技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

熱電変換を用いた自動車排熱回収

熱電変換を用いた自動車排熱回収

~欧州、米国で活発化する環境低負荷型シリサイド系熱電変換技術の開発動向~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、シリサイド系材料を用いた熱電素子やモジュールの特徴や開発動向、また自動車排熱回収技術動向について解説いたします。

開催日

  • 2014年5月29日(木) 13時00分 16時30分

受講対象者

  • 熱電発電・熱電変換に関連する技術者
  • 排熱発電に関心のある方
  • 実際に熱電発電の導入を検討したい方

修得知識

  • 熱電変換の基礎
  • シリサイド系を中心とした熱電変換材料
  • 熱電発電 (排熱発電) の技術的到達度
  • 自動車における排熱発電の意義
  • 自動車に搭載する排熱発電の特長と技術的課題
  • 熱電変換の最新の研究動向、海外の研究動向
  • 2013年から2014年における自動車排熱発電の最新情報

プログラム

 現在、300〜500℃の排熱を利用付加価値の高い電気エネルギーに変換する環境低負荷・生体適応型で、かつ高い変換効率 (10%以上) が期待される次世代環境低負荷型熱電変換材料の開発が行われています。排熱発電の重要な用途として自動車がありますが、欧州では2025年に極めて厳しい自動車向けCO2排出規制が導入されます。また、途上国での爆発的な自動車需要の増加は従来エンジンによるものが大多数であり、2030年時点でも生産台数のおよそ90%が燃焼系のエンジンを搭載すると予測されています。こうしたことから、自動車向け排熱再資源化へのニーズは近年極めて大きいものとなりつつあります。本セミナーでは、欧州、米国で活発化する、実用向け環境低負荷型シリサイド系熱電変換技術の技術開発動向、特に2013~2014の最新動向について詳細に解説します。
 環境低負荷熱電発電材料であるシリサイド系材料は、2010年頃より欧州・米国でも主要な熱電変換材料として位置づけられており、自動車への搭載を目指した積極的な開発プロジェクトが立ち上げられ、最も注目されている材料です。材料と発電素子は日本の会社より販売されており、今年同じく日本のメーカー2社からリリースされたMg-Si系ユニレグモジュールは、十分な発電能力を有しており、サンプル提供が始まっています。また、Mg-Si系とMn-Si系を組みあわせたモジュールの開発も行われています。これら、発電素子、モジュールについて、特徴や、新しく導入されたモジュール構造、他の熱利用発電技術と熱電変換技術の組み合わせ、現在予定されているフィールドテストの内容などについて詳解します。さらに、先導役の欧州および米国での開発の進捗と今後の可能性、および国際標準化を視野に入れた欧州自動車向け排熱発電プロジェクト等の海外R&D動向について、公開可能な最新の情報をわかりやすく、かつ詳細に解説します。

  1. 熱-電気変換について
    1. 熱-電気変換発電の原理:ゼーベック効果
    2. 熱-電気変換発電素子の構造
    3. 熱-電気変換発電用途の材料とその特徴
    4. 有害化危惧物質と環境低負荷性
  2. 排熱発電による自動車向け排熱再資源化システム
    1. 強化されるCO2排出規制と自動車排熱発電の必要性
    2. 排熱発電の原理と排熱発電素子の従来構造
    3. 排熱発電用途材料の特徴と有害化危惧・環境低負荷性
    4. 自動車向け排熱発電素子の本命は?
  3. 軽量・環境低負荷・資源豊富材料によるシリサイド排熱発電モジュール
    1. シリサイド系開発動向:Mg-Si系、Mn-Si系
    2. シリサイド熱電変換素子の特性
    3. 産業廃棄物Siを原料としたシリサイド熱電変換素子
    4. 今年リリースされた新型排熱発電モジュールの概要
  4. 海外で本格化する自動車向け排熱発電システム開発
    1. 欧州の最新動向と現状、および欧州自動車関連企業との連携
    2. 米国の最新動向と現状
    3. 日本の現状と排熱発電コンソーシアム
    4. コンソーシアムでの開発成果
    • 質疑応答

講師

  • 飯田 努
    東京理科大学 基礎工学部 材料工学科
    教授

会場

江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)

9F 第2研修室

東京都 江東区 亀戸2-19-1
江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 41,040円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 21,600円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名同時申込みで1名分無料
    • 1名あたり定価半額の20,000円(税別) / 21,600円 (税込)
    • 2名様ともS&T会員登録をしていただいた場合に限ります。
    • 同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
    • 3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で受講できます。
    • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
    • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
      申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
    • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/25 工業触媒の基礎とスケールアップ技術および触媒劣化対策 オンライン
2024/4/25 二酸化炭素 (CO2) 吸収・分離・回収の基礎知識及び応用分野と、これら技術の今後のゆくえ オンライン
2024/4/26 自動車の電動化に向けた半導体封止樹脂の設計と評価 オンライン
2024/5/7 工業触媒の基礎とスケールアップ技術および触媒劣化対策 オンライン
2024/5/8 ソニー・ホンダモビリティ、Tesla、BYDのEV開発戦略 東京都 オンライン
2024/5/8 自動車の電動化に向けた半導体封止樹脂の設計と評価 オンライン
2024/5/9 ゼロから学ぶ再エネビジネス基礎講座 (全2回) オンライン
2024/5/9 再エネ電力・環境価値取引で抑えたい知識と実務 オンライン
2024/5/10 容量市場・需給調整市場の基礎と最前線論点 (全2回) 会場・オンライン
2024/5/10 ゼロから学ぶ電気事業と容量市場 東京都 会場・オンライン
2024/5/13 欧州のサーキュラーエコノミー政策動向とELV (廃自動車) 規則案 東京都 会場・オンライン
2024/5/14 人間-機械 (自動車) インターフェイス製品の人間工学の考え方とその評価 オンライン
2024/5/14 SRモータの基礎とEV実用化への最新動向 オンライン
2024/5/15 エネルギービジネスの未来を読み解くための情報収集・利活用ノウハウ 東京都 会場・オンライン
2024/5/16 xEVにおける車載電子製品のサーマルマネジメント 東京都 会場・オンライン
2024/5/17 電力・ガス業界のしくみ・ビジネス概説と秘話 東京都 会場・オンライン
2024/5/20 アルカリ水電解技術の基礎と開発動向・展望 オンライン
2024/5/21 再生可能エネルギー源としての木質系バイオマス利用の道標 東京都 会場・オンライン
2024/5/22 出光興産株式会社における苫小牧CCUS構想と今後の課題 東京都 会場・オンライン
2024/5/22 カーボンニュートラル (CN) 社会における水素の役割とその技術動向 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書
2024/2/25 2024年版 水素エネルギー市場の実態と将来展望
2024/1/31 車室内空間の快適性向上と最適設計技術
2024/1/26 2024年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望
2023/11/24 2024年版 脱炭素エネルギー市場・技術と将来展望
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢) [書籍 + PDF版]
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢)
2023/9/8 2024年版 スマートエネルギー市場の実態と将来展望
2023/7/7 2023年版 次世代住宅市場・技術の実態と将来展望
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題) [書籍 + PDF版]
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題)
2023/6/9 2023年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2023/5/31 アンモニアの低温・低圧合成と新しい利用技術
2023/4/7 2023年版 脱炭素社会の市場予測・技術と将来展望
2023/3/10 2023年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2023/2/17 2023年版 水素エネルギーの市場予測と将来展望
2023/1/20 2023年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望