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(二軸) 押出機の溶融混練技術の理論と実践 2日間コース徹底解説セミナー

(二軸) 押出機の溶融混練技術の理論と実践 2日間コース徹底解説セミナー

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーは、押出機の溶融混練技術セミナーを2テーマセットにしたコースです。
セット受講で特別割引にてご受講いただけます。
通常受講料 : 92,340円(税込) → 割引受講料 76,950円(税込)
通常受講料 : 85,500円(税別) → 割引受講料 71,250円(税別)

開催日

  • 2014年8月29日(金) 10時30分 16時30分
  • 2014年9月12日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 押出成形・押出加工に関連する製品の技術者
    • フィルム (光学フィルム・太陽電池関連フィルム・包装など)
    • シート (発泡シートなど)
    • パイプ・ホース・チューブ
    • 土木・建材用異形押出品
    • 電池セパレータ
    • 高機能複合材料 (ナノコンポジット)
    • 機能性薄膜・フィルム
    • 食品
    • トイレタリー分野
    • 押出機 など

修得知識

  • 樹脂の輸送、溶融メカニズム
  • 溶融混練の基礎理論とそれに基づく装置・操作の理解
  • 可視化・計測手法
  • シミュレーション技術の利用
  • スケールアップの考え方
  • コンパウンド物性の基礎
  • せん断流動分散 (現行法)
  • せん断分散において、緩和則を利用して、品質相似に近づく経験則
  • 常に品質の均一性が得られる新しい技術
    • より高度な分散が得られる内容がわかる。
  • ナノ分散の方法、強度向上技術

プログラム

押出機内の樹脂挙動の基礎および溶融混練評価と最適化

(2014年08月29日)

九州大学 大学院工学研究院 化学工学部門 教授 工学博士
梶原 稔尚 氏

 二軸押出機・混練機やミキシングエレメントを有する単軸押出機を用いて高分子材料の混練がなされている。
 また、押出機・混練機内の材料挙動をシミュレーションにより予測する技術は年々進歩しており、実現象予測には制約も多くあるが、混練を含めた実際のプロセス設計、装置設計に応用されてきている。
 本講では、固体輸送、溶融、溶融体輸送と混練に関して基礎理論をわかりやすく解説するとともに、それに基づく実験およびシミュレーションを用いた混練評価およびスケールアップについて現状と課題を概説する。

  1. 背景
    1. 押出機・混練機の概要
  2. 実験による可視化・計測
    1. 既往の可視化・計測実験の例
    2. 最近の可視化・計測技術の研究例
    3. 各種実験の利点と問題点
  3. 固体輸送メカニズム
  4. 溶融部における高分子材料の溶融メカニズム
    1. 溶融プロセスの可視化
    2. 溶融理論
  5. 溶融混練部の混練メカニズム
    1. 分配混合と分散混合
    2. 伸長流動の重要性
    3. ポリマーブレンド・コンポジットの混練理論
    4. 押出機・混練機と溶融混練理論の関係
  6. 単軸スクリュ押出機内の溶融混練
    1. 溶融混練理論とミキシングスクリュの関係
    2. 新規装置
  7. 二軸混練機・二軸スクリュ押出機内の溶融混練
    1. 溶融混練理論と二軸混練機・スクリュ押出機の関係
    2. 溶融混練に付随する問題と対策
    3. 新規装置
  8. 計算機シミュレーションによる材料挙動の予測
    1. 計算機シミュレーションの利点と問題点
    2. 固体輸送部のシミュレーション
    3. 溶融部のシミュレーション
    4. 溶融体輸送部のシミュレーション
  9. シミュレーションによる溶融混練評価
    1. 分配混合指標とその考え方
    2. 分散混合指標とその考え方
    3. 各種評価指標を用いた研究例
  10. スケールアップとシミュレーション
    1. スケールアップの一般論
    2. シミュレーションによるスケールアップの研究例
  11. 今後の課題
  • 質疑応用・名刺交換

二軸押出機の (溶融混練) 分散品質のスケールアップ技術

(2014年09月12日)

