされず、エラーが繰り返されることになってしまいます。つまりCAPAに関するプロセスが定義されていません。
 FDAなどが提唱している「リスクベースドモニタリング」とは、全施設の訪問や100%データのSDV実施によるのではなく、臨床試験の目的を達成するために最もクリティカルなデータ要素やプロセスにフォーカスすることによって、被験者の保護や臨床試験の品質を保証するといったものです。
 では『臨床試験におけるリスクベースドアプローチ』とは、いったい何でしょうか?

 リスクベースドモニタリングには、

  • 中央モニタリング
  • リモートモニタリング
  • リスクに基づくSDV
    などが存在します。

 本セミナーでは、臨床試験におけるリスクベースドアプローチのあり方について、リスクマネジメントの具体的な実施方法を実習を交えてわかりやすく説明します。また、リスクマネジメントやCAPAのSOPサンプルを配布します。

  1. 臨床試験と品質保証
    1. FDAが査察を行う理由
    2. 対監査性とは
    3. 現状の臨床試験における問題点と課題
    4. 品質とは何か
    5. 品質管理 (QC) 、品質保証 (QA) 、監査 (Audit) はそれぞれ違う
    6. 監査担当者の要件
    7. 適合性と妥当性
    8. 品質管理システム (QM) とは
    9. 治験依頼者の責務
    10. 臨床試験データの品質保証は医療機関の責務
    11. 「出口管理」ではダメ!
    12. Quality by Design (QbD) とは
  2. リスクベースドモニタリングについて
    1. FDAおよびEMAのガイダンス
    2. 臨床試験におけるデータの質とは
    3. 臨床試験における重要なプロセスとは
    4. 「20%ルール」とは
    5. リスクに基づくモニタリングに関する基本的考え方について
  3. 臨床試験における電子文書、データ
    1. 電子データは何回コピーしても“生”である
    2. 生データ・電子生データとは
    3. 生データの取り扱い
    4. ALCOAとは
    5. GCPガイドライン (記録の保存等 第26条第1項) について
    6. FDA “Computerized Systems Used in Clinical Investigations”
  4. リスクマネジメント入門
    1. 「リスク」とは何か
    2. 患者や被験者にフォーカスする
    3. FMEAによる詳細なリスクアセスメント
    4. リスクマネジメント用語解説
    5. リスクベースドアプローチとは
    6. コンプライアンス・コスト・マネジメント
    7. リスクのとらえ方
  5. 品質リスクマネジメントに関するガイドライン解説
    1. ICH Q9とは何か
    2. ICH Q9を実践することによる望ましい状態
    3. どうやってリスクを定義するべきか
    4. 品質リスクマネジメントの原則
    5. 一般的な品質リスクマネジメントプロセス
    6. リスクアセスメント
    7. リスクコントロール
    8. リスクマネジメントSOPサンプル解説
  6. リスク分析実習
    1. リスク分析手法
    2. 欠陥モード影響解析 (FMEA)
    3. 故障の木解析 (FTA)
    4. 潜在危険及び作動性の調査 (HAZOP)
  7. CAPA入門
    1. CAPAとは
    2. 是正措置とは
    3. 予防措置とは
    4. PDCAサイクル
    5. ICH Q10ガイドライン (医薬品品質システム) とCAPA
    6. CAPAの7段階
    7. CAPA SOPサンプル解説

講師

  • 村山 浩一
    株式会社 イーコンプライアンス
    代表取締役

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4階 研修室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり定価半額の 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
    • 受講者様全員が、会員登録をしていただいた場合に限ります。
    • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
    • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
    • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
      申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
    • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/10/15 医薬品品質保証 (QA) の基礎とGMPドキュメント管理 オンライン
2025/10/15 CTD・照会回答で学ぶメディカルライティング実践と適切なレビューアプローチ オンライン
2025/10/15 医薬品事業におけるポートフォリオ戦略策定/ポートフォリオマネジメント オンライン
2025/10/15 開発段階/市販後における変異原性不純物の評価及び管理とCTD記載 オンライン
2025/10/16 GMP実務担当者が最低限知っておくべき必須知識 オンライン
2025/10/16 試験検査室管理におけるGMP対応の重点チェックポイント オンライン
2025/10/16 製薬用水の基礎と実践知識を理解する講座 オンライン
2025/10/16 点眼剤の処方化の基礎と製剤設計時に考慮すべき留意点と評価手法 オンライン
2025/10/16 リポソームと脂質ナノ粒子の基礎・調製・評価および応用のポイント オンライン
2025/10/17 デスクトップで行う医薬品市場/売上予測手法スキルアップ講座 オンライン
2025/10/17 CMC部門・研究部門での電子実験ノート利用における規制の実務対応 オンライン
2025/10/17 バイオ医薬品開発効率化のためのタンパク質の合理的デザイン法とそのノウハウ オンライン
2025/10/17 アレニウスプロットの作成とその測定数値の取り扱い オンライン
2025/10/17 動物用医薬品開発における薬事規制対応とヒト用医薬品における有効成分の汎用事例 オンライン
2025/10/20 バイオ医薬品開発効率化のためのタンパク質の合理的デザイン法とそのノウハウ オンライン
2025/10/20 治験薬GMPガイドラインの実務対応とPIC/S GMPの最新動向 オンライン
2025/10/21 承認申請資料としての価値を高めるための効果的な日本語メディカルライティング オンライン
2025/10/21 治験薬GMPガイドラインの実務対応とPIC/S GMPの最新動向 オンライン
2025/10/22 医薬品不純物 (有機不純物、無機不純物、残留溶媒) の化学的及び安全性評価と管理ポイント オンライン
2025/10/22 GMP入門講座 オンライン

関連する出版物

発行年月
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き
2011/5/26 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション (中級編)
2011/5/25 超入門 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション
2011/4/20 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応実践講座
2011/1/28 3極GMP/局方における無菌性保証と査察対応
2011/1/25 供給者監査実施のノウハウと注意点
2010/12/1 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応準備の手引き
2010/11/29 FDA Part11査察再開と欧州ANNEX11要求対応
2010/11/25 EDC適合性調査と医療機関事前対応
2010/8/20 3極GMP査察対応シリーズ
2010/5/27 CMCレギュレーションとドラッグマスターファイル(DMF)作成入門
2010/4/20 高血圧対応製品の研究開発動向と市場分析
2009/6/5 非GLP/GLP試験・医薬品製造の国内・海外委託と適合性調査対応
2009/2/23 社内監査の手引き
2009/2/10 臨床試験におけるEDCに関する信頼性調査への対応実践講座
2007/3/16 臨床開発におけるER/ESの活用とコンピュータシステムバリデーション実践書