(有) エスティア 代表取締役 工学博士
橋爪 慎治 氏

 スケールアップには「挙動のスケールアップ」と「品質のスケールアップ」がある。前者の解析は割合容易であるが、後者は難物である。
 100有余年の混練操作の歴史で、なかなか正解が得られていない事象である。今の業界では、2軸押出機に代表されるせん断力応用機種がほほ100%用いられているが、せん断分散は分散過程に不均一性を内在している。
 そのために品質のスケールアップが非常に難しくなっている。せん断応力、せん断歪に代表される、品質に関わる種々の物理量をもってしても、分散品質と1:1に対応しない。混練操作を通して、これらの物理量が平均値あるいは全体値としてしか解析できないためで、各部分でレベルの違う分散過程があり、これが全体に混ざり合う分散作用では、不均一挙動になるのが当然と思われる。
 このような現象には緩和則を用いて、当たらずとも遠からず (すごく近い) スケールアップ則を実現する手法が用いられ、本講演では新しく提案する分散パラメーターを緩和則として使用し、品質予測ができる技術を紹介する。
 実際の分散作用に関して、破砕分散、分配分散を含むスケールアップに関与するせん断作用をまず理解いただく。
 最近話題に上がっている伸長流動分散作用に関しても理解いただく。後者は不均一性の少ない分散形態である。これらの混練形態において、スケールアップの手法を考察する。
 一方、本講演ではスケールアップが必要でない分散操作をいくつか紹介する。これらの技術の応用として、最近出てきたナノ分散は、こうした不均一性の存在しない、スケールアップが容易な技術に裏打ちされなければなかなか実現できない。

  1. 曲げ剛性と衝撃強度を同時に向上させる混練
    1. 通常サイズの無機フィラーだけでは衝撃強度は向上しない。
    2. ナノコンポジットで達成できる。
    3. 粒子の凝集特性との関連
  2. なぜナノ分散によって曲げ剛性と衝撃強度が同時に向上するのか。
    1. 無機ナノで、Bound Polymer, Bound Rubber発生のメカニズムと補強理論
    2. EPR添加の場合の強度発生のメカニズムと補強理論
    3. 必ずしも (ナノ分散=強度向上) ではない。その理由。
    4. Sub-micron分散でも強度向上効果は得られる領域がある。
  3. せん断流動における破砕分散の特性
    1. McKelvyの2粒子分割理論
    2. 橋爪の回転粒子分割理論
  4. せん断流動における分配分散の特性
    1. 疑似乱流の分配効果
    2. Meltfracture分散効果
  5. 伸長流動分散の特性
    1. 伸長応力下の粒子破断理論
    2. Capillary No.の応用で、分散限界を表示できる。
  6. 2軸押出機と連続混練機
    1. 2軸押出機と連続混練機のせん断特性
    2. 2軸押出機に傾注する現在の混練分野の盲点
  7. せん断流動分散では、なぜ品質相似実験が出来ないのか
    1. スケールアップ
      1. 挙動の相似と品質の相似
      2. 高分子分散で分散品質に係わる相似則が応用できない理由
      3. 緩和則の理解と応用
      4. 有効混練時間の考え方
      5. 分散パラメーターとこれを緩和則へする応用技術
      6. 従来の分散パラメーターと新しい分散パラメーター
      7. 解析要因のα1、α2の解析の実際
      8. カーボンブラック分散での応用例
    2. 1、α2解析法を用いた2軸押出機の操作特性
      1. せん断品質平面の表示と品質等価曲線
      2. 各種材料に対する品質等価曲線の特性
      3. その法則から外れる材料特性 (たとえばCB)
    3. せん断流動分散の不均一性を補う緩和則の実際
      1. 混練の有効時間に寄与する要因
      2. T関数の解析と応用
      3. 真空混練技術
      4. 黄金分割理論
  8. 伸長流動分散では、ほぼ均一分散ができる
    1. Utracki理論と橋爪理論の違いと実証実験
    2. Capillary numberの応用
    3. せん断流動分散と伸長流動分散の適応領域
    4. 均一分散の実際
    5. Nylon中へのHDPE分散への応用
    6. 2種エラストマー分散への応用
  9. 分散における不均一性内在技術とほぼ内在しない技術
    1. 内在技術の代表:せん断分散技術
    2. ほぼ内在しない技術
      1. コンパウンド系:スラリー分散技術、プルトルージョン技術
      2. ポリマーブレンド系:伸長流動分散技術
  10. ナノ分散技術の応用
    1. 無期ナノ分散が得られる4方法とその評価
      1. In situ法
      2. 層間挿入法
      3. 高せん断法 (産業技術総合研究所)
      4. スラリー分散技術 (橋爪)
    2. 均一分散か否か
  11. 完全均一分散技術の例:長繊維ペレット成形技術の実際
    1. 全く新しい分散概念 (非せん断流動分散、非伸長流動分散)
    2. PPGの物性、 曲げ剛性と衝撃強度を同時達成
    3. アスペクト比の大きい繊維を残すFRTP応用技術
    4. 自動車部品への応用
    5. 世界1000億円市場への展開
  • 質疑応用・名刺交換

講師

  • 梶原 稔尚
    九州大学 大学院工学研究院 化学工学部門
    教授
  • 橋爪 慎治
    有限会社エスティア
    代表取締役

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

2014年08月29日:4F 研修室
2014年09月12日:5F 第4講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